Tableau Server プロセス
このトピックでは、プロセス構成の設定オプションについて説明します。Tableau Server プロセスを構成するには、各ノードでどのプロセスのインスタンスをいくつ実行するべきかを指定する必要があります。これには、tsm topology set-process コマンドを使用します。詳細については、ノードのプロセス数を変更するを参照してください。
Tableau Server on Linux については、「プロセス リファレンス」(Link opens in a new window)を参照してください。
下記の表で明示的に示す場合を除き、プロセスに変更を適用すると、変更の適用時に Tableau Server が実行中の場合は、それを停止します。変更の適用後、Tableau Server はプロセス構成前の状態に戻るため、適用時にサーバーが実行されていた場合は、再起動されます。
重要:使用するプロセス トポロジは組織のニーズによって異なります。
ライセンス プロセス
Tableau Server の一部としてインストールされた一部のプロセスは "ライセンス" プロセスです。ライセンス プロセスを実行するには、有効な Tableau Server ライセンスが必要です。Tableau Server の一部としてインストールされている他のプロセスは、有効なライセンスと結び付けられません。これにより、次のような影響があります。
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ライセンス プロセスはすべて、定期的に最初の Tableau Server コンピューター上で実行する Tableau Server ライセンス マネージャー サービスに定期的に接続する必要があります。有効なライセンスがあることを確認できない場合や、最初のノードが利用できない場合、プロセスは実行されず、Tableau Server は適切に機能しない、または安定して機能しない場合があります。
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コア ベースの Tableau Server ライセンスを持っている場合、ライセンス プロセスを使用するノード上のコアは、ライセンスを持つコアの合計数に対してカウントされます。
注: Data Management アドオンとコアベースのライセンスを持っている場合は、各ライセンスに含まれるライセンスを持つコアの合計数に対してライセンス プロセスがカウントされる方法を理解する必要があります。詳細については、「Tableau Server で使用する Tableau Prep Conductor のライセンス発行」(Link opens in a new window)を参照してください。
以下の表の "ライセンス" 列は、有効なライセンス プロセスと、コアベースのライセンスのコア数に影響を与えるプロセスを特定します。
Tableau Server プロセス これらのプロセスは、Tableau Server の実行時にステータスが running になり、Tableau Server の停止時に stopped になります。 |
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tsm status -v
に表示される名前
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tsm topology set-process
で使用される名前
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目的 | 注 | ライセンス |
アプリケーション サーバー |
vizportal
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アプリケーション サーバー (VizPortal) は、Web アプリケーションおよび REST API 呼び出しを処理し、参照と検索をサポートします。 | アプリケーション サーバーがインストールされている場合は、データ エンジンもインストールされます (ノードにデータ エンジンのインスタンスが含まれていない場合)。 アプリケーション サーバーの最初のインスタンスがノードにインストールされると、インタラクティブなコンテナー サービスもインストールされます。 |
はい |
「データに聞く」 (Ask Data) 機能 | 手動で構成することはできません。 | 「データに聞く」 (Ask Data) サービスは、「データに聞く」 (Ask Data) 機能により使用されます。 | Data Server が実行中のすべてのノードで自動的に実行されます。 | いいえ |
バックグラウンダー |
backgrounder
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バックグラウンダーでは、抽出の更新、サブスクリプション、「今すぐ実行」タスク、tabcmd から開始したタスクなどのサーバー タスクを実行します。 |
バックグラウンダーがインストールされている場合は、データ エンジンもインストールされます (ノードにデータ エンジンのインスタンスが含まれていない場合)。 ノードにバックグラウンダーの最初のインスタンスがインストールされると、インタラクティブでないコンテナー サービスもインストールされます。 バックグラウンダーは単一スレッドのプロセスです。ノードにバックグラウンダーのインスタンスをさらに追加し、ジョブを並行で実行するためにノードの容量を拡張することができます。 たいていの場合、サーバーを停止、再起動せずに実行中のサーバーの既存のノードでバックグラウンダー インスタンスの数を変更できます。これまでバックグラウンダーがなかった既存のノードにバックグラウンダーを追加する場合や、データ エンジンもインストールするその他のプロセスにバックグラウンダーを追加する場合は例外です。詳細については、Tableau Server の動的トポロジの変更を参照してください。 |
はい |
キャッシュ サーバー |
cacheserver
|
キャッシュ サーバーは、サーバー クラスタ全体で分散および共有されるクエリ キャッシュです。このインメモリ キャッシュは、さまざまなシナリオにわたってユーザー エクスペリエンスを高速化します。VizQL Server、バックグラウンダー、データ サーバー (アプリケーション サーバーも限定的に含む) は、ユーザーまたはジョブの代わりにキャッシュ サーバーへキャッシュ要求を行います。キャッシュはシングル スレッドのため、より優れたパフォーマンスが必要な場合は、キャッシュ サーバーの追加インスタンスを実行する必要があります。 | いいえ | |
