インストールの前に...

注: Tableau Web サイトの Tableau Server の技術仕様に関するその他の情報は、こちら(新しいウィンドウでリンクが開く)で見つけることができます。

このトピックでは、Tableau Server を稼働環境にインストールする前に考慮する必要のある要件および推奨事項について説明します。

  • 初心者が組織に Tableau Server を展開する場合には、最初にテスト環境の単一サーバーとして Tableau Server を展開することをお勧めします。単一サーバーを最も簡単にインストールするには、「インストールのジャンプスタート」のステップに従います。
  • 分散クラスターに Tableau Server を展開している場合は、このトピックに記載された要件および推奨事項に加えて分散環境の要件も確認してください。

サーバー展開計画の検証

組織に新しい Tableau Server 展開をインストールする前に、オプションを注意深く評価する必要があります。ほとんどの組織の場合、Tableau Cloud は、セルフホストしている Tableau Server よりも信頼性、パフォーマンス、コスト効率が高い分析ソリューションを提供します。組織に対する Tableau Cloud の有効性に関する詳細については、ブログ投稿「分析を Cloud に移行する必要がありますか (英語)(新しいウィンドウでリンクが開く)」を参照してください。

すでに Tableau Server を実行していて、Tableau Cloud への移行を検討している場合は、「Tableau Cloud 手動移行ガイド(新しいウィンドウでリンクが開く)」を参照してください。

Tableau Server をセルフホストする必要があると判断した場合は、「企業環境への Tableau Server 導入ガイド (EDG)(新しいウィンドウでリンクが開く)」で規定されている Tableau 展開に従うことをお勧めします。EDG は、階層型データ ネットワークに基づいた参照アーキテクチャを示しています。このアーキテクチャは完全にテストされていて、サポート対象であるほか、パフォーマンスが高く、スケーラブルかつ安全です。私たちは今後も EDG 参照アーキテクチャへの取り組みを続け、機能のロールアウトを簡単にし、アップグレード シナリオを改善していきます。

本番環境インストールに関するハードウェアの推奨事項

次のリストは、本番環境で使用するために Tableau Server を単一ノードにインストールする場合の最小ハードウェア推奨事項です。

重要: これらの推奨事項は最低限のものであり、ご利用のインストールおよび組織の要件を反映していない場合があります。たとえば、抽出やフローをパブリッシュするかどうか、Tableau Server にパブリッシュするワークブックの数など、ディスク領域の要件に影響を及ぼす要因がいくつかあります。空きディスク領域の要件に影響を与える可能性のあるものの詳細については、ディスク容量の要件を参照してください。

インストールの種類

プロセッサー

CPU

RAM

空きディスク領域

シングル ノード

  • 64 ビット (x86_64 チップセット)
  • SSE4.2 および POPCNT 命令セットをサポートする必要があります
  • ARM ベースのプロセッサーはサポートされていません

8 コア (16vCPU)、2.0 GHz 以上

バージョン 2022.3 以降:

  • 128 GB

バージョン 2021.4.0 から バージョン 2022.1.x:

  • 64 GB

バージョン 2021.3.x 以前:

  • 32 GB

50 GB

Tableau Server インストールに Tableau Prep Conductor を追加する場合、2 番目のノードを追加し、これを Tableau Server Prep Conductor の実行専用にすることをお勧めします。このノードには最低 4 コア (8 vCPU)、RAM 16 GB が必要です。

マルチノードおよびエンタープライズ展開

技術的ガイダンスについては Tableau にお問い合わせください。

ノードは最小ハードウェア推奨事項を満たしているか、それを超える必要があります。ただし、次の場合は除きます。

  • バックグラウンダーのインスタンスを最大 2 つ実行している専用バックグラウンダー ノード: 4 コアは許容可能。

  • Tableau Prep Conductor の専用ノード: 最低 4 コア (8 vCPU)、RAM 16 GB。

  • 独立したゲートウェイの専用ノード: 最低 2 コア (4 vCPU)、8 GB の RAM、および 100 GB の空きディスク領域。

重要:ディスク領域の要件は TSM を初期化するまでは確認できません。

  • 空きディスク容量は、Tableau Server セットアップ プログラムの解凍後に計算されます。セットアップ プログラムでは約 1 GB の容量を使用します。抽出を使用するかどうかなどさまざまな要因に応じて、追加ディスク領域の割り当てが必要になる場合があります。

