例: 3 ノード HA クラスタのインストールおよび構成

Tableau Server の高可用性マルチノード インストールは、Tableau Server の効率性および可用性を最大化する上で有効です。マルチノードの Tableau Server 展開を構成する際は、実行するすべての手順は、冗長性を組み込むことで起こりうるサーバー システムの停止時間の低減を助けるように設計されています。サーバー プロセスを追加のノードに移動または追加することで効率性を向上するのに加え、次の要件を満たすことで Tableau Server の高可用性 (HA) インストールを実現できます。

  • 少なくとも合計 3 台のノードを追加する
  • 調整サービスのアンサンブルを少なくとも 3 台のノードで展開する
  • クライアント ファイル サービス (CFS) のインスタンスを少なくとも 1 つのノードに追加する (調整サービスを実行している各ノードにインスタンスを追加することをお勧めします)
  • 追加ノードのうちの 1 台にファイル ストアの第二インスタンスを追加 (既にノード上にない場合はデータ エンジンが自動的にインストールされます)
  • 追加ノードのうちの 1 台にリポジトリの第 2 インスタンス (pgsql) を追加

このような追加を含む Tableau Server のインストールには、冗長性が組み込まれ、リポジトリに問題が発生した場合のフェールオーバーをサポートします。この例は、このやり方などを示します。

単一サーバー システム

最初のノードに Tableau Server をインストールすると、機能する必要があるすべてを実行するシステムがあります。そのシステムには、全てのサーバー プロセスの少なくとも一つのインスタンスがあり、Tableau Serverの最も基礎的な構成です。冗長性はありません。サーバー トポロジは次のようになります (一部の TSM 固有プロセスは表示されません)。

3 ノード システム

冗長性を組み込むには、リポジトリやデータ エンジンやファイル ストア プロセスのホストインスタンスに追加ノードを追加する必要があります。ノード上のプロセスの複数インスタンスを含め、その他のプロセスのインスタンスを追加することができます。さらに、システムの脆弱性を緩和するため、複数ゲートウェイおよび一部のサーバー プロセスの追加インスタンスを実行することができます。この構成を達成するには最低 3 台のコンピューターが必要です。

下の図では、ファイル ストア プロセスが両方の追加ノードに追加されています。2 番目のリポジトリのパッシブ インスタンスも他の新規ノードの 1 つに追加されています。最後に、サーバー プロセス (青色で表示) が、冗長性を提供するために追加ノードに追加されました。

構成の手順

この手順は、上の図のように、3 ノードの HA Tableau Serverクラスタを、追加ノード上の 2 つのリポジトリ インスタンスおよび 2 つのファイル ストア/データエンジン インスタンスと構成する方法について説明しています。

はじめる前に

追加ノードに Tableau Server をインストールする前に、各追加ノードが分散環境の要件を満たしていることを確認してください。詳細については、分散環境の要件 を参照してください。

注: この操作には、TSM コマンド ラインを使用して実行する必要のある手順が含まれています。

ステップ 1: 最初のノードをインストールする

Tableau Server のインストールと構成を参照してください。

ステップ 2: 追加ノード用の bootstrap ファイルを生成する

  1. ブラウザーで TSM を開きます。

    https://<tsm-computer-name>:8850

    詳細については、「Tableau サービス マネージャーの Web UI へのサインイン」を参照してください。

  2. [構成] タブをクリックし、[ノードの追加] ボックスで [Bootstrap ファイルをダウンロード] をクリックします。

    bootstrap ファイルが作成され、ローカル コンピューターにコピーされます。

    既定では埋め込みの認証資格情報は bootstrap ファイルに含まれています。認証資格情報を bootstrap ファイルに埋め込まない場合は、[ファイルに一時的な認証資格情報を含める] オプションをオフにします。埋め込み認証資格情報をノードの bootstrap ファイルに含める機能を完全に無効にする場合は、サーバーの構成オプションを設定できます。詳細については、features.PasswordlessBootstrapInitを参照してください。

ステップ 3: ノード 2 をインストールして初期化する

  1. 1 番目のコンピューターで使用した元のインストーラーと、生成した bootstrap ファイルをコピーして、Tableau Server を追加する新しいコンピューターからアクセスできる場所に貼り付けます。この場所とは、据え付けられたネットワーク共有ディスクや、直接新しいコンピューター上である可能性があります。

  2. ローカル ファイアウォールを実行している場合は、クラスタに含まれるすべてのノードに対してファイアウォールのルールを構成する必要があります。詳細については、ローカル ファイアウォールの構成を参照してください。