クラスタ コントローラ |
clustercontroller
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クラスタ コントローラは、さまざまなコンポーネントの監視、障害検出、および必要に応じてフェールオーバーの実行を担当します。 | 各ノードに必要です。自動でインストールされることはありません。 | いいえ |
データ エンジン | 手動で構成することはできません。 | データ エンジンで、データ抽出を作成し、クエリを処理します。 |
ファイル ストア、VizQL Server、アプリケーション サーバー (VizPortal)、データ サーバー、またはバックグラウンダーをインストールする場合は、自動でインストールされます。 注: ファイル ストアが外部で構成されている場合、データ エンジンがファイル ストアと共にインストールされることはなくなりました。詳細については、Tableau Server 外部ファイル ストアを参照してください。 |
はい |
データ サーバー |
dataserver
|
データ サーバーは、Tableau Server のデータ ソースへの接続を管理します。 | データ サーバーがインストールされている場合は、データ エンジンもインストールされます (ノードにデータ エンジンのインスタンスが含まれていない場合)。 | はい |
データ ソース プロパティ バージョン 2020.1 での追加 |
tdsservice
|
データ ソース プロパティ サービスは、「データに聞く」 (Ask Data) などのクライアント サービスに、パブリッシュされたデータ ソースのメタデータを提供します。 | データ ソース プロパティは、既定では初期ノードに追加されます。1 つの Tableau Server インストールに少なくとも 1 つのインスタンスが含まれている必要があります。パフォーマンス上の理由から、アプリケーション サーバー (VizPortal) がインストールされているノードにデータ ソース プロパティ サービスをインストールすることをお勧めします。 | いいえ |
Elastic Server |
elasticserver
|
Elastic Server は「データに聞く」 (Ask Data) により、データのインデックスに使用されます。 | Elastic Server プロセスは、クラスタ内の複数のノードで実行できます。任意のノードに移動することもできます。実行される Elastic Server プロセスの数は奇数にすることをお勧めします。 Elastic Server のヒープ サイズは、 |
いいえ |
ファイル ストア |
filestore
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ファイル ストアは、Tableau Server 上でローカルに実行するか、SAN または NAS ストレージを使用して外部で実行するように構成できます。 ローカルで構成した場合、ファイル ストアは、データ エンジン ノード全体で抽出を自動的にレプリケートします。 |
ファイル ストアのインストール時にデータ エンジンもインストールされます (ノードにデータ エンジンのインスタンスがすでに存在する場合や、ファイル ストアが外部で構成されている場合を除く)。 |
ローカル ファイル ストア: いいえ 外部ファイル ストア: Server Management アドオン ライセンスが必要です。 |
ゲートウェイ |
gateway
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ゲートウェイは、ブラウザー、Tableau Desktop、およびその他のクライアントから Tableau Server へのすべての要求を処理する Web サーバーです。 | VizQL Server または Vizportal のインスタンスがあるノードで必要です。 | いいえ |
内部データ ソース プロパティ バージョン 2020.1 での追加 |
手動で構成することはできません。 |
内部データ ソース プロパティ サービスは、データ ソース プロパティ サービスとのみ通信する内部サービスです。 | データ ソース プロパティのインスタンスがある各ノードでは、内部データ ソース プロパティの 1 つのインスタンスが自動的に構成されます。 |
いいえ |
メッセージング サービス バージョン 2019.4 での追加。 |
activemqserver
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メッセージング サービスは、Tableau Server のマイクロサービス間の通信をサポートするために使用されます。 | Tableau Server をインストールする際に、各ノードに自動的にインストールされています。サービスの 1 つのインスタンスが必要です。 Tableau Server の分散インストールでは、メッセージング サービスを別のノードに移動できます。バージョン 2020.1 では、一定の冗長性を提供するために、追加のノードにメッセージング サービスの 2 番目のインスタンスを追加できます (2019.4 では、クラスター内に複数のインスタンスを構成することはできません)。詳細については、Tableau Server メッセージング サービスを参照してください。 |
いいえ |
メトリクス サービス バージョン 2020.2 での追加 |
metrics
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メトリクス サービスは、Tableau Server でメトリクス データの読み取りと書き込みを行います。 |
Tableau Server をインストールする際に、1 つのインスタンスが初期ノードに自動的にインストールされます。このサービスの必須のインスタンス数は 1 つですが、 必要に応じてインスタンスを追加できます。 Tableau Server のマルチノード インストールでは、各ノードにメトリクス サービスのインスタンスを最低 1 つインストールすることをお勧めします。詳細については、Tableau Server メトリクス サービスを参照してください。 |
いいえ |
