Tableau での計算の開始
この記事は、例を使って Tableau で計算フィールドを作成し使用するかを説明します。
Tableau の計算のコンセプトと、計算フィールドの作成および編集方法を学びます。また、計算エディターでの作業方法、ビューでの計算フィールドの使用方法も学習します。
Tableau での計算の経験が浅い方、または計算フィールドを作成したことのない方には、ここから始めることをお勧めします。
計算フィールドを使用する理由
計算フィールドを使うと、データ ソースに既に存在するデータから新しいデータを作成できます。計算フィールドを作成するとき、基本的にはお使いのデータ ソース内に新しいフィールド (または列) を作成し、その値または計算によって割り出されるメンバーを制御します。この新しい計算フィールドは Tableau でお使いのデータ ソースに保存され、さらに強力なビジュアライゼーションを作成するために使用できます。ただし、元のデータには影響を与えないので、ご心配はいりません。
計算フィールドは多くの用途に使用できます。次にいくつか例を挙げます。
- データのセグメント化
- 文字列を日付に変換するなど、フィールドのデータ タイプを変換する
- データの集計
- 結果のフィルターリング
- 比率を計算する
計算の種類
計算フィールドは、計算を使用して作成します。Tableau で計算フィールド作成に使用できる主な計算の種類は 3 つあります。
- 基本計算 - 基本計算では、データ ソースレベルの詳細 (列レベルの計算) またはビジュアライゼーション レベルの詳細 (集計) 値またはメンバーを変換できます。
- 詳細レベル (LOD) 表現 - 基本計算と同様、LOD 計算はデータ ソースレベルまたはビジュアライゼーション レベルで値を変換できるようにします。ただし、LOD 計算は計算したい粒度のレベルをさらにコントロール可能です。視覚化の粒度に関しては、粒度のより細かいレベル (INCLUDE)、それよりも粒度の大きなレベル (EXCLUDE)、またはまったく個別のレベル (FIXED) で計算を行えます。
詳細については、Tableau での詳細レベル表現の作成(新しいウィンドウでリンクが開く)を参照してください。
- 表計算 - 表計算では、ビジュアライゼーションの詳細レベルでのみ値を変換できます。詳細については、表計算での値の変換(新しいウィンドウでリンクが開く)を参照してください。
選択する計算の種別は分析の必要性と、答えたい質問によって異なります。
計算フィールドの作成
使用したい計算の種別が判明したら、次は計算フィールドを作ってみましょう。この例では、基本計算を使用します。
注: この記事での例は、Tableau Desktop に付属する Sample-Superstore データ ソースを使用しています。この記事の手順に沿って従うため、 Sample-Superstore 保存済みデータ ソースに接続し、シート 1 に移動します。
- Tableauで [分析] > [計算フィールドの作成] を選択します。
- 開かれた計算 エディターで、次の手順を行います。
- 計算ビューの名前を入力します。この例では、フィールドはDiscount Ratio (割引率) と呼ばれています。
- 式を入力します。この例では次の式を使用します。
IIF([Sales] !=0, [Discount]/[Sales],0)
この式は売上がゼロと等しいかどうかを確認します。true の場合、式は割引率 (割引/売上) の結果を戻します。false の場合、式は 0 を戻します。
ヒント: 利用可能な関数のリストを表示するには、計算エディターの右側にある三角形のアイコンをクリックします。
各関数には構文、説明そして参考例が含まれます。リストで関数をダブルクリックして、式に追加します。他のヒントについては、Tableau で計算フィールドを使って作業するためのヒントを参照してください。 - 完了したら、[OK] をクリックします。新しい計算フィールドは数値を返すため、メジャーとしてデータ ペインに追加されます。等号 (=) がデータ種別アイコンの隣に現れます。[データ] ペインでは、すべてのフィールドの隣に等号が表示されます。
ビュー内での計算フィールドの使用
ステップ 1: ビューの作成
- [データ] ペインから、[地域] を [列] シェルフにドラッグします。
- [データ] ペインから、[カテゴリ] を [行] シェルフにドラッグします。
- [行] シェルフで、[Category (カテゴリー)] フィールド上のプラス (+) アイコンをクリックし、[Subcategory (サブカテゴリー)] にドリルダウンします。
ステップ 2: ビューに計算フィールドを追加する
- [データ] ペインから、[割引率] を [マーク] カードの [色] にドラッグします。ビューが更新され、テーブルが強調表示されます。
- 「バインダー」が中部地区で大きく値引きされていることが分かります。このように、Discount Ratio (割引率) が自動的に合計として集計されます。
- [列] シェルフ上で、[SUM(Discount Ratio)(合計 (割引率))] を右クリックして [Measure (Sum)(メジャー (合計))] > [Average (平均)] の順に選択します。ビューが更新され、割引率の平均が表示されます。
計算フィールドの編集
計算を変更する必要がある場合は、いつでも計算フィールドを編集が可能で、編集後はワークブック全体が更新されます。
計算フィールドを編集するには:
- [データ] ペインで計算フィールドを右クリックして、[編集] を選択します。
- 開かれた計算 エディターで、次の手順が実行可能です。
- 計算フィールドの名前編集。
- 式を更新します。
この例では、式は 2000 USD を超える売上のオーダーの割引率を戻すように変更されました。
IIF([Sales] > 2000, [Discount]/[Sales],0)
- [OK] をクリックします。
ビューが更新され、自動的に変更を反映します。更新された計算フィールドをビューに再度追加する必要はありません。
関連項目
Tableau での計算を理解する(新しいウィンドウでリンクが開く)
Tableau での計算の書式設定(新しいウィンドウでリンクが開く)
Tableau で使用する関数(新しいウィンドウでリンクが開く)