  3. 新しいノードで、Tableau Server セットアップ プログラムを実行します。

    パッケージ マネージャーを使用して、Tableau Server パッケージをインストールします。

    新しいバージョンを既存のバージョンと同じ場所にインストールする必要があります。インストール場所は、すべてのノードで同じである必要があります。シンボリック リンクを使用している場所や、ネットワーク ファイル システム (NFS) ボリューム上のディレクトリにインストールしないでください。

    • CentOS を含む RHEL ライクなディストリビューションでは、既定以外の場所に Tableau をインストールすることができます。

      • 既定の場所: 既定の場所 (/opt/tableau/tableau_server) にインストールするには次のコマンドを実行します (<version> の書式設定は「メジャー-マイナー-メンテナンス」(例: 2019-2-5))。

        sudo yum update

        sudo yum install tableau-server-<version>.x86_64.rpm

      • 既定以外の場所: 既定以外の場所にインストールするには、rpm -i を使用する必要があります。また、依存するすべてのパッケージをインストールする必要があります。下記の注を参照してください。

        次のコマンドを実行します。

        sudo rpm -i --prefix /preferred/install/path tableau-server.rpm

      注: Tableau Server のインストールに yum を使用した場合、すべての依存するパッケージが自動的にダウンロード、インストールされます。これが Tableau のインストール推奨方法です。既定以外の場所にインストールする場合、または所属の組織で yum の使用が禁止されているため、rpm -i を使用しなくてはならない場合は、依存するすべてのパッケージを個別にインストールしなくてはなりません。依存パッケージのインストールの詳細については、Tableau Server を Linux を実行するエア ギャップ環境にインストールするを参照してください。

    • Ubuntu で次のコマンドを実行します (<version> の書式設定は「メジャー-マイナー-メンテナンス」(例: 2019-2-5))。

      sudo apt-get update
      sudo apt-get upgrade
      sudo apt-get -y install gdebi-core
      sudo gdebi -n tableau-server-<version>_amd64.deb
      
  4. 新しいノードと最初のノードの間の通信を初期化するには、Tableau Server のインストール時にインストールした initialize-tsm スクリプトを実行します。

    scripts ディレクトリへ移動します。

    cd /opt/tableau/tableau_server/packages/scripts.<version_code>/
  5. initialize-tsm スクリプトを実行します。

    sudo ./initialize-tsm -b /path/to/<bootstrap>.json --accepteula
    • -b フラグを使用して、コンピューターにコピーした bootstrap ファイルへのパスを指定します。bootstrap ファイルを暗号化した場合、インポートおよびエクスポート操作におけるシークレットの保護の説明に従って、ファイルをパイプする必要があります。

    • 埋め込み認証資格情報を使用せずに bootstrap ファイルが生成された場合は、-u フラグを使用して最初のノードで管理ユーザーのユーザー名を指定し ます。これは Tableau Server 管理者ではなく、コンピュータの管理ユーザー名です。ユーザー パスワードを入力するように求めるプロンプトが表示されます。詳細については、tsm topology nodes get-bootstrap-fileを参照してください。

      sudo ./initialize-tsm -b /path/to/<bootstrap>.json -u <admin-user-on-first-node> --accepteula

      重要: 最初のノードでインストール処理を行った際に使用したものと同じユーザーの認証資格情報を入力する必要があります。

    • --accepteulaフラグによって、Tableau Server End User License Agreement (EULA) に同意します。EULA は次の場所で入手できます: エンド ユーザー ライセンス契約(新しいウィンドウでリンクが開く) (新しいウィンドウでリンクが開く)

ステップ 4: ノード 3 をインストールして初期化する

上記のステップ 3 を繰り返します。

ステップ 5: 最小トポロジを使用して新しいノードを構成する

クラスタへの新規ノードの追加プロセスを完了するには、最小限のトポロジでノードを構成する必要があります。最小限のトポロジの場合、保留中の変更はクラスタ コントローラーの追加だけであり、これを各ノードで行う必要があります。ノードに他のプロセスが必要な場合は、そのほとんどを同時に追加できます。この例では、クラスタ コントローラーでノードの構成のみを行っています。

  1. ブラウザーで TSM を開きます。

    https://<tsm-computer-name>:8850

    詳細については、「Tableau サービス マネージャーの Web UI へのサインイン」を参照してください。

  2. [構成] タブをクリックします。新しいノードが追加されたことがメッセージで知らされます。

    [続行] をクリックしてメッセージを閉じます。

  3. ページ上部の [変更を保留中] をクリックします。

    3 ノード以上のクラスタを構成している場合、調整サービス アンサンブルの警告が表示されます。続行できます。別のステップで、調整サービス アンサンブルを展開します。

