Tableau Server の自動インストール
Tableau には、Tableau Server の自動インストールを行う automated-installer
スクリプトが用意されています。このスクリプトはコミュニティでサポートされています(新しいウィンドウでリンクが開く)。このスクリプトは、ダウンロードして記述どおりに使用することも、ニーズに合わせて編集することもできます。
自動インストーラー使用の利点
単一のコマンドで、インストール、構成、作業中の Tableau Server のインスタンスを開くことができます。
コマンドは、ユーザーが入力しなくても自動化に適合するように実行することができます。
構成は一度設定すると全てのインストールに使用することができる、繰り返しに適したプロセスです。
自動インストーラーを使用しない場合
初めてインストールする場合は、プロセスを自動化する前に、インストールを手動でテストすることを推奨します。インストールを妨げる何らかの問題がある場合は、インタラクティブに解決した方が簡単です。それらの問題を解決したら、自動インストーラーを使用することができます。
認証方法など、新しい構成パラメーターを試す場合は、最初に手動でインストールを実行することを推奨します。TSM は構成エンティティを検証し、無効な構成パラメーターを拒否します。正しいパラメーターを識別したら、自動インストーラーを使用できます。
シークレット ファイルにパスワードを入力できない、または入力したくない場合は、自動インストーラーは使用できないかもしれません。
はじめる前に
インストールの前に...トピックを読んで、オペレーティング システム要件および Tableau Server の最小ハードウェア要件を満たすコンピューターに Linux をインストールしたことを確認します。
注: 本番環境に Tableau Server をインストールする場合、最小ハードウェア推奨事項を確認してください。推奨事項は、Tableau Server の製品インストールに使う最小ハードウェア構成を示しています。
自動インストールを実行するには、Tableau Server インストール パッケージを入力として使用している自動インストーラー パッケージを使用する必要があります。始める前に、次の手順に従ってこれらのパッケージの両方をダウンロードすることを推奨します。
自動化インストーラー パッケージと Tableau Server インストーラー パッケージをダウンロードします。
- 使用しているディストリビューションに適合する自動インストーラー パッケージを GitHub(新しいウィンドウでリンクが開く) よりダウンロードします。自動インストーラー パッケージは、パッケージ(新しいウィンドウでリンクが開く) サブディレクトリにあります。
注: 使用する自動インストーラー パッケージのバージョンは、Tableau Server インストーラー パッケージのバージョンと一致している必要があります。たとえば、自動インストーラー パッケージの 10.5.0 バージョンと一緒に使用するのは、Tableau Server インストーラー パッケージの 10.5.0 バージョンです。
適切な Tableau Server インストーラー パッケージを Tableau Server 製品のダウンロード(新しいウィンドウでリンクが開く) ページから選択してダウンロードします。使用している Linux ディストリビューションに適合するものを選びます。たとえば、RHEL のようなシステムの場合、
tableau-server-<version>.x86_64.rpm
を選択します。config.json
、reg_templ.json
、およびシークレット テンプレートをダウンロードします。
- 使用しているディストリビューションに適合する自動インストーラー パッケージを GitHub(新しいウィンドウでリンクが開く) よりダウンロードします。自動インストーラー パッケージは、パッケージ(新しいウィンドウでリンクが開く) サブディレクトリにあります。
Tableau Server のインストール先でコンピューターからアクセスできる場所にパッケージとテンプレートをコピーします。
自動インストーラーの使用方法
自動インストーラーは、Tableau Server インストーラー パッケージのインストール、ディレクトリの作成、Tableau Server の実行に必要なパーミッションの設定、Tableau Services Manager (TSM) セットアップの起動を行います。TSM セットアップが完了すると、自動インストーラーは tsm
コマンドを実行し、Tableau Server のインストール、構成、および起動を行います。既定ではインストールの際に自動インストーラーにより試用版がライセンス認証されます。実際のプロダクト キーがある場合は、コマンド ラインにプロダクト キーを指定したり、スクリプトの実行後にプロダクト キーをライセンス認証したりできます。自動インストーラーに含まれるコマンド ライン オプションの大半は、tsm initialize コマンドで使用されるオプションと同じです。
ユーザーが入力しなくても自動インストーラーが実行されるようにするには、以下のコマンド ライン オプションを設定する必要があります。
オプション | 説明 |
-s <secrets-file> | シークレット ファイルの名前。シークレット ファイルには、TSM 管理者および Tableau Server 管理者のアカウントのユーザー名とパスワードが含まれている必要があります。 注: シークレット ファイルへのパスワードの提供はオプションです。ただし、シークレット ファイルにパスワードが見つからないと、インストール中に入力を求めるプロンプトが表示されます。 自動インストーラー パッケージには、シークレット ファイルのテンプレートが含まれます。 |
-f <config-file> | 構成 JSON ファイルの名前。自動インストーラー パッケージには、構成ファイルのテンプレートが含まれます。 |
-r <registration-file> | 登録ファイルの名前。自動インストーラー パッケージには、登録ファイルのテンプレートが含まれます。 |
--accepteula | エンド ユーザー ライセンス契約に同意したことを示します。 |
<package-file> | rpm または deb 形式の Tableau Server インストーラー。 |
必要なコマンド ライン オプションの完全なリストを表示するには、-h オプションを使用します。
Tableau Server でのフォワード プロキシの構成
組織でフォワード プロキシ ソリューションを使用してインターネットにアクセスしている場合、Tableau Server でプロキシ サーバーを使用するように構成してください。Tableau Server はマップ データおよび既定のライセンス発行機能を使用するためにインターネットにアクセスする必要があります。
インストール時に Tableau Server でフォワード プロキシ ソリューションを構成することをお勧めします。
無人インストールでプロキシ サーバーを構成するには、--http_proxy
フラグか --https_proxy
