Bridge の展開計画
サイト管理者として Tableau Bridge を初めて設定する場合やアップグレードする場合、組織に合わせて Bridge を最適化する上で、一連の推奨事項、ベスト プラクティス、従うべき計画タスクがあります。
Bridge の概要については、Bridge を使用してデータを最新に保つを参照してください。
Bridge を展開する前に、Bridge のさまざまなコンポーネント、それらのコンポーネントが連係するしくみ、それらのコンポーネントが Bridge の展開に与える影響について、サイト管理者として次の情報を確認して理解します。
Bridge ソフトウェア
Bridge は追加費用なしで提供されるスタンドアロン ソフトウェアであり、Tableau Cloud と組み合わせて使用します。Bridge は、プライベート ネットワークのデータと Tableau Cloud が接続できるようにするために、ファイアウォールの背後にインストールするシン クライアントです。
最新のセキュリティと最新機能の更新プログラムを利用するには、ダウンロード(新しいウィンドウでリンクが開く) ページから常に最新バージョンの Bridge クライアントをインストールするようにしてください。詳細については、Bridge のインストールに関するトピックを参照してください。
通常、複数のクライアントやクライアントのプールの設定と管理を組織内で担います。
- クライアントは一度に 1 つのサイトのみに登録できます。
- サイトに登録できるクライアント数に制限はありません。
データベース ドライバー
プライベート ネットワークのデータと Tableau Cloud が接続できるようにするには、Bridge がデータベースと通信するためのドライバーが必要となります。一部のドライバー ソフトウェアはクライアントと共にインストールされます。その他のドライバー ソフトウェアは、別途ダウンロードしてインストールする必要があります。詳細については、「Bridge のインストール」トピックの「Bridge のインストール」セクションを参照してください。
プールの収容力
既定では、Bridge 更新スケジュールで更新された抽出接続を使用するデータ更新タスク、ライブ クエリ、データ ソースまたは仮想接続などは、プール内の使用可能なリソースの間で分配され、負荷が分散されています。
データの更新タスク | プールのサポート | 同時実行能力 |
---|---|---|
ライブクエリ | あり | クライアントあたり 16 のライブ クエリ |
接続の抽出 - Bridge 更新スケジュール (パブリッシュされたデータ ソース) | あり | クライアントごとに 10 接続の更新 (構成可能) |
抽出接続 - Bridge レガシー スケジュール | なし | クライアントごとに 1 接続の更新 |
Bridge はスケール アップとスケール アウトをできるように設計されています。Bridge の展開を設計する際は、次の点を考慮してください。
- スペックの高いマシンで小さなクライアントのプールを実行している場合、各クライアントをスケールアップして、スケジュールされた更新ジョブをより多く並行して実行できます。
- スペックの低いマシンで大きなクライアントのプールを実行している場合、各クライアントが並行して実行できる更新ジョブの数は減りますが、各クライアントはプール全体に高いスループットと収容力を提供できます。
Tableau サイトの容量の詳細については、「同時ジョブの容量」を参照してください。
データ アクセスと認証
データ ソースまたは仮想接続が参照元データへ接続するには、多くの場合認証が必要です。認証が必要な場合、パブリッシャーまたは所有者はデータベースの認証資格情報を取得する方法を設定できます。
データ ソースの場合
データ ソースに対して設定できる認証の選択肢は、プロンプト ユーザー または 埋め込みパスワード です。
データ ソースがユーザーに対してプロンプトを表示するように設定すると、データベースの認証資格情報は接続の際に保存されません。つまり、データ ソース (またはデータ ソースを使用するワークブック) を開くユーザーは、データにアクセスするために自分のデータベースの認証資格情報を入力する必要があります。データ ソースに埋め込みパスワードを設定すると、データベースの認証資格情報は接続の際に保存され、誰でもデータ ソース (またはデータ ソースを使用するワークブック) にアクセスできます。詳細については、「パブリッシュされたデータにアクセスするための認証資格情報を設定する(新しいウィンドウでリンクが開く)」を参照してください。
仮想接続の場合
データベースの認証資格情報は、仮想接続の接続とともに保存され、仮想接続にアクセスするすべてのユーザーによって使用されます。
コンテンツ管理
ほとんどの場合、サイト管理者が Bridge クライアントを所有し、管理しています。コンテンツ所有者はデータ ソースまたは仮想接続を自分で管理していて、データベースの認証資格情報や更新スケジュールのパブリッシュから更新に至るタスクを担っています。