リポジトリ |
pgsql
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PostgreSQL リポジトリは、Tableau Server 用のメイン データベースです。ワークブックとユーザーのメタデータを保存します。Tableau Catalog (または Tableau メタデータ API) が有効な場合、リポジトリには Tableau のコンテンツと外部アセットのメタデータが保存されます。 | 1 つのクラスタに追加できるリポジトリ インスタンスは最大 2 つに制限されます。また、2 つ目のリポジトリ インスタンスを追加するには、少なくとも 3 つのノードがクラスタになければなりません。
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いいえ |
SAML サービス | 手動で構成することはできません。 | SAML サービスは Tableau Server と SAML アイデンティティ プロバイダー (IdP) 間のプロキシとして機能します。 | Tableau Server をインストールした各ノードに自動的にインストールされています。 サイトの SAML が有効でない限り、 SAML サービスは手動で構成できません。 |
いいえ |
検索と参照 |
searchserver
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検索サービスは、サーバー上のコンテンツ メタデータの高速検索、フィルター、取得、および表示を処理します。 | いいえ | |
Tableau Prep Conductor |
flowprocessor
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Tableau Prep Conductor はフローを実行し、Data Catalog で取り込めるようにフローを処理します。これは Tableau Server のスケジュールおよび追跡機能を活用し、フロー実行の自動化によりフロー出力を更新できるようにします。 | 既定では、バックグラウンダーが有効になっているノードで自動的に有効になります。ノードの役割がフローを除外するように設定されている場合、Tableau Prep Conductor はそのノードにはインストールされません。詳細については、ノード ロールによるワークロード管理を参照してください。2020.4 以降、Tableau Server でこのプロセスを有効にするために Deta Management Add-on を使用する必要はありません。 | はい |
Tableau Prep フロー作成 バージョン 2020.4 での追加 |
floweditor
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ブラウザで Prep のインタラクティブなフロー エクスペリエンスを提供します。 | Tableau Prep フロー作成 (floweditor ) がインストールされている場合、データ エンジンおよび Tableau Prep フロー サービス (flowqueryservice ) もインストールされます。ただし、ノードにそれぞれのインスタンスが既に存在していない場合に限ります。 |
なし |
Tableau Prep フロー サービス バージョン 2020.4 での追加 |
flowqueryservice
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Tableau Prep フロー作成 (floweditor ) で、データソースのクエリを実行するために使用します。 |
既定では、Tableau Prep フロー作成 (floweditor ) が有効になっているノードで自動的に有効になります。 |
はい |
VizQL Server |
vizqlserver
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VizQL Server は、ビューを読み込んでレンダリングし、クエリを計算して実行します。 | VizQL Server がインストールされている場合は、データ エンジンもインストールされます (ノードにデータ エンジンのインスタンスが含まれていない場合)。 たいていの場合、サーバーを停止、再起動せずに実行中のサーバーの既存のノードで VizQL インスタンスの数を変更できます。例外は、VizQL をこれまで VizQL が含まれていなかった既存のノードやデータ エンジンもインストールするその他のプロセスに追加する場合です。詳細については、Tableau Server の動的トポロジの変更を参照してください。 |
はい |
Tableau マイクロサービス コンテナー プロセス このプロセスは、 バックグラウンダーまたはアプリケーション サーバーの最初のインスタンスがノードに追加されるときに自動的に追加されます。バックグラウンダーまたはアプリケーション サーバーのすべてのインスタンスがノードから削除されると、マイクロサービス コンテナー プロセスも削除されます。 コンテナーのステータスは、コンテナー内のマイクロサービスのステータスによって決まります。すべてのマイクロサービスを実行中の場合、コンテナー プロセスのステータスは |
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インタラクティブなマイクロサービス コンテナー | Tableau Server 内部マイクロサービス向けのコンテナー プロセス。展開を容易にするため、またスケーラビリティ目的で一緒にバンドルされています。 | これらのコンテナーとそれに含まれるマイクロサービスは手動で構成できません。マイクロサービスは時間の経過とともに変化する場合があります。 | いいえ | |
インタラクティブでないマイクロサービス コンテナー |
noninteractive
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Tableau Server 内部マイクロサービス向けのコンテナー プロセス。展開を容易にするため、またスケーラビリティ目的で一緒にバンドルされています。 | これらのコンテナーとそれに含まれるマイクロサービスは手動で構成できません。マイクロサービスは時間の経過とともに変化する場合があります。 | いいえ |
