1 対 1 のサポート
このコンテンツは、Tableau Blueprint の一部です。Tableau Blueprint は、組織がデータの活用方法を拡大および改善して、影響力を強化できるよう支援する成熟したフレームワークです。使用を開始する前に、まず評価(新しいウィンドウでリンクが開く)を受けてください。
1 対 1 のサポートとは、ユーザーが Tableau の知識を他のユーザーと共有し移転することを促すものです。これにより、ユーザーコミュニティは組織全体の知識を活用できるようになります。1 対 1 のサポート プログラムは、人材の育成に役立ち、組織内での共有を促進します。1 対 1 のサポートプログラムで迅速に知識を共有し技術スキルを活用すると、ユーザー間でも、そしてユーザーの能力を高めるためのこのプログラムや Tableau 製品に対しても信頼が構築されます。さらに、関連するトピックや事例を交えて社会的な学習体験を提供し、コラボレーション、集合意識の関与、社内の問題解決を促進します。1 対 1 のサポートを導入している組織では継続的な学習が促進されるほか、データカルチャーへの取り組みが見られ、中心的なプロジェクトチームへの依存度が抑えられ、IT 部門へのサポートチケットの数も減らせます。
このセクションでは、メンタリング、ディスカッションフォーラムとチャット、Tableau Data Doctor を取り上げます。
メンタリング
メンタリングとは、経験豊富な Tableau ユーザーが他のユーザーと知識を共有することです。チャンピオンは所属しているチームや部門のオンボーディングで中心的な役割を担い、新しい Tableau ユーザーのメンタリング、利用できるデータソースの紹介、気軽な声がけを通じてチームメンバーの分析スキルを伸ばします。「Tableau のユーザーエンゲージメントとユーザー利用の評価」のデータを使うと、チャンピオンは Server 管理者やサイト管理者と協力して、コンテンツの作成ユーザーと利用ユーザーの把握や、働きかけが必要と思われるユーザーの見極めを行うことができます。
Tableau のディスカッションフォーラムとチャット
ディスカッションフォーラムや、チャットによる他のコミュニケーション手段を活用すると、ユーザーにリアルタイムで情報を提供できるようになります。チャットのアーカイブは将来ユーザーが抱く疑問に答えを提供できるため、こうした手段はナレッジベースにもなります。Tableau のディスカッションフォーラム、チャットルーム、チャネル (Slack、Yammer、HipChat など) を立ち上げて、Tableau の全ユーザーに参加するよう呼びかけましょう。
Tableau Data Doctor
Tableau Data Doctor を活用すると、組織内の Tableau エキスパートが、Tableau の使い方で質問を抱えるユーザーやサポートが必要なユーザーに対応して、積極的な利用の促進と能力アップを図ることができます。Data Doctor は、Tableau の使い方を同僚に教え、「症状」を聞いて解決策を調査したりテストしたりすることで、チャット チャネルやライブの 1 対 1 セッションを通じて、世界中で 1 対 1 または 1 対多のサポートを提供します。あらゆる規模の Data Doctor プログラムに欠かせない存在であり、専任の担当者でもパートタイムのボランティアでもかまいません。
プログラム開始前の準備
Data Doctor プログラムを立ち上げる前に、以下の基盤を調えておくことをお勧めします。
スポンサー: 組織で Data Doctor を支えて広めるとともに有志募集の支援を行う、強力な支持者になってくれるスポンサーを見つけます。スポンサーの支援を得ると、テクノロジーへの投資を行いたい場合も有志への見返りのためのインセンティブを確保したい場合も、予算の承認が得やすくなります。
スポンサーまたは経営陣と連携して、従業員が抱える Tableau の技術的な質問に回答するのに、Data Doctor が組織にとって適切な解決策であることを確認しましょう。またイネーブルメントプログラムが、組織のビジネス上のニーズ、目標、指標と合致していることも確認してください。たとえば、組織内の多くの人が Tableau にアクセスできるにもかかわらず使用していない場合、または一般的にユーザーが行き詰まったときに不満を感じている場合、ビジネス ケースでは次のようなデータに基づいた目標を扱う必要があります。
- Data Doctor プログラムを活用して、組織内の Tableau 利用率を 10% 向上させる
- 組織内の専門知識を利用して、Tableau 製品に関係する IT サポートチケットの数を 15% 減らす
Tableau Day やランチ勉強会など、社内の Tableau アクティビティにスポンサーを招待して、現場担当者全員の活動や取り組みに対し、見返りを与え、感謝し、評価してもらいましょう。
教育: 社内のデータ コミュニティは、Tableau のスキルと知識を身につけ、潜在能力を最大限に発揮し、Tableau の基本的な「使い方」に関する疑問を解消する必要があります。組織のトレーニングとスキル向上の方法について詳しくは、「Tableau の教育」と「Tableau 教育計画の策定」をご覧ください。
組織ですでにイネーブルメント計画が導入されている場合、個々のチームで行われる質問に回答している可能性があるあらゆる個人に、再度協力を仰ぐ必要があるかもしれません。Tableau 製品に関するすべての質問は単一のプラットフォーム (チャット、オフィスアワー、予約) で行うべきであり、行っていないチームメンバーは、個々のあらゆる質問を適切なプラットフォーム/チャネルで行うように教育する必要があります。
また、Tableau に関する質問を単一のチャネルに集約すると、特定の Data Doctor 担当者への依存を減らし、効果的に知識共有を行えるようにもなります。どのような段階であってもプログラムは定期的に評価して、変更、改善、規模拡大の機会を見出しましょう。
人材発掘: Tableau に関する技術的な質問に回答するために、少なくとも 1 人の Tableau エキスパートを指名または雇用する必要があります。その役割、資格、かける必要がある時間、具体的な業務の目標で何が求められるかを適切に設定してください。
たとえば、Data Doctor はすでに Tableau Desktop Associate の認定資格を持っていて、週に 2 時間ボランティアをしているかもしれません。その成果を追跡するには、ライセンス使用量と作成された IT チケット数の月ごとの変化を分析します。
Data Doctor のメリット
組織に Data Doctor プログラムを導入すると、さまざまなメリットを得られます。
1 対 1 の問題解決: Tableau チャンピオンやエキスパートの専門知識を活用し、チャット、オフィスアワー、予約、実習/クリニックを通じてユーザーを支援します。
知識格差やスキル格差の把握: チーム、部門、組織でスキル評価テストを行って、組織内の問題点、トレーニング、知識格差を評価し、それに対処します。
データカルチャーの育成: 組織のユーザーが自身のデータを維持、管理し、見て理解することができるのがデータカルチャーであり、Data Doctor はそのデータカルチャーを支えます。
IT サポートチケット数の削減: 自己解決能力を高め、IT リソースに依存するのではなく組織内の Tableau ユーザーが他のユーザーを支援できるようになります。
Data Doctor ツールキットの概要
Data Doctor ツールキットには、独自の Data Doctor プログラムを企画、運営するためのリソースがまとめられています。以下のオプションについて、具体的な情報が得られます。
オプション | 説明 | 主な特徴 |
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チャットチャネル | 組織内の Tableau ユーザーが交流、質問するための場として、チャットチャネルを設けます。チャットチャネルの全参加者は、エキスパートでもビギナーでも他の参加者と助け合うことができます。 |
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オフィスアワーと予約 | 組織内の Tableau コミュニティで Tableau 製品の利用を増やし、作成される IT サポートチケットの数を減らし、1 対 1 の交流でつながるように働きかけます。 |
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独自の取り組み | 認知度を高め、感動を生み出し、Tableau ユーザー コミュニティと年に複数回つながります。 |
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