  • 外部ファイル ストアに対するネットワーク接続ストレージ領域の要件: 外部ファイル ストアを使用した Tableau Server を構成する場合は、ネットワーク接続ストレージ専用のストレージ領域の容量を見積もる必要があります。

    ストレージ サイズの見積もり: パブリッシュと抽出更新に必要なストレージの容量を考慮する必要があります。さらに、トピックオプション 2: リポジトリを個別にバックアップするで説明されているように、リポジトリのバックアップを個別に実行するオプションを特に選択しない限り、リポジトリのバックアップ サイズも考慮する必要があります。

    • 抽出:
      • Tableau Server にパブリッシュする抽出の数、および各抽出のサイズを考慮に入れます。いくつかの抽出を Tableau Server にパブリッシュし、使用されたディスク容量を確認することで、必要なサイズを調べることができます。このディスク容量を確認すると、今後 Tableau Server にパブリッシュする抽出の数や、既存の各抽出のサイズが増える程度を把握できます。
      • 抽出更新の際に一時ディレクトリで必要となる容量を考慮に入れます。一時ディレクトリは、更新時に抽出を保存する場所です。最終的な抽出ファイルのサイズに対して、最大 3 倍の容量が必要となる場合があります。

    • リポジトリのバックアップ:
      • リポジトリ データのサイズは、<data directory>/pgsql/data/base ディレクトリのサイズを確認することで見積もることができます。

      • リポジトリ データの正確なサイズを取得するには、バックアップ ファイルを開き、workgroup.pg_dump ファイルのサイズを確認します。
  • コア数は "物理" コアに基づいています。物理コアは実際のサーバー ハードウェアまたは仮想マシン (VM) 上のコアを表す場合があります。コア数のカウントの目的でのハイパー スレッドは無視されます。

  • 表示されている RAM はシングルノード インストールでの最小限の推奨です。たとえば、アクティビティ、ユーザー数、バックグラウンド ジョブなどに応じて、RAM が増えるとインストールの機能が向上する場合があります。

推奨事項の全リストと最小要件を確認するには、Tableau Server の最小ハードウェア要件と推奨事項を参照してください。Tableau がスケーラビリティのテストのために内部で使用するハードウェア仕様については、「本番環境インストールに関するハードウェアの推奨事項」を参照してください。

アマゾン ウェブ サービスおよび Google Cloud Platform でのパブリック クラウド展開の場合、その "vCPU" は完全な CPU コアではなく、実際には CPU ハイパースレッドである場合があります。クラウドのインスタンスのサイズを変更する場合、Tableau Server の CPU コア要件として指定されるサイズの 2 倍の vCPU が必要になります (トライアルの最小インストールで 8 vCPU、単一ノードの推奨インストールでは 16 vCPU)。

オペレーティング システム要件

次の 64 ビット Windows Server オペレーティング システムがサポートされています。

 2019.x2020.1.0 以前
2021.2.x
2021.3.02023.3.1以降
Windows Server 2008 R2   
Windows Server 2012  
Windows Server 2012 R2  
Windows Server 2016
Windows Server 2019
Windows Server 2022

注: Windows Server 2022 は、2023.3.1 より前のバージョンではサポートされていません。2023 年 4 月以降、2023 3.1 より前の Tableau Server on Windows のすべてのバージョンのインストーラーは、Windows 2022 へのインストールをブロックします。

マルチノード クラスタ内のすべてのノードには、同じタイプのオペレーティング システムと、そのオペレーティング システムと同じメジャー バージョンが必要です。たとえば、すべての Windows Server 2022 ノード、などです。

Linux ノードと Windows ノードの組み合わせて使用している場合、Tableau Server のマルチノード インスタンスをインストールすることはできません。

インストール ディレクトリ

既定では、Tableau Server はシステム ドライブにインストールされます。システム ドライブは Windows がインストールされているドライブです。ほとんどの場合、システム ドライブは C:\ ドライブにあります。既定では、Tableau Server は次のディレクトリにインストールされます。

