表計算での値の変換

この記事では Tableau の表計算の基本とその作成方法について説明します。

表計算とは


表計算は、ビジュアライゼーション内の値に適用する変換です。表計算は、Tableau 内のローカル データに基づいて計算を行う特殊なタイプの計算フィールドです。これらはビジュアライゼーション内に現在表示されている内容に基づいて計算し、ビジュアライゼーションからフィルターされたメジャーやディメンションは考慮しません。

次のようにさまざまな目的で表計算を使用できます。

  • 値をランキングに変換する
  • 値を変換して累計を表示する
  • 値を変換して合計に対する割合を表示する

どの Tableau ビジュアライゼーションにも、ビューのディメンションで決定される仮想テーブルがあります。この表は、データ ソース内の表と同一ではありません。特に、仮想テーブルは「詳細レベル」内のディメンション (Tableau ワークシート上の次のシェルフまたはカードのいずれかのディメンション) によって決定します。

基本: 方向の指定と区分の指定

表計算を追加するときには、区分の指定 (範囲) または方向の指定 (順番) のいずれかで、詳細レベルのすべてのディメンションを使用する必要があります。

計算をグループ化する方法 (計算を実行する対象となるデータの範囲) を定義するディメンションは、区分の指定フィールドと呼ばれます。表計算は、各区分内で別々に実行されます。

表計算を実行する残りのディメンションは方向の指定フィールドと呼ばれ、計算する方向を決定します。

区分の指定フィールドは、ビューを複数のサブビュー (またはサブテーブル) に分けます。その後、各区分内のマークに表計算が適用されます。計算が移動する順番 (たとえば、累計の計算や値の間の差の計算など) は、方向の指定フィールドによって決まります。したがって、[表計算] ダイアログ ボックスの [特定のディメンション] セクションでフィールドを上から下へ並べた場合、計算が区分内のさまざまなマークを移動する順番を指定することになります。

[次を使用して計算] オプションを使用して表計算を追加する場合、Tableau は選択内容の結果として、どのディメンションが方向の指定で、どのディメンションが区分の指定かを自動的に識別します。ただし、特定のディメンションを使用する場合、方向の指定および区分の指定にどのディメンションを使用するかはユーザーが決定します。

表 (横)

表の長さにわたり横方向に計算し、各区分の後に再開します。

たとえば以下の表で、行 (MONTH(Order Date) (月 (発注日))) ごとに列 (YEAR(Order Date) (年 (発注日))) を横方向に計算します。

表 (下)

表の長さにわたり下方向に計算し、各区分の後に再開します。

たとえば以下の表で、列 (YEAR(Order Date) (年 (発注日))) ごとに行 (MONTH(Order Date) (月 (発注日))) を下方向に計算します。

表 (横から下へ)

表の長さにわたり横方向、その後、表の長さにわたり下方向に計算します。

たとえば以下の表で、列 (YEAR(Order Date) (年 (発注日))) を横方向に計算して行 (MONTH(Order Date) (月 (発注日))) を 1 行下に移動し、その後表全体で列を横方向に計算します。

表 (下から横へ)

表の長さにわたり下方向、その後、表の長さにわたり横方向に計算します。

たとえば以下の表で、行 (MONTH(Order Date) (月 (発注日))) を下方向に計算して列 (YEAR(Order Date) (年 (発注日))) を 1 列横に移動し、再度行を下方向に計算します。

ペイン (下)

ペイン全体を下方向に計算します。

たとえば以下の表で、1 つのペインで行 (MONTH(Order Date) (月 (発注日))) を下方向に計算します。

ペイン (横から下へ)

ペイン全体を横方向に計算し、その後、ペインを下方向に移動します。

たとえば以下の表で、ペインの長さにわたり列 (YEAR(Order Date) (年 (発注日))) を横方向に計算して行 (MONTH(Order Date) (月 (発注日))) を 1 行下に移動し、その後ペインの長さにわたり、再度列を横方向に計算します。

ペイン (下から横へ)

ペイン全体を下方向に計算し、その後、ペインを横方向に移動します。

たとえば以下の表で、ペインの長さにわたり行 (MONTH(Order Date) (月 (発注日))) を下方向に計算して列 (YEAR(Order Date) (年 (発注日))) を 1 列横に移動し、その後ペインの長さにわたり、再度下方向に計算します。