タイムアウト制限
ライブ クエリには、15 分のタイムアウト制限があります。この制限を構成することはできません。更新の既定のタイムアウト制限は 24 時間で、クライアントによって構成されます。詳細については、Bridge クライアントの設定の変更を参照してください。
Linux での導入
Linux で Bridge を使用するには、カスタマイズされた Docker イメージを作成し、RPM パッケージをインストールして、コンテナ イメージ内から Bridge を実行する必要があります。Bridge on Linux プロジェクトは Red Hat と Amazon Linux に対応しています。詳細については、Bridge for Linux をコンテナ用にインストールするを参照してください。
Windows での導入
最小ハードウェア推奨事項
Tableau では、Bridge クライアントをファイアウォールの内側にある仮想マシンにインストールして、他のアプリケーションのリソースと競合しないようにすることを推奨しています。1 台のマシンにインストールできるクライアントは 1 つだけです。
- Microsoft Windows 10 以降、64-bit
- Windows Server 2016 以降
- CPU は SSE4.2 および POPCNT 命令セットをサポートする必要があります
詳細については、「Windows クライアントの要件」を参照してください。Windows クライアントの要件
次の表は、Bridge を実行する仮想環境のハードウェアに関するガイドラインを示しています。このガイドラインは、各クライアントを並列して実行するために必要な同時更新数に基づいています。
クライアントごとに並列して実行する更新数 | ||
---|---|---|
<=5 | <=10 | |
vCPU | 4 | 8 |
RAM | 16 GB | 32 GB |
NVMe SSD | 150 GB | 300 GB |
仮想環境
Tableau のすべての製品は、適切な動作環境の Windows オペレーティング システムと最低限のハードウェア要件を満たして構成されている限り、仮想化された環境でも動作します。
- Amazon EC2
- Citrix 環境 (非ストリーミング)
- Google Cloud Platform
- Microsoft Azure
- Microsoft Hyper-V
- Parallels
- Vmware
Windows で必要なアカウント
Bridge の展開に必要なアカウントには、Windows サービス アカウントと Tableau Cloud アカウントの 2 種類があります。
Bridge クライアントは、アプリケーション モードとサービス モードの 2 つのモードのいずれかで動作します。サービス モードでクライアントを実行するには、Windows サービス アカウントが必要です。サービス モードでは、専用のログオン ユーザーでなくてもクライアントを継続的に実行できます。サービス モードが推奨されるのは、1) プライベート ネットワークのデータへライブ接続するデータ ソースまたは仮想接続と、2) クライアントの負荷分散 (プール) をサポートするためです。各モードの詳細については、「Bridge クライアントについて」を参照してください。
重要: 1 つの Windows サービス アカウントで実行するクライアント数は、10 個以下にすることをお勧めします。
Tableau Cloud アカウント
Tableau Cloud によるクライアントの認証は、クライアントにサインインしてクライアントを管理しているユーザーで行います。そのため、プールへのクライアントの追加や削除のような特定の管理タスクを実行するには、クライアントと Tableau Cloud サイトの両方で、Tableau Cloud サイト管理者のアカウントが必要です。
Bridge を管理するには、次のいずれかのサイト ロールが必要です。
- サイト管理者 Creator
- サイト管理者 Explorer
管理者のサイト ロールではない Creator と Explorer は、データ ソースをパブリッシュし、データを更新し、Bridge を使用してライブ接続と抽出接続を Tableau Cloud とプライベート ネットワークのデータとの間に設定することができます。仮想接続をパブリッシュし、Bridge でデータを最新の状態に保つためには、Creator または Explorer のロールと Data Management が必要です。
容量のスケジュール設定
Bridge クライアントは簡単に接続と切断ができるため、スクリプトを活用して、予想されるデータの鮮度のワークロードに先立って、Bridge の容量 (クライアント マシンの実行数) のスケジュールを設定できます。