  • C:\Program Files\Tableau\Tableau Server\packages

  • C:\ProgramData\Tableau\Tableau Server

ネットワーク ファイル システム (NFS) ボリューム上でシンボリック リンクやデータ ディレクトリの場所を指定することはしないでください。

既定以外のインストール場所

システム ドライブ上ではなく、別のドライブにアプリケーションをインストールする組織もあります。セットアップ時 (または自動インストール時) に、別のインストール場所を指定することができます。セットアップ時にインストール場所として別のドライブまたはフォルダーを選択する場合、Tableau Server のデータ ディレクトリは同じパスにインストールされます。つまり、既定以外の場所にインストールする場合は、既定の C:\ProgramData\Tableau\Tableau Server というパスが作成されません。

既定以外の場所にインストールする場合は、次の事項を考慮する必要があります。

  • [実行サービス アカウント] パーミッションを手動で設定する必要がある場合があります。定義済みのローカル アカウントを使用しない場合は、実行サービス アカウントに「NetworkServices」と指定してから使用するアカウントのパーミッションを設定する必要があります。これらのパーミッションは、Tableau Server をインストールしてから設定する必要があります。フォルダー パーミッションの検証を参照してください。

  • ログ ファイルは <installation path or drive>\data\tabsvc\logs に保存されます。既定のインストールでは、パス C:\ProgramData\Tableau\Tableau Server\data\tabsvc\logs<installation path or drive>\data\tabsvc\logs に変換されます。

  • Tableau Server を新しいバージョンにアップグレードする場合は、同じ場所を指定する必要がある場合があります。アップグレードの詳細については、Tableau Server のアップグレードの概要 を参照してください。

    注: Tableau Server をローカルまたはクラウドの VM 上で実行する場合は、ライセンスに関連した複雑さがある可能性に留意してください。これは、Tableau Server をスタンドアロンとクラスタのどちらで実行している場合にも適用されます。VM 上で Tableau Server をアップグレードするだけであれば、ライセンスに関連する追加のアクションは必要ありません。アップグレードする新しい実稼働環境またはテスト環境を作成するために VM を複製する場合は、複製する前に Tableau Server のライセンス認証をすべて解除する必要があります。このようにしないと、新しい VM 環境でライセンスが信頼できなくなり、アップグレードを試行しても失敗します。

    VM のクローンを作成するには、Tableau Server がライセンスなしになっている (すべてのライセンス認証が解除されている) ことを確認してください。VM のクローンを作成後、クローンの VM 上で Tableau をライセンス認証し、アップグレードを続行してください。

  • Tableau Server をマルチノード インスタンスでインストールする場合、インストール場所 (パス) はすべてのノードで同じである必要があります。

Tableau Prep Conductor

Tableau Prep Conductor は Tableau Server でのプロセスの 1 つです。フローの実行、接続の認証資格情報の確認、フローが失敗した場合のアラート送信を行います。Tableau Prep Conductor は Tableau Server のスケジュール調整機能および追跡機能を活用しているため、データが変更になる際に、Tableau Prep Builder にログインして個々のフローを手動で実行するのではなく、フロー実行を自動化してフロー出力を更新することができます。

Tableau Prep Conductor は個別にライセンスされ、データ管理 ライセンスを通じて利用できます。Tableau Prep Conductor のライセンス発行の詳細については、データ管理 のライセンスを参照してください。

専用ノードで Tableau Prep Conductor を有効にすることをお勧めします。詳細情報:

その他の要件

ご使用の環境が次の追加の要件も満たしていることを確認してください。

ホスト名

  • Tableau Server は、ドメイン名サーバー (DNS) または Tableau Server を実行しているコンピューター上のローカル ホスト ファイルを使用し、IP アドレスに対するホスト名を解決できる必要があります。既定では、ホスト ファイルは \Windows\System32\Drivers\etc\hosts に保存されています。
  • セットアップ プロセスの際に Tableau サービス マネージャーを起動した後はサーバーのホスト名を変更しないでください。たとえば、cloud-init パッケージを使用して仮想マシンを初期化し、その仮想マシンに Tableau Server をインストールする場合にこのようになる可能性があります。
  • アンダースコア (_) を含むホスト名は、Tableau Server でサポートしていません。

静的 IP アドレス

Tableau Server をインストールするコンピューターには静的な IPv4 または IPv6 アドレスが必要です。

Ipv4 と Ipv6 の両方が有効になっている場合や、複数のネットワーク カード (NIC) を使用している場合は、予期しない動作が発生することがあります。詳細については、以下を参照してください。

データベース ドライバー

特定のデータ ソースに接続するには、Tableau Server をインストールするコンピューターに正しいデータベース ドライバーがインストールされている必要があります。詳細については、データベース ドライバーを参照してください。

