新しいメジャー バージョンの PostgreSQL を外部リポジトリとして使用する Tableau Server のアップグレード

PostgreSQL メジャー バージョンに関する Tableau Server の要件に変更があった場合、Tableau Server を正常にアップグレードするために従う必要のある手順がいくつかあります。たとえば、Tableau Server 2020.4 では、PostgreSQL バージョン 12 をリポジトリとして使用する必要があります。バージョン 2020.4 より前の Tableau Server では PostgreSQL バージョン 9.x を使用していましたが、PostgreSQL のメジャー バージョンを変更する必要があります。Tableau Server を以前のバージョンから 2020.4 以降にアップグレードする場合は、次のセクションで説明する手順に従ってアップグレードします。

このトピックでは、PostgreSQL と Tableau サーバーの製品互換性についても説明します。

アップグレードする前に

既存の Amazon RDS 上の PostgreSQL DB インスタンス、または既存の PostgreSQL DB 用の Azure Database において、PostgreSQL のバージョンを更新するためにインプレース アップグレードを実行することはできません。代わりに、新しいインスタンスを作成して、アップグレード中に Tableau Server に新しいインスタンスを指定する必要があります。新しいインスタンスを作成して、アップグレードを準備するには、次の情報を使用します。

  1. PostgreSQL データベースの新しいインスタンスを作成します。
    1. AWS Relational Database Service (RDS) での PostgreSQL DB インスタンスの作成
    2. 詳細については、Azure で Azure Database PostgreSQL インスタンスを作成するを参照してください。
    3. Google Cloud での PostgreSQL インスタンスの作成
    4. PostgreSQL データベースをスタンドアロン インストールで作成
  2. SSL 接続は、必須ではありませんが、推奨されています。Tableau Server と外部リポジトリ間の通信に SSL 接続を設定する場合は、次を実行します。
  3. ステップ 1 で作成した新しいインスタンスの構成ファイルを作成します。

    以下の構成設定を使用し、json ファイルを作成します。

    {
     "flavor":"<flavor name>",
     "masterUsername":"<admin user name>",
     "masterPassword":"<password>", 
     "host":"<instance host name>",
     "port":5432
    }
    
    • flavor: Tableau Server リポジトリで使用する外部サービスのタイプです。

      • Amazon RDS: "rds" を使用します。
      • Azure データベース: "azure" を使用します。
      • Google Cloud Database: "gcp "を使用します。
      • スタンドアロン PostgreSQL データベース: "generic" を使用します。
    • masterUsername:

      • Amazon RDS: "rails" をユーザー名として使用します。これは RDS インスタンスを作成するときに指定したユーザーです。

        masterUsername には "rails" を使用する必要があります。外部リポジトリが Tableau Server で正しく動作するには、この設定が必要です。

      • Azure Database、Google Cloud インスタンス、または PostgreSQL インスタンス: 要件を満たすユーザー名を選択します。管理者のユーザー名は postgres を使用することをお勧めします。別のユーザー名を使用する場合は、ユーザー名が pg または azure で始まらないようにしてください。また、ユーザー名は、railstblwgadmintableaureadonly、または tbladminviews にすることはできません。
    • masterPassword: PostgreSQL DB インスタンスを作成するときに指定したものと同じパスワードです。

    • host: PostgreSQL データベース インスタンスのエンドポイントです。

    • port: PostgreSQL DB インスタンスを作成するときに指定したデータベース ポートです。PostgreSQL の既定のポートは 5432 です。

Tableau Server のアップグレード

注: Tableau Server で外部リポジトリを使用している場合は、コマンドライン オプションを使用して Tableau Server をアップグレードする必要があります。

以下は、アップグレード スクリプトの実行時に外部リポジトリ パラメーターを指定する方法の概要です。

Tableau Server のアップグレード プロセスの詳細については、「以前のバージョンからのアップグレード」を参照してください。

  1. Tableau Server で、管理者としてコマンド プロンプトを開きます。

    注: セットアップ プログラムは新しいインストールのパスを更新するため、新しいコマンド ウィンドウを開く必要があります。

  2. 新しいインストール場所の scripts フォルダーに移動します。

    既定のディレクトリは次のとおりです。

    C:\Program Files\Tableau\Tableau Server\packages\scripts.<version_code>\

  3. アップグレード スクリプトを実行し、構成ファイルと SSL 証明書を指定します。

    upgrade-tsm.cmd --external-repository-config-file=<json config file> --external-repository-cert-file=<SSL certificate file>