  4. [変更を適用して再起動][確認] をクリックし、Tableau Server の再起動を確認します。

    Tableau Server が再起動すると、ノードは必要な最小限のトポロジで組み込まれます。

ステップ 6: 調整サービス アンサンブルを展開する

合計 3 台以上のノードをインストールした場合、調整サービス アンサンブルも展開してください。これを展開しないと、サーバーの構成やトポロジに変更を加えるたびに警告メッセージが表示されるようになります。このメッセージは無視できますが、ベスト プラクティスはマルチノードの調整サービス アンサンブルを展開することです。

Tableau Server をインストールすると、調整サービスのインスタンスが最初のノードに 1 つインストールされます。TSM と Tableau Server は調整サービスが正しく機能することに依存しているため、冗長性を提供し、マルチノード インストールでの可用性を確保するため、調整サービス アンサンブルを展開することで調整サービスの追加のインスタンスを構成します。調整サービス アンサンブルは 1、3、または 5 個の調整サービス インスタンスでインストールされます。Tableau Server の 3 ノード インストールでは、推奨される調整サービスのインスタンス数は 3、つまり各ノードに 1 つです。

保留中の他の変更がある場合は、調整サービス アンサンブルの展開を試行しないでください。新しい調整サービス アンサンブルを展開する前に、保留中の変更を破棄または適用します。

注: この操作には、TSM コマンド ラインを使用して実行する必要のある手順が含まれています。

以下の手順は、既存の 3 ノード Tableau Server クラスタ上に新しい調整サービス アンサンブルを展開し、旧アンサンブルをクリーンアップする方法を説明しています。

  1. 最初のノードで、ターミナル セッションを開きます。

  2. Tableau Server を停止します。

    tsm stop

    メッセージが表示されたら、TSM 管理者としてサインインします。

    管理コントローラーや管理エージェントなど、継続して実行される TSM プロセスもあります。

  3. 保留中の変更がないことを確認します。

    tsm pending-changes list

    保留中の変更がある場合は、変更を破棄するか、変更を適用する必要があります。保留中の変更の適用には少し時間がかかります。

    • 変更を破棄します。

      tsm pending-changes discard
    • または

    • 変更を適用します。

      tsm pending-changes apply

    コマンドが完了し、システム プロンプトに戻るまで待ちます。

  4. クラスタ内の各ノードのノード ID を取得します。

    tsm topology list-nodes -v

  5. tsm topology deploy-coordination-service コマンドを使用して調整サービスを指定されたノードに追加することで、新しい調整サービス アンサンブルを追加します。各ノードを識別するために実際のノード ID を使用して、調整サービスを追加するノードを指定する必要があります。展開が失敗しなければ、このコマンドにより、新しいアンサンブルが "本番環境" のアンサンブル (使用中のアンサンブル) になり、古いアンサンブルが削除されます。このような場合は、以下のステップ 6 を参照してください。

    注: サーバーの再起動が行われることを確認する「y/n (はい / いいえ)」のプロンプトが表示されます。入力せずにコマンドを実行するには、--ignore-prompt オプションを含めます。

    たとえば、調整サービスを 3 ノード クラスタの 3 ノード (node1、node2、node3) すべてに展開します。

    tsm topology deploy-coordination-service -n node1,node2,node3

    コマンドが完了し、システム プロンプトに戻るまで待ちます。

  6. (オプション) 展開が失敗した場合は、tsm topology cleanup-coordination-service コマンドを実行して、配置に失敗したアンサンブルを削除する必要があります。コマンドの実行の詳細については、tsm topology cleanup-coordination-service を参照してください。

  7. Tableau Server を起動します。

    tsm start

新しい調整サービス アンサンブルを展開する方法の詳細については、調整サービス アンサンブルの展開を参照してください。

ステップ 7: 追加のノードでクライアント ファイル・サービス (CFS) を構成する

CFS を追加のノードに追加します。調整サービスを実行しているすべてのノードに CFS を追加することをお勧めします。

注: この操作には、TSM コマンド ラインを使用して実行する必要のある手順が含まれています。

  1. 最初のノードで、ターミナル セッションを開きます。

  2. CFS を追加しようとしているノードのノード ID を確認します。

    tsm topology list-nodes -v

  3. ノード、プロセス、および単一のインスタンスを指定して、ノードに CFS を追加します。

    たとえば、次のコマンドは、CFS の 1 つのインスタンスを node2 に追加します。

    tsm topology set-process -n node2 -pr clientfileservice -c 1

    CFS を使用して既に構成されているノードに CFS のインスタンスを追加しようとすると、エラー メッセージが表示され、ノードに既にインスタンスが存在していることが通知されます。