セル

1 つのセル内で計算します。

特定のディメンション

指定するディメンション内でのみ計算します。

たとえば以下のビジュアライゼーションで、ディメンション "Month of Order Date (発注日の月)" と "Quarter of Order Date (発注日の四半期)" が方向の指定フィールドであり (これらは選択されているため)、"Year of Order Date (注文日の年度)" が区分の指定フィールドです (これは選択されていないため)。つまり、計算により 1 年のすべての四半期で各月の相違が変換されます。計算は年ごとに繰り返されます。

すべてのディメンションが選択されている場合、表全体が範囲に含まれます。

実行レベル

[実行レベル] オプションは、[表計算] ダイアログ ボックスで [特定のディメンション] を選択し、[次を使用して計算] オプションのすぐ下にあるフィールドで 1 つ以上のディメンションを選択している (つまり、方向の指定フィールドで 1 つ以上のディメンションを定義している) 場合に使用できます。

[次を使用して計算] を使用して表計算を定義している場合、それら値は位置によって区分の指定を確立するため、このオプションは使用できません。ただし、[特定のディメンション] では、ビジュアル構造と表計算を必ずしも整列させる必要がないため、[実行レベル] オプションを使用して計算を微調整できます。

この設定を使用して、特定のディメンションに基づいて、ビュー内での計算の中断 (計算の再開) を設定します。ディメンションを区分の指定に使用する場合との違いは何ですか。実際は、こちらも区分の指定には変わりませんが、位置ではなく、[次を使用して計算] オプションで定義される値によって区分を指定します。

上の例で、[実行レベル] ボックスから利用可能な選択肢は次のとおりです。

最も深い最も詳細なレベルの粒度で計算を実行するよう指定します。既定のオプションです。
発注日の四半期四半期レベルで計算を実行するよう指定します。
発注日の月

月レベルで計算を実行するよう指定します。

 

表計算の作成

表計算の作成方法を学習するには、以下の例のステップに従ってください。簡易表計算の作成方法を学習するには、簡易表計算を参照してください。

ステップ 1: ビジュアライゼーションの作成

  1. Tableau を開き、"Sample - Superstore (サンプル - スーパーストア)" 保存済みデータ ソースに接続します。
  2. 新しいワークシートに移動します。
  3. [データ] ペインから [オーダー日][行] シェルフにドラッグします。ディメンションが YEAR(オーダー日) に更新されます。
  4. [行] シェルフで "YEAR(Order Date) (年 (注文日))" を右クリックし、[四半期] を選択します。
  5. [行] シェルフで "QUARTER(Order Date) (四半期 (発注日))" の + アイコンをクリックします。MONTH(オーダー日) がシェルフに追加されます。
  6. [データ] ペインの [ディメンション] から、[オーダー日][列] シェルフまでドラッグします。ディメンションがもう一度 YEAR(Order Date) に更新されます。
  7. [データ] ペインから [売上] を [マーク カード] の [テキスト] にドラッグします。

ステップ 2: 表計算の追加

  1. [マーク] カードの "SUM(Sales) (合計(売上))" を右クリックし、[表計算の追加] を選択します。
  2. 開かれた [表計算] ダイアログ ボックスで、次の手順を行います。
    • [表計算のタイプ][差の割合] を選択します。
      Tableau で使用できる表計算のタイプについて、またそれらの構成方法については、表計算のタイプを参照してください。
    • [次を使用して計算][表 (横)] を選択します。計算の実行方法を選択すると、ビジュアライゼーションはユーザーを導く視覚的なインジケーターにより更新されます。
      これらのオプションの詳細については、基本: 方向の指定と区分の指定セクションを参照してください。
    • 完了したら、[表計算] ダイアログ ボックスの上隅にある [X] をクリックして閉じます。

計算は、ビジュアライゼーション内の値に適用されます。

作業を確認します。

表計算の編集

表計算を編集するには:

  1. 表計算が適用されたビューのメジャーを右クリックし、[表計算の編集] を選択します。
  2. 開かれた [表計算] ダイアログ ボックスで、変更を行います。
  3. 完了したら、[表計算] ダイアログ ボックスの上隅にある [X] をクリックして閉じます。

表計算の削除

表計算を削除するには:

  • 表計算が適用されたビューのメジャーを右クリックし、[表計算のクリア] を選択します。メジャーから表計算が削除され、元の値でビジュアライゼーションが更新されます。

関連項目

表計算

簡易表計算

表計算のタイプ

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