フラグ、あるいはその両方を含め、フォワード プロキシ サーバーを指定します。
ポートを含む URL を指定します。たとえば、以下のようにします。
--http_proxy=http://proxy.exampe.lan:80/ --https_proxy=http://1.2.3.4:443/
https_proxy
変数で URL を指定する場合は、注意して http
を使用してください。https_proxy
変数の値には https
プロトコルを指定しないでください。
Tableau Server でフォワード プロキシを回避するように構成するには、--no_proxy
フラグを含めます。また、このプロキシ構成に例外を追加することで、ローカル Tableau Server クラスタ (現在設定している、または今後設定する場合) 内の通信すべてがプロキシ サーバーに送られないようにする必要もあります。例:
--no_proxy=localhost,127.0.0.1,localaddress,.localdomain.com
。
インストール時にフォワード プロキシを構成しない場合は、インストール後にフォワード プロキシを使用するための Tableau Server on Linux の構成を参照してください。
無人インストールの実行
ステップ 1:自動インストーラーをインストールする
sudo アクセス権を所有するユーザーとしてコンピューターにログオンします。
パッケージ マネージャーを使用してスクリプト パッケージを次のようにインストールします。
CentOS を含む RHEL ライクなディストリビューションで、次のコマンドを実行します。
sudo yum install /path/to/tableau-server-automated-installer-<version>.noarch.rpm
Ubuntu で次のコマンドを実行します。
sudo apt-get update
sudo apt-get -y install gdebi-core
sudo gdebi -n /path/to/tableau-server-automated-installer-<version>.deb
自動インストーラー パッケージのダウンロードには、構成ファイル (config.json) のテンプレート、登録ファイル (reg_templ.json)、シークレット (secrets) ファイルが含まれ、次の手順に説明するとおり、あなたの要件を修正するために使用することができます。インストーラー スクリプト、最初のノードの構成用テンプレート、Tableau Server 登録、およびシークレット ファイルは次の場所にインストールされます。
/opt/tableau/tableau_server_automated_installer/automated-installer.<version>
ステップ 2: 自動インストールの実行に必要な追加構成情報を提供するファイルの作成
自動インストーラーはユーザーとのやり取りをせずに実行されるため、次の追加情報を提供する必要があります。
次のコマンドを実行して、テンプレート config.json、reg_templ.json、および secrets を、ホーム ディレクトリなどの別のディレクトリにコピーします。テンプレート ファイルを直接編集することは推奨しません。
cp /opt/tableau/tableau_server_automated_installer/automated-installer.<version>/{config.json,reg_templ.json,secrets} ~
構成テンプレート、config.json を編集して最初のノードの構成設定を提供します。Tableau Server コンピューターのアイデンティティ ストア設定を提供する必要があります。ネットワーク要件により、ゲートウェイ設定も提供する必要がある場合があります。できるだけ長い間データをキャッシュして再利用するために、キャッシュ オプションを設定します。サンプル ワークブックは、既定でインストールされています。テンプレートには、最小要求情報が含まれており、テンプレートが開始点になります。構成設定の詳細は、初期ノード設定の構成を参照してください。
登録ファイル reg_templ.json を編集して、エンド ユーザー ライセンス契約 (EULA) に従って Tableau Server を登録するために必要な一意的な識別情報を入力します。詳細については、「エンド ユーザー ライセンス契約」(新しいウィンドウでリンクが開く)およびTableau Server のライセンス認証と登録参照してください。
TSM 管理者および Tableau Server 管理者アカウントのユーザー名とパスワードで、secrets テンプレートを使ってシークレット ファイルを編集します。
TSM 管理者アカウントは、スクリプトを実行している sudo 管理者と同じユーザーである必要があります。シークレット ファイルのパスワードを指定したくない場合は、空欄にしておくことができます。その場合、インストール中にパスワードを提供するように要求されます。
Tableau Server 管理者カウントは、インストーラーが作成した初期アカウントで、Tableau Server の管理に使用されます。
ステップ 3:自動インストーラーを実行する
sudo アクセス権を所有するユーザーとしてコンピューターにログオンします。
CentOS を含む RHEL ライクなディストリビューションで、次のコマンドを実行します。
sudo /opt/tableau/tableau_server_automated_installer/automated-installer.<version>/automated-installer -s /path/to/secrets -f /path/to/config.json -r /path/to/reg_templ.json --accepteula /path/to/tableau-server-<version>.x86_64.rpm
Ubuntu で次のコマンドを実行します。
sudo /opt/tableau/tableau_server_automated_installer/automated-installer.<version>/automated-installer -s /path/to/secrets -f /path/to/config.json -r /path/to/reg_templ.json --accepteula /path/to/tableau-server-<version>_amd64.deb
重要: スクリプトを実行するために使用するコマンドで、エンド ユーザー使用許諾契約書 (EULA) を承認するために、
-accepteula
キーを指定する必要があります。EULA は次の場所で入手できます: エンド ユーザー ライセンス契約(新しいウィンドウでリンクが開く)。注: このマシンを既存のクラスターに追加ノードとして追加する場合は、初期サーバーから
-b bootstrap
フラッグとノード構成ファイルを指定する必要があります。ノード構成ファイルの生成方法についての詳細は、追加のノードのインストールと構成を参照してください。