    CFS をさらに他のノードに追加するには、ノードごとにこの手順を繰り返します。

  4. 変更を適用します。

    tsm pending-changes apply

ステップ 8: ノード 2 のプロセスを構成する

  1. ブラウザーで TSM を開きます。

    https://<tsm-computer-name>:8850

    詳細については、「Tableau サービス マネージャーの Web UI へのサインイン」を参照してください。

  2. [構成] タブをクリックします。

  3. 1 台目の追加ノードで実行されるべきプロセスとインスタンスの数を指定します。

    この例では、次のようになります。

    1. [ゲートウェイ] を選択します。

    2. アプリケーション サーバー (vizportal) カウントを 2 に設定。

    3. VizQL Serverカウントを 2 に設定。

    4. キャッシュサーバーカウントを 2 に設定。

    5. [バックグラウンダー] のカウントを 2 に設定します。

      バックグラウンダーをノードに追加すると、まだノードにない場合、データエンジンのインスタンスも追加します。

    6. Data Serverカウントを 2 に設定。

    7. ファイル ストアを選択します。

    8. リポジトリ (pgsql)を選択します。

    9. [メトリクス サービス] を選択します。(従来のメトリクス機能は、2024 年 2 月の Tableau Cloud、Tableau Server バージョン 2024.2 で廃止されました。詳細については、「メトリクスの作成とトラブルシューティング (廃止)」を参照してください。)

    10. [メッセージング サービス] を選択します。

    11. [データ ソース プロパティ] を選択します。

    12. [コンテンツ探索サービス] を選択します。

    13. [コレクション サービス] を選択します。

    14. [Index and Search Server] を選択します。

    設定する特定のプロセスおよびプロセス カウントは、組織の環境やニーズによって異なります。一部のプロセスは、別のプロセスを追加すると自動的に追加されます。詳細については、ノードの構成Tableau Server プロセスを参照してください。

    注: TSM の Web UI はインスタンス数の選択を許可するプロセスを最大 8 インスタンスに制限します。これより多くのインスタンスを構成するには、コマンド ラインと TSM topology set-process コマンドを使用してください。詳細については、tsm topology set-processを参照してください。

ステップ 9: ノード 3 のプロセスを構成する

  1. TSM の、構成タブで、2 台目の追加ノードで実行されるべきプロセスとインスタンスの数を指定します。

    この例では、次のようになります。

    1. [ゲートウェイ] を選択します。

    2. アプリケーション サーバー (vizportal) カウントを 2 に設定。

    3. VizQL Serverカウントを 2 に設定。

    4. キャッシュサーバーカウントを 2 に設定。

    5. [バックグラウンダー] のカウントを 2 に設定します。

      バックグラウンダーをノードに追加すると、まだノードにない場合、データエンジンのインスタンスも追加します。

    6. Data Serverカウントを 2 に設定。

    7. ファイル ストアを選択します。

    8. [メトリクス サービス] を選択します。(従来のメトリクス機能は、2024 年 2 月の Tableau Cloud、Tableau Server バージョン 2024.2 で廃止されました。詳細については、「メトリクスの作成とトラブルシューティング (廃止)」を参照してください。)

    9. [データ ソース プロパティ] を選択します。

    10. [コンテンツ探索サービス] を選択します。

    11. [コレクション サービス] を選択します。

    12. [Index and Search Server] を選択します。

  2. ページ上部の [変更を保留中] をクリックします。

    [変更を保留中] のリストが表示されます。

  3. [変更を適用して再起動][確認] をクリックし、Tableau Server の再起動を確認します。

ステップ 1: 最初のノードをインストールする

Tableau Server のインストールと構成を参照してください。

ステップ 2: 追加ノード用の bootstrap ファイルを生成する

追加のコンピューターに Tableau Server をインストールするには、最初のノードで使用したものと同じインストーラーと共に、最初のノードで生成した "bootstrap" ファイルを使用します。

重要: bootstrap ファイルには、構成シークレットの暗号化に使用されるマスター キーストア ファイルのコピーが含まれています。また、このファイルには事前定義された時間で有効となる埋め込み認証資格情報も含まれており (tabadmincontroller.auth.expiration.minutes を参照)、セッション Cookie として機能します。booststrap ファイルを保護するために追加措置を講じること強くお勧めします。

次のコマンド セットは、booststrap ファイルの出力を暗号化する方法の例です。この方法は、インポートおよびエクスポート操作におけるシークレットの保護で詳しく説明した暗号化プロセスに似ています。