利用可能なポート

TSM と Tableau Server はいずれもアクセスするために利用可能な TCP ポートが必要です。TSM は 8850 番ポートが既定で、Tableau Server ゲートウェイ サービスは 80 番ポートが既定です。Tableau Server をインストールする前に、8850 番ポートと 80 番ポートをお使いのシステムで使用しないことを強くお勧めします。これらのポートが利用できないと、TSM とゲートウェイのポートは別のポート番号に動的に再マッピングされる場合がありますが、どのポートに再マッピングされたかを表示するインターフェイスは現時点で存在しません。

IIS (非推奨の展開) も実行している PC 上に Tableau Server をインストールする場合、IIS との競合を避けるために Tableau のゲートウェイのポート番号を変更する必要があります。セットアップ プロセスの際に別のゲートウェイのポート番号を指定できます。

Tableau サービス マネージャーのポートを参照してください。

ローカル ファイアウォール構成

Tableau Server をインストールするコンピューターでファイアウォールを実行している場合は、Tableau Server トラフィック用に次の既定のポートを開く必要があります。443 を除くすべてのポート番号を変更できます。

ポートTCP/UDP使用...インストールのタイプ
すべて

分散/高可用性

80TCPゲートウェイX 
443TCPSSL。Tableau Server で SSL を構成している場合、アプリケーション サーバーはこのポートに要求をリダイレクトします。このポートは変更しないでください。X 
8850TCPTableau Services Manager。X 
8060TCPPostgreSQL データベース。X 
8061TCPPostgreSQL バックアップ検証ポートX 
8000-9000TCPTableau プロセスの動的マッピング用に既定で予約されているポートの範囲 X
27000-27009TCPTableau Server がライセンス サービスで使用するポートの範囲。この範囲は、ライセンス サービスを実行しているノードで開いている必要があり、また他のノードからアクセス可能である必要があります。既定では、最初のノードはライセンス サービスを実行します。X 

Tableau サービス マネージャーのポートを参照してください。

ローカル Windows ファイアウォールの構成の詳細については、Microsoft の製品ドキュメントを参照してください。

ローカル管理者

セットアップの実行に使用するアカウントは、Tableau Server がインストールされている Windows コンピューターのローカル管理者グループのメンバーである必要があります。

既定では、Tableau サービス マネージャー (TSM) の Web UI および CLI ツールを実行するローカル管理者権限が付与されているアカウントを使用する必要もあります。ただし、Tableau Server をインストールした後でも、TSM 管理の Windows グループを指定することができます。カスタム TSM 管理グループの構成を参照してください。

プロセス、認証、ログ ファイル、ライセンス、アラートなど OS レベルのアクセスを使用する Tableau Server コンポーネントを構成するには、TSM を使用します。TSM 認証を参照してください。

ユーザーのインポート、サイトの作成、Web 作成など Tableau に固有の管理は、Tableau Server 管理者が実行します。これらの管理者アカウントは、インストール後にユーザーに役割を割り当てることで構成できます。最初の Tableau Server 管理者アカウントは、インストール プロセスの一環として作成されます。管理者アカウントの追加を参照してください。

実行サービス アカウント

データ ソースで NT 認証を使用している場合や、SQL Server の偽装を行う予定である場合は、Tableau Server サービスを実行サービス アカウントで実行すると便利です。詳細については、実行サービス アカウント および SQL Server の偽装 を参照してください。

グループ ポリシーやその他のシステム管理ソリューションを使用して、アプリケーション サーバーのパーミッションおよびアカウントを標準化している組織もあります。組織でこのようなソリューションを実行している場合は、実行サービス アカウントで必要となるフォルダー パーミッションに対応するようシステムを設定する必要があります。フォルダー パーミッションの検証を参照してください。

ウイルス対策ソフトウェア

Tableau Server で使用されるディレクトリをスキャンするウイルス対策ソフトウェアは、Tableau Server のインストールや現在の使用に干渉する可能性があります。場合によっては、これによってインストール エラーや Tableau Server の起動の問題が発生したり、パフォーマンスへの影響が生じたりすることがあります。Tableau Server を実行しているコンピュータでウイルス対策ソフトウェアを実行する予定がある場合は、ナレッジ ベース(新しいウィンドウでリンクが開く)の推奨事項に従ってください。

次の手順、Tableau Server のインストールと構成に進んでください。

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