Tableau サービス マネージャー (TSM) プロセス これらのプロセスは、TSM の初期化が完了するとステータスが running になり、Tableau Server が停止されてもその実行状態を維持します。 |
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管理エージェント | 手動で構成することはできません。 | TSM エージェントは、構成またはトポロジーへの変更がないか調整サービスを監視して、新しい構成を各サービス (構成) へ提供するか、新しいサービスを展開して古いものを削除します (トポロジー)。 | Tableau Server をインストールした各ノードに自動的にインストールされています。 管理エージェントは手動で構成できません。 詳細については、Tableau Server 管理エージェント を参照してください。 |
いいえ |
管理コントローラ | 別のノードに移動する以外は、管理コントローラを手動で構成することはできません。詳細については、初期ノードの障害からの回復を参照してください。 | TSM コントローラは、TSM への要求を処理し、構成とトポロジの変更、およびサービス プロセス全体のワークフローを調整します。コントローラは REST API のエンドポイント (HTTPS) としても機能します。 | TSM を最初のノードにインストールする際に、自動的にインストールされます。 別のノードに移動する以外は、管理コントローラを手動で構成することはできません。詳細については、初期ノードの障害からの回復を参照してください。 詳細については、Tableau Server 管理コントローラを参照してください。 |
いいえ |
クライアント ファイル サービス |
clientfileservice
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複数ノードのクラスタ内でほとんどの共有ファイルを管理するのが Client File Service (CFS) です。例えば、認証関連の証明書、キー、ファイル (OpenID、相互 SSL、SAML、Kerberos)、カスタマイズ ファイルなどが CFS によって管理されます。 | 自動的に最初のノードにインストールされます。他のインスタンスは、ユーザーが明示的に構成しない限りインストールされません。クライアント ファイル サービスの構成を参照してください。 マルチノード展開では、調整サービスを展開する各ノードで CFS のインスタンスを構成することを推奨します。調整サービスを再展開しても CFS に影響はありません。 CFS は [ステータス] ページや [構成] ページには表示されませんが、 CFS のインスタンスを表示または設定するには、tsm topology コマンドを使用します。 |
いいえ |
調整サービス |
tsm topology set-process では設定できません。 |
調整サービスは唯一の真実の参照元の役割を担います。 | 自動的に最初のノードにインストールされます。新しく調整サービス アンサンブルを明示的に展開しない限り、他のインスタンスはインストールされません。詳細は、調整サービス アンサンブルの展開を参照してください。 | いいえ |
サービス マネージャー | 手動で構成することはできません。 | サービス マネージャー | 自動的にすべてのノードにインストールされます。 サービス マネージャーは手動で構成できません。 |
いいえ |
ライセンス マネージャー | 手動で構成することはできません。 | ライセンス マネージャーはライセンシングを取り扱います。 | 最初のノードに TSM をインストールすると、自動的にインストールされます。 このインスタンスは、Tableau Server に 1 つだけインストールされます。ライセンス マネージャー プロセスは、最初のノードに障害が発生したときのみ手動で構成されるべきです。詳細については、初期ノードの障害からの回復を参照してください。 |
いいえ |
Tableau Server メンテナンス プロセス これらのプロセスは、ジョブを完了するためにアクティブに実行されている場合を除き、ステータスが stopped になっています。 |
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データベース メンテナンス | 手動で構成することはできません。 | データベース メンテナンス サービスは Tableau Server リポジトリの保守操作を実行します。 | Tableau Server をインストールした各ノードに自動的にインストールされています。 データベース メンテナンスを積極的に実行中でない限り、 データベース メンテナンス サービスは手動で構成できません。 |
いいえ |
バックアップ/復元 | 手動で構成することはできません。 | バックアップと復元サービスは Tableau Server リポジトリおよびファイル ストアに保管されているデータのバックアップおよび復元操作を実行します。 | Tableau Server をインストールした各ノードに自動的にインストールされています。 バックアップまたは復元操作を実行中でない限り、 バックアップと復元サービスは手動で構成できません。 |
いいえ |
サイトのインポート/エクスポート | 手動で構成することはできません。 | サイトのインポートとエクスポート サービスはサーバー クラスタ間で Tableau Server を移行します。 | Tableau Server をインストールした各ノードに自動的にインストールされています。 インポートまたはエクスポートを実行中でない限り、 サイトのインポートとエクスポート サービスは手動で構成できません。 |
いいえ |
プロセス ワークフロー
Tableau Server プロセスとその連携方法は、どのようなアクションやアクティビティが行われているかによって異なります。たとえば、使用されているプロセスや、それらのプロセスの連携方法は、ワークブックをパブリッシュする場合と SAML を使用してサインインする場合とで異なります。プロセス ワークフローの一部のインタラクティブ ビューについては、以下のワークブックを参照してください。特定のワークフローを選択し、初めから終わりまで順を追って従うことができます。
免責条項: このワークブックは Tableau Public でパブリッシュされており、Tableau ドキュメントにより保持されていません。最新バージョンの Tableau Server に対応する最新版であることは保証いたしかねます。