ただし、この方法では、次のような末尾演算子 && \ を使用して別々の引数として渡す必要があります。

mkfifo -m 600 /tmp/secure1 && \

tsm topology nodes get-bootstrap-file --file /tmp/secure1 && \

gpg --symmetric --batch --yes --passphrase-file ~/.secrets/pgppassphrase.txt --cipher-algo AES256 --output encrypted.enc < /tmp/secure1 && \

rm /tmp/secure1

  1. Tableau Server を最初のノードにインストールしたら、ノード bootstrap ファイルを生成します。

  2. 最初のノードで、ターミナル セッションを開きます。

  3. 次のコマンドを入力して、bootstrap ファイルを生成します。

    tsm topology nodes get-bootstrap-file --file <path\file>.json

    既定では埋め込みの認証資格情報は bootstrap ファイルに含まれています。bootstrap ファイルを認証資格情報に含めない場合は、次のように --no-embedded-credentials または -nec オプションを使用します。

    tsm topology nodes get-bootstrap-file --file <path\file>.json --no-embedded-credentials

    埋め込み認証資格情報をノードの bootstrap ファイルに含める機能を完全に無効にする場合は、サーバーの構成オプションを設定できます。詳細については、features.PasswordlessBootstrapInitを参照してください。

ステップ 3: ノード 2 をインストールして初期化する

  1. 1 番目のコンピューターで使用した元のインストーラーと、生成した bootstrap ファイルをコピーして、Tableau Server を追加する新しいコンピューターからアクセスできる場所に貼り付けます。この場所とは、据え付けられたネットワーク共有ディスクや、直接新しいコンピューター上である可能性があります。

  2. ローカル ファイアウォールを実行している場合は、クラスタに含まれるすべてのノードに対してファイアウォールのルールを構成する必要があります。詳細については、ローカル ファイアウォールの構成を参照してください。

  3. 新しいノードで、Tableau Server セットアップ プログラムを実行します。

    パッケージ マネージャーを使用して、Tableau Server パッケージをインストールします。

    新しいバージョンを既存のバージョンと同じ場所にインストールする必要があります。インストール場所は、すべてのノードで同じである必要があります。シンボリック リンクを使用している場所や、ネットワーク ファイル システム (NFS) ボリューム上のディレクトリにインストールしないでください。

    • CentOS を含む RHEL ライクなディストリビューションでは、既定以外の場所に Tableau をインストールすることができます。

      • 既定の場所: 既定の場所 (/opt/tableau/tableau_server) にインストールするには次のコマンドを実行します (<version> の書式設定は「メジャー-マイナー-メンテナンス」(例: 2019-2-5))。

        sudo yum update

        sudo yum install tableau-server-<version>.x86_64.rpm

      • 既定以外の場所: 既定以外の場所にインストールするには、rpm -i を使用する必要があります。また、依存するすべてのパッケージをインストールする必要があります。下記の注を参照してください。

        次のコマンドを実行します。

        sudo rpm -i --prefix /preferred/install/path tableau-server.rpm

      注: Tableau Server のインストールに yum を使用した場合、すべての依存するパッケージが自動的にダウンロード、インストールされます。これが Tableau のインストール推奨方法です。既定以外の場所にインストールする場合、または所属の組織で yum の使用が禁止されているため、rpm -i を使用しなくてはならない場合は、依存するすべてのパッケージを個別にインストールしなくてはなりません。依存パッケージのインストールの詳細については、Tableau Server を Linux を実行するエア ギャップ環境にインストールするを参照してください。

    • Ubuntu で次のコマンドを実行します (<version> の書式設定は「メジャー-マイナー-メンテナンス」(例: 2019-2-5))。

      sudo apt-get update
      sudo apt-get upgrade
      sudo apt-get -y install gdebi-core
      sudo gdebi -n tableau-server-<version>_amd64.deb
      
  4. 新しいノードと最初のノードの間の通信を初期化するには、Tableau Server のインストール時にインストールした initialize-tsm スクリプトを実行します。

    新しいノードで、

    scripts ディレクトリへ移動します。

    cd /opt/tableau/tableau_server/packages/scripts.<version_code>/
  5. initialize-tsm スクリプトを実行します。

    sudo ./initialize-tsm -b /path/to/<bootstrap>.json --accepteula
    • -b フラグを使用して、コンピューターにコピーした bootstrap ファイルへのパスを指定します。bootstrap ファイルを暗号化した場合、インポートおよびエクスポート操作におけるシークレットの保護の説明に従って、ファイルをパイプする必要があります。

    • 埋め込み認証資格情報を使用せずに bootstrap ファイルが生成された場合は、-u フラグを使用して最初のノードで管理ユーザーのユーザー名を指定し ます。これは Tableau Server 管理者ではなく、コンピュータの管理ユーザー名です。ユーザー パスワードを入力するように求めるプロンプトが表示されます。詳細については、tsm topology nodes get-bootstrap-fileを参照してください。

      sudo ./initialize-tsm -b /path/to/<bootstrap>.json -u <admin-user-on-first-node> --accepteula

