Einstein Discovery ダッシュボードの拡張機能を使用して、Tableau で予測を探索する

Einstein Discovery ダッシュボードの拡張機能を使用して、Tableau でリアルタイムの予測を表示します。ダッシュボードの拡張機能は、Tableau ワークブックのソース データで Einstein Discovery 予測モデルを使用して、予測をインタラクティブに、かつオンデマンドで生成します。

Einstein Discovery からの予測を含むダッシュボードの例

ダッシュボードでマークをクリックすると、動的な予測、重要な推進要因、および Einstein Discovery の予測モデルに基づく予測の改善方法が表示されます。

ダッシュボードの作成者は、上記の図に示すように、ワークシート内の集計データについての予測を実行するようダッシュボードの拡張機能を構成できます。また、ユーザーがパラメーターを使用して、単一の入力値セットに基づいた "what-if" シナリオを探索できるようにすることも可能です。

Einstein Discovery ダッシュボードの拡張機能を追加する方法については、このトピックのEinstein Discovery のダッシュボード拡張機能の追加と構成を参照してください。アクセス要件も参照してください。

Einstein Discovery のダッシュボード拡張機能の追加と設定。

パラメーターの入力を選択して、これらの値が予測にどのような影響を与えるかを確認します。

Einstein Discovery の詳細については、Salesforce ヘルプの「Discovery を使い始める(新しいウィンドウでリンクが開く)」と「Einstein Discovery による拡張分析(新しいウィンドウでリンクが開く)」を参照してください。また、Trailhead(新しいウィンドウでリンクが開く)Einstein Discovery トレイルでインサイトを取得(新しいウィンドウでリンクが開く)して、知識を広げることもできます。

: Tableau の Einstein Discovery は、salesforce.com(新しいウィンドウでリンクが開く) によって提供されます。適用条件については、salesforce.com(新しいウィンドウでリンクが開く) との契約を確認してください。

Einstein Discovery のダッシュボード拡張機能を使用する

Einstein Disvoery のダッシュボード拡張機能を使用するダッシュボードで予測を探索するには、ビューで異なるマークまたはパラメーター値を選択します。予測は選択したデータに基づいて更新されます。

ダッシュボードの拡張機能で使用される予測定義にアクセスできるように、Salesforce org アカウントにサインインする必要がある場合があります。

Tableau Desktop では、Einstein Discovery のダッシュボード拡張機能を使用するときは常に Salesforce アカウントにサインインする必要があります。Salesforce のセッションから自動的にサインアウトされる場合は、ダッシュボードの拡張機能を再読み込みする必要があります (拡張機能オブジェクトのドロップダウン矢印をクリックして、[再読み込み] を選択します)。

Tableau アカウント設定で認証資格情報が保存されている場合は、Tableau Cloud および Tableau Server に一度だけサインインする必要があります。

関連情報ついては、Tableau ヘルプの「ダッシュボードの拡張機能の使用(新しいウィンドウでリンクが開く)」を参照してください。

Einstein Discovery 予測の読み方

ダッシュボードの拡張機能には、次の 3 つのセクションがあります。

  • 予測 — 予測結果
  • 上位予測変数: 予測結果に影響を与える条件
  • 改善方法: 予測結果の改善のために推奨されるアクション


輸送業者のサービス レベル別にオーダー数を表示する棒グラフ。データの Einstein Discovery 予測が強調表示されています。


セクション説明

予測

予測はユース ケースの目標を反映したものです。

目標は、結果を最大限に高めるか、最小限に抑えるかのどちらかです。たとえば、目標には、配送時間を最小限に抑える、または、配送当たりの平均売上収益を最大化するなどがあります。