たとえば、Bridge クライアントが AWS の仮想マシンで実行されている場合、次の AWS リソースを使用してスケジュール設定を開始できます。
- AWS Instance Scheduler(新しいウィンドウでリンクが開く)
- AWS Instance Scheduler を使用してインスタンスを停止および開始する方法を教えてください。(新しいウィンドウでリンクが開く)
- Lambda を使用して、Amazon EC2 インスタンスを一定の間隔で停止および起動するにはどうすればよいですか?(新しいウィンドウでリンクが開く)
Windows での新しい Bridge の導入
Bridge を導入するには、次の手順を実行します。
各マシンに対して、Windows サービス アカウントを使用してログオンし、最新のクライアントをインストールします。
インストール後、Tableau Cloud サイト管理者の認証資格情報を使用してクライアントにサインインし、クライアントがサービス モードで実行 されていること (デフォルトではオン) を確認します。
ブラウザーを開き、サイト管理者の認証資格情報を使用して Tableau Cloud にサインインし、ブリッジ設定ページに移動して次のことを確認します。
[Bridge 接続データ ソース] 管理ビューを使用して Bridge ライブ クエリを監視し、Tableau Cloud の [ジョブ] ページからジョブを更新します。
既存の Bridge 展開のアップグレード
以前のリリースと同様に、このリリースで改善されたエンタープライズの機能は、既存の Bridge 展開を補完するように設計されています。他の展開と同様に、以下の手順をお勧めします。
注:
デフォルト プールのサイトは、特定のプライベート ネットワークにアクセスするようには構成できません。このプールへのアクセス範囲を縮小し、より高度なスケジューリング機能を有効にするには、新しいプールを作成して特定のドメインにマップすることをお勧めします。詳細については、ステップ 2: プールを構成するを参照してください。
Bridge プールは特定のドメインにマッピングされてデータを更新するため、複数のドメインへの接続を含む抽出データ ソースは、次のいずれかの方法で更新することを強くお勧めします。
- 接続が同じドメインになるように、参照元データの場所を統合する
- ライブ クエリを使用するように各接続のタイプを変更する
- 各接続をデータ ソースに変換する
1) Mac で Tableau Desktop を使用し、2) Windows ネットワーク ファイル共有からファイルベースのデータ ソースをパブリッシュし、3) Bridge 更新スケジュールを設定すると、その更新は失敗します。このファイル ベースのデータ ソースが組織のビジネスに不可欠なリソースである場合は、代わりに Bridge レガシー スケジュールを設定することを検討してください。詳細については、「Bridge レガシー スケジュールの設定」を参照してください。
すでに Bridge レガシー スケジュールで構成され、特定のクライアントに関連付けられている既存のデータ ソースは、ファイルベースのすべてのデータ ソースを含め、引き続き期待どおりに実行されます。重要: バージョン 2025.1 では、Bridge レガシー スケジュールのサポートが削除される予定です。移行を円滑に進めるために、Bridge 更新スケジュールを使用することをお勧めします。詳細については、「Bridge レガシー スケジュールからオンライン更新スケジュールへの移行」を参照してください。
アップグレードのステップ
新しいクライアントを追加します。
新しいプールを作成し、プールにドメインをマッピングし、バージョン クライアントをプールに割り当てます。
ステップ 2: プールを構成する、 ステップ 3: プールのドメインを指定する、および ステップ 4: クライアントをプールに追加するに記載の手順に従ってください。
Bridge のレガシー スケジュールがある場合は、データ ソース所有者に (レガシー) スケジュールを変換するよう依頼します。「Bridge レガシー スケジュールから Bridge 更新 スケジュールへの移行」を参照してください。
重要: データ ソースの所有者は、日常業務への影響が最も少ない抽出データ ソースから、更新スケジュールの変換プロセスを開始することを推奨します。これは、Bridge レガシー スケジュールを Bridge 更新 スケジュールに変換すると、既存の更新スケジュールが直ちに削除されるためです。
既存のクライアントをアップグレードします。詳細については、Bridge のインストールを参照してください。
既存のクライアントをプールに追加します。
アップグレード後、アップグレードしたクライアントが Window サービスとして実行していることを確認し、それらのクライアントをプールに追加します。詳細については、ステップ 4: クライアントをプールに追加するを参照してください。