      重要: 最初のノードでインストール処理を行った際に使用したものと同じユーザーの認証資格情報を入力する必要があります。

    • --accepteulaフラグによって、Tableau Server End User License Agreement (EULA) に同意します。EULA は次の場所にあります。

      /opt/tableau/tableau_server/packages/docs.<version_code>/EULA.rtf

ステップ 4: ノード 3 をインストールして初期化する

Tableau Server をノード 3 にインストールする

  1. 1 番目のコンピューターで使用した元のインストーラーと、生成した bootstrap ファイルをコピーして、Tableau Server を追加する新しいコンピューターからアクセスできる場所に貼り付けます。この場所とは、据え付けられたネットワーク共有ディスクや、直接新しいコンピューター上である可能性があります。

  2. ローカル ファイアウォールを実行している場合は、クラスタに含まれるすべてのノードに対してファイアウォールのルールを構成する必要があります。詳細については、ローカル ファイアウォールの構成を参照してください。

  3. 新しいノードで、Tableau Server セットアップ プログラムを実行します。

    パッケージ マネージャーを使用して、Tableau Server パッケージをインストールします。

    新しいバージョンを既存のバージョンと同じ場所にインストールする必要があります。インストール場所は、すべてのノードで同じである必要があります。シンボリック リンクを使用している場所や、ネットワーク ファイル システム (NFS) ボリューム上のディレクトリにインストールしないでください。

    • CentOS を含む RHEL ライクなディストリビューションでは、既定以外の場所に Tableau をインストールすることができます。

      • 既定の場所: 既定の場所 (/opt/tableau/tableau_server) にインストールするには次のコマンドを実行します (<version> の書式設定は「メジャー-マイナー-メンテナンス」(例: 2019-2-5))。

        sudo yum update

        sudo yum install tableau-server-<version>.x86_64.rpm

      • 既定以外の場所: 既定以外の場所にインストールするには、rpm -i を使用する必要があります。また、依存するすべてのパッケージをインストールする必要があります。下記の注を参照してください。

        次のコマンドを実行します。

        sudo rpm -i --prefix /preferred/install/path tableau-server.rpm

      注: Tableau Server のインストールに yum を使用した場合、すべての依存するパッケージが自動的にダウンロード、インストールされます。これが Tableau のインストール推奨方法です。既定以外の場所にインストールする場合、または所属の組織で yum の使用が禁止されているため、rpm -i を使用しなくてはならない場合は、依存するすべてのパッケージを個別にインストールしなくてはなりません。依存パッケージのインストールの詳細については、Tableau Server を Linux を実行するエア ギャップ環境にインストールするを参照してください。

    • Ubuntu で次のコマンドを実行します (<version> の書式設定は「メジャー-マイナー-メンテナンス」(例: 2019-2-5))。

      sudo apt-get update
      sudo apt-get upgrade
      sudo apt-get -y install gdebi-core
      sudo gdebi -n tableau-server-<version>_amd64.deb
      
  4. 新しいノードと最初のノードの間の通信を初期化するには、Tableau Server のインストール時にインストールした initialize-tsm スクリプトを実行します。

    新しいノードで、

    scripts ディレクトリへ移動します。

    cd /opt/tableau/tableau_server/packages/scripts.<version_code>/
  5. initialize-tsm スクリプトを実行します。

    sudo ./initialize-tsm -b /path/to/<bootstrap>.json --accepteula
    • -b フラグを使用して、コンピューターにコピーした bootstrap ファイルへのパスを指定します。bootstrap ファイルを暗号化した場合、インポートおよびエクスポート操作におけるシークレットの保護の説明に従って、ファイルをパイプする必要があります。

    • 埋め込み認証資格情報を使用せずに bootstrap ファイルが生成された場合は、-u フラグを使用して最初のノードで管理ユーザーのユーザー名を指定し ます。これは Tableau Server 管理者ではなく、コンピュータの管理ユーザー名です。ユーザー パスワードを入力するように求めるプロンプトが表示されます。詳細については、tsm topology nodes get-bootstrap-fileを参照してください。

      sudo ./initialize-tsm -b /path/to/<bootstrap>.json -u <admin-user-on-first-node> --accepteula

      重要: 最初のノードでインストール処理を行った際に使用したものと同じユーザーの認証資格情報を入力する必要があります。

    • --accepteulaフラグによって、Tableau Server End User License Agreement (EULA) に同意します。EULA は次の場所にあります。