Viz 内の選択された 165 行が時間どおりに配送される可能性が 74% であることを示す Einstein DIscovery 予測。

上位予測変数

予測結果に最も大きな影響を与える条件 (大きさの降順)。

条件は、フィールドに関連付けられたデータ値です。

予測変数は、1 つまたは 2 つの条件で構成されます。2 つの条件が表示されている場合、それらは条件の交差を表すために and によって結合されます。

緑 (上矢印) は、予測変数が予測結果を改善することを示します。

赤 (下矢印) は、予測変数が予測結果を悪化させることを示します。

Einstein Discovery が提供するトップ予測子リスト。

改善方法

予測結果を改善するためにユーザーが実行できる推奨アクション。

改善点は、配送方法やサブスクライバーのメンバーシップ レベルなど、ユーザーが制御できると思われる要因に関連付けられます。

「これを改善する方法」という見出しの下に提案されたアクションのリスト。


Einstein Discovery のダッシュボード拡張機能の追加と構成

Tableau で Einstein Discovery のダッシュボード拡張機能を構成して使用するには、以下が必要となります。

  • Salesforce org、Tableau Desktop、Tableau Server、または Tableau Cloud へのアクセス。
  • Salesforce で展開されている Einstein Discovery の予測定義。
  • Einstein Discovery の予測定義で必要なモデル フィールドに一致するフィールドを含む Tableau のソース データ
  • 予測のソース データを含む Tableau のワークシート。
  • ダッシュボードでフィルターとして使用できる追加のワークシート。
  • ダッシュボード内の Einstein Discovery のダッシュボード拡張機能。

Tableau で Einstein Discovery 予測を構成して使用するには、Tableau ワークブックで予測を表示するユーザーに、Salesforce と Tableau で特定のライセンス、アクセス、パーミッションが必要です。詳細については、アクセス要件を参照してください。

モデルとワークブックの準備

  1. 使用する Einstein Discovery 予測定義を構築して展開します。また、他のユーザーが構築して展開した予測定義を使用することもできます。詳細については、Salesforce ヘルプの「モデルの構築、展開、および管理」(新しいウィンドウでリンクが開く)を参照してください。
  2. Einstein Discovery 予測定義で必要なすべてのモデル フィールドにマッピングできるフィールドを含むデータ ソースを使用して、Tableau ワークブックを作成します。
  3. ダッシュボードの拡張機能のソース データを含むワークシートを作成します。

    このソース データには、Einstein Discovery 予測定義による結果予測で必要となるすべてのフィールドが含まれている必要があります。また、ソース データは Einstein Discovery 予測定義で期待される粒度と一致している必要があります。たとえば、予測定義で個々の注文ごとの売上が期待されている場合、Tableau データには個々の注文の詳細レベルのフィールドが含まれている必要があります。

    • ワークシートは、複数行のデータの予測をサポートします (一括予測)。ワークシートの行または列のシェルフ、またはマーク カードのプロパティに必要なフィールドを含めることができます。ワークシートはダッシュボードには表示されませんが、シンプルなビューでも十分機能します。たとえば、テキスト テーブルを作成したり、

      製品配送のソースデータを示す表。

      基本的な棒グラフを作成したりすることができます。

      横軸に「年間契約数量」というラベルが付いた空白のグラフ

      モデルのソース データとして使用するワークシートに、50,000 行を超えるデータを含めることはできません。[メジャー ネーム] または [メジャー バリュー] をビューのフィールドとして使用することはできません。

    • パラメーターは、単一行の予測をサポートします。ワークシートを設定するには、ビューでパラメーターを表示します。このワークシートのビューにフィールドを追加する必要はありません。例:

      ワークシートのソース データ用に設定されたパラメーターを示す例。

  4. ビジュアライゼーションが含まれる 1 つ以上のワークシートを作成して、ダッシュボードで [フィルターとして使用] に設定します。

    ビジュアライゼーションでは、モデルに使用されるフィールドのサブセットを使用できます。ダッシュボードのこれらのビューでマークをクリックすると、ダッシュボードの拡張機能の予測が更新されます。

  5. ダッシュボードを作成します。[オブジェクト] セクションで、[浮動] をクリックします。[シート] セクションから、ソース データ ワークシートをキャンバスにドラッグします。ユーザーのダッシュボードに表示されないようにするため、そのシートのサイズを変更して非表示にします。1 つ以上のワークシートをキャンバスにドラッグして、ダッシュボードでフィルターとして使用します。