製品の互換性

以下の表は、Tableau Server がサポートする PostgreSQL のバージョンを示しています。この表を使用して、外部リポジトリー用にインストールする PostgreSQL のバージョンを判別します。


Amazon RDS のサポート: Amazon RDS を使用する外部リポジトリは、Tableau Server バージョン 2019.3 以降でサポートされています。
Azure Database のサポート: Azure Database インスタンスを使用する外部リポジトリは、Tableau Server バージョン 2020.4 以降でサポートされています。

Google Cloud のサポート: Google Cloud SQL インスタンス を使用する外部リポジトリは、Tableau Server バージョン 2021.4 以降でサポートされています。
スタンドアロン PostgreSQL インスタンスのサポート: PostgreSQL データベースのスタンドアロン インストールを使用する外部リポジトリは、Tableau Server バージョン 2021.2 以降でサポートされています。

Google Cloud Platform のサポート: Google Cloud Platform で PostgreSQL インスタンスを使用する外部リポジトリは、Tableau Server バージョン 2021.4 以降でサポートされています。

Tableau Server のバージョンPostgreSQL の互換性のある最低バージョン
2021.2.3 ~ 2021.2.8

2021.3.0 ~ 2021.3.7

2021.4.0 ~ 2021.4.3

12.6
2021.2.10 ~ 2021.2.14

2021.3.8 ~ 2021.3.13

2021.4.4 ~ 2021.4.8

12.8
2021.2.15 ~ 2021.2.16

2021.3.14 ~ 2021.3.15

2021.4.9 ~ 2021.4.10

12.10
2021.2.17 ~ 2021.2.18

2021.3.16 ~ 2021.3.17

2021.4.11 ~ 2021.4.12

12.11
2021.3.26

2021.4.23

12.15
2022.1.013.3
2022.1.1 ~ 2022.1.313.4
2022.1.4 ~ 2022.1.613.6
2022.1.7 ~ 2022.1.16

2022.3.0 ~ 2022.3.7

2023.1.0 ~ 2023.1.4

13.7
2022.1.17 - 2022.1.19

2022.3.8 - 2022.3.11

2023.1.5 - 2023.1.7

13.11
レガシーとの互換性

次の表には、2 つの列が含まれています。

  1. PostgreSQL バージョン (Tableau サーバーに同梱) は、ローカル リポジトリ用に Tableau Server とともにインストールされるバージョンです。
  2. 外部リポジトリでサポートされている PostgreSQL のすべてのバージョン。

注:
-バージョン 10 より前の PostgreSQL バージョンの場合、最初の 2 つの数字がメジャー バージョンを表し、最後の数字がマイナー バージョンを表しています。たとえば、バージョン 9.4.1 では、9.4 はメジャー バージョンを示し、.1 はマイナー バージョンを示します。
-PostgreSQL バージョン 10 以降では、最初の数字がメジャー バージョンを表し、最後の数字がマイナー バージョンを表しています。たとえば、バージョン 11.1 では、11 はメジャー バージョンを示し、.1 はマイナー バージョンを示します。
-Tableau Server に同梱の Postgres バージョンとメジャー バージョンが同じで、マイナー バージョンがより新しい PostgreSQL バージョン、使用が明示的に許可されている古い Postgres SQL バージョンは、外部リポジトリで使用できます。

Tableau Server バージョンPostgreSQL バージョン (Tableau サーバーに同梱)外部リポジトリでサポートされている PostgreSQL の代替バージョン
2019.3 - 2019.3.39.6.11

9.6.x (x が 12 以上)

2019.3.4 - 2019.3.109.6.159.6.x (x が 16 以上)
2019.3.11 - 2019.3 149.6.179.6.15 または 9.6.x (x が 18 以上)
2019.4 - 2019.4.19.6.149.6.x (x が 15 以上)
2019.4.2 - 2019.4.69.6.159.6.x (x が 16 以上)
2019.4.7 - 2019.4.139.6.179.6.15 または 9.6.x (x が 18 以上)
2020.1 - 2020.1.69.6.159.6.x (x が 16 以上)
2020.1.7 - 2020.3.29.6.179.6.15 または 9.6.x (x が 18 以上)
2020.4 - 2021.412.8

12.8 または 12.x (x が 9 以上)

2022.1 以降13.313.3 または 13.x (x が 4 以上)

実行可能なユーザー

Tableau Server 管理者が、Tableau Server のアップグレードと構成を行うことができます。

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