      /opt/tableau/tableau_server/packages/docs.<version_code>/EULA.rtf

ステップ 5: プロセスを追加ノードに追加する

  1. 最初のノードで、次の各追加ノードのクラスタ コントローラー インスタンスを構成します。

    tsm topology set-process -n <nodeID_second-node> -pr clustercontroller -c 1

    tsm topology set-process -n <nodeID_third-node> -pr clustercontroller -c 1

  2. ノード構成の変更を適用します。

    tsm pending-changes apply --ignore-warnings

    3 ノード クラスタを展開したため、調整サービス アンサンブルの展開に関する警告が表示されます。警告を無視し、--ignore-warnings オプションを使用して変更の構成を適用します。次のステップで、新しい調整サービス アンサンブルを展開します。

ステップ 6: 調整サービス アンサンブルを展開する

合計 3 台以上のノードをインストールした場合、調整サービス アンサンブルも展開してください。これを展開しないと、サーバーの構成やトポロジに変更を加えるたびに警告メッセージが表示されるようになります。このメッセージは無視できますが、ベスト プラクティスはマルチノードの調整サービス アンサンブルを展開することです。

Tableau Server をインストールすると、調整サービスのインスタンスが最初のノードに 1 つインストールされます。TSM と Tableau Server は調整サービスが正しく機能することに依存しているため、冗長性を提供し、マルチノード インストールでの可用性を確保するため、調整サービス アンサンブルを展開することで調整サービスの追加のインスタンスを構成します。調整サービス アンサンブルは 1、3、または 5 個の調整サービス インスタンスでインストールされます。Tableau Server の 3 ノード インストールでは、推奨される調整サービスのインスタンス数は 3、つまり各ノードに 1 つです。

保留中の他の変更がある場合は、調整サービス アンサンブルの展開を試行しないでください。新しい調整サービス アンサンブルを展開する前に、保留中の変更を破棄または適用します。

注: この操作には、TSM コマンド ラインを使用して実行する必要のある手順が含まれています。

以下の手順は、既存の 3 ノード Tableau Server クラスタ上に新しい調整サービス アンサンブルを展開し、旧アンサンブルをクリーンアップする方法を説明しています。

  1. 最初のノードで、ターミナル セッションを開きます。

  2. Tableau Server を停止します。

    tsm stop

    メッセージが表示されたら、TSM 管理者としてサインインします。

    管理コントローラーや管理エージェントなど、継続して実行される TSM プロセスもあります。

  3. 保留中の変更がないことを確認します。

    tsm pending-changes list

    保留中の変更がある場合は、変更を破棄するか、変更を適用する必要があります。保留中の変更の適用には少し時間がかかります。

    • 変更を破棄します。

      tsm pending-changes discard
    • または

    • 変更を適用します。

      tsm pending-changes apply

    コマンドが完了し、システム プロンプトに戻るまで待ちます。

  4. クラスタ内の各ノードのノード ID を取得します。

    tsm topology list-nodes -v

  5. tsm topology deploy-coordination-service コマンドを使用して調整サービスを指定されたノードに追加することで、新しい調整サービス アンサンブルを追加します。各ノードを識別するために実際のノード ID を使用して、調整サービスを追加するノードを指定する必要があります。展開が失敗しなければ、このコマンドにより、新しいアンサンブルが "本番環境" のアンサンブル (使用中のアンサンブル) になり、古いアンサンブルが削除されます。このような場合は、以下のステップ 6 を参照してください。

    注: サーバーの再起動が行われることを確認する「y/n (はい / いいえ)」のプロンプトが表示されます。入力せずにコマンドを実行するには、--ignore-prompt オプションを含めます。

    たとえば、調整サービスを 3 ノード クラスタの 3 ノード (node1、node2、node3) すべてに展開します。

    tsm topology deploy-coordination-service -n node1,node2,node3

    コマンドが完了し、システム プロンプトに戻るまで待ちます。

  6. (オプション) 展開が失敗した場合は、tsm topology cleanup-coordination-service コマンドを実行して、配置に失敗したアンサンブルを削除する必要があります。コマンドの実行の詳細については、tsm topology cleanup-coordination-service を参照してください。

  7. Tableau Server を起動します。

    tsm start

新しい調整サービス アンサンブルを展開する方法の詳細については、調整サービス アンサンブルの展開を参照してください。

ステップ 7: 追加のノードでクライアント ファイル・サービス (CFS) を構成する

CFS を追加のノードに追加します。調整サービスを実行しているすべてのノードに CFS を追加することをお勧めします。

注: この操作には、TSM コマンド ラインを使用して実行する必要のある手順が含まれています。

  1. 最初のノードで、ターミナル セッションを開きます。

  2. CFS を追加しようとしているノードのノード ID を確認します。

    tsm topology list-nodes -v

  3. ノード、プロセス、および単一のインスタンスを指定して、ノードに CFS を追加します。

    たとえば、次のコマンドは、CFS の 1 つのインスタンスを node2 に追加します。

    tsm topology set-process -n node2 -pr clientfileservice -c 1

    CFS を使用して既に構成されているノードに CFS のインスタンスを追加しようとすると、エラー メッセージが表示され、ノードに既にインスタンスが存在していることが通知されます。