    複数のシートで作成されているダッシュボードの例。

    シート オブジェクト メニューで、ビジュアライゼーションが含まれる少なくとも 1 つのワークシートを [フィルターとして使用] に設定します。

    さまざまなサプライヤーの納期遵守率が表示された棒グラフ。[フィルターとして使用] オプションが強調表示されています。

拡張機能の構成

  1. [オブジェクト] セクションで [浮動] を選択し、拡張機能オブジェクトをダッシュボード キャンバスにドラッグします。Tableau Exchange で、[Einstein Discovery] を選択します。

    Salesforce アカウントにサインインします。サインインすると、Salesforce アカウントが Tableau にアクセスするのを許可するかどうかを尋ねる Web ページが開きます。[Allow (許可)] をクリックして続行し、ブラウザーで表示されるタブを閉じます。

    Tableau Desktop では、Einstein Discovery のダッシュボード拡張機能を使用するときは常に Salesforce アカウントにサインインする必要があります。Salesforce のセッションから自動的にサインアウトされる場合は、ダッシュボードの拡張機能を再読み込みする必要があります (拡張機能オブジェクトのドロップダウン矢印をクリックして、[再読み込み] を選択します)。このタイムアウト設定は構成可能です。詳細については、Salesforce ヘルプの「プロファイルでのセッション設定の編集」(新しいウィンドウでリンクが開く)を参照してください。

    Tableau アカウント設定で認証資格情報が保存されている場合は、Tableau Cloud および Tableau Server に一度だけサインインする必要があります。

  2. ダッシュボードの拡張機能の構成。

    [予測定義] で、[予測の検索] をクリックし、Salesforce に展開されている予測モデルの名前を選択します。

    予測のソース データとして、[ワークシート] または [パラメーター] を選択します。ワークシートを使用すると、集計値が含まれる選択したマークに基づいた予測が行われます。パラメーターは、単一の入力値セットのインタラクティブな “what if” 予測分析をサポートします。

    [ワークシート] で、[Select an Option (オプションの選択)] をクリックし、ソース データが含まれるワークシートの名前を選択します。[パラメーター] では、他の設定は必要ありません。

    予測定義とデータ ソースを選択するためのフォーム。

    [進む] をクリックします。

  3. モデルのフィールドをワークシートのフィールドにマッピングします。可能な場合は、拡張機能によってフィールドが名前に基づいて自動的にマッピングされます。

    マッピングを追加または変更するには、予測フィールドの横にある検索ボックスをクリックし、使用可能なワークシートのフィールドまたはパラメーターのリストから名前を選択します。

    予測フィールドの横にある検索ボックスをクリックして、使用可能なワークシートのフィールドまたはパラメーターのリストから名前を選択し、マッピングを追加または変更します。

    次の構成設定セットに進むには、すべてのフィールドをマッピングする必要があります。一致するフィールドが一覧表示されない場合は、次のトラブルシューティング ステップを試してください。

    [次へ] をクリックして続行します。

  4. 予測の表示方法のオプションを選択します。

    予測設定を構成するためのフォーム。

    予測ラベル: フィールドをクリックして、予測する結果を表すラベルを入力します。例: 期限内納品の可能性既定では、展開済みのモデル名が表示されます。

    予測スコアの単位: 予測スコアの単位を示す記号またはテキストを入力します。例: %単位をスコアの前に表示する場合は、[Unit precedes score (単位をスコアの前に表示)] を選択します。たとえば、通貨記号 ($など) は、通貨金額の前に表示されます。

    集計: ソース データ ワークシートで選択したレコード ([平均][中央値]、または [合計]) を集計する方法を指定します。Tableau は、選択したデータを 1 つの値セットに集約し、それを Einstein Discovery 予測定義に入力として送信します。粒度は、モデルに期待される粒度と一致する必要があります。

    上位予測変数: 予測に影響する上位予測変数を表示するかどうかを指定します。表示する上位予測変数の数、および影響値を各予測変数の横に表示するかどうかを指定することもできます。

    上位改善点: 予測結果の確率を向上させるための情報を表示するかどうかを指定します。また、表示する改善点の数、および各改善点の横に影響値を表示するかどうかを指定することもできます。改善のしきい値の割合 では、割