    CFS をさらに他のノードに追加するには、ノードごとにこの手順を繰り返します。

  4. 変更を適用します。

    tsm pending-changes apply

ステップ 8: ノード 2 のプロセスを構成する

  1. 最初のノードで、ノード 2 のトポロジを設定します。トポロジでは、ノードで実行するプロセスおよび各プロセスで実行するインスタンスの数を指定します。ノード構成の詳細については、ノードの構成を参照してください。その他のプロセスを追加すると、データ エンジンが自動的に追加されます。データ エンジンがいつ追加されるかについての詳細は、Tableau Server プロセスを参照してください。

    1. 次の新しいノードの node-id を取得します。 tsm topology list-nodes -v
    2. 新しいノードで実行するプロセスを次のように個別に指定します。

      tsm topology set-process -n <node-id> -pr gateway -c 1

      tsm topology set-process -n <node-id> -pr vizqlserver -c 2

      tsm topology set-process -n <node-id> -pr vizportal -c 2

      tsm topology set-process -n <node-id> -pr backgrounder -c 2

      tsm topology set-process -n <node-id> -pr cacheserver -c 2

      tsm topology set-process -n <node-id> -pr indexandsearchserver -c 1

      tsm topology set-process -n <node-id> -pr dataserver -c 2

      tsm topology set-process -n <node-id> -pr filestore -c 1

      tsm topology set-process -n <node-id> -pr pgsql -c 1

      tsm topology set-process -n <node-id> -pr metrics -c 1

      tsm topology set-process -n <node-id> -pr activemqserver -c 1

      tsm topology set-process -n <node-id> -pr tdsservice -c 1

      tsm topology set-process -n <node-id> -pr contentexploration -c 1

      tsm topology set-process -n <node-id> -pr collections -c 1

  2. ノード構成の変更を適用します。Tableau Server が再起動するというメッセージが表示されます。

    tsm pending-changes apply

ステップ 9: ノード 3 のプロセスを構成する

最初のノードで、ノード 3 のトポロジを設定します。トポロジでは、ノードで実行するプロセスおよび各プロセスで実行するインスタンスの数を指定します。その他のプロセスを追加すると、データ エンジンが自動的に追加されます。データ エンジンがいつ追加されるかについての詳細は、Tableau Server プロセスを参照してください。

  1. 次の新しいノードの node-id を取得します。

    tsm topology list-nodes -v

  2. 新しいノードで実行するプロセスを次のように個別に指定します。

    tsm topology set-process -n <node-id> -pr gateway -c 1

    tsm topology set-process -n <node-id> -pr vizqlserver -c 2

    tsm topology set-process -n <node-id> -pr vizportal -c 2

    tsm topology set-process -n <node-id> -pr backgrounder -c 2

    tsm topology set-process -n <node-id> -pr cacheserver -c 2

    tsm topology set-process -n <node-id> -pr indexandsearchserver -c 1

    tsm topology set-process -n <node-id> -pr dataserver -c 2

    tsm topology set-process -n <node-id> -pr filestore -c 1

    tsm topology set-process -n <node-id> -pr metrics -c 1

    tsm topology set-process -n <node-id> -pr tdsservice -c 1

    tsm topology set-process -n <node-id> -pr contentexploration -c 1

    tsm topology set-process -n <node-id> -pr collections -c 1

  3. ノード構成を適用します。Tableau Server が再起動するというメッセージが表示されます。

    tsm pending-changes apply
  4. サーバーを起動します。

    tsm start

ステップ 10: ファイアウォールのルールを構成する (オプション)

ローカル ファイアウォールを実行している場合は、クラスタに含まれるすべてのノードに対してファイアウォールのルールを構成する必要があります。詳細については、「ローカル ファイアウォール構成と「ローカル ファイアウォールの構成」をご覧ください

ロード バランサーの追加

この時点で 3 つすべてのノードにはゲートウェイがあり、利用できるサーバー プロセスに要求を送るのに使用されます。全てのゲートウェイはアクティブですが、クラスタ内のダウンタイムをさらに削減するには、ロードバランサーを構成できます。詳細については、ロード バランサーの追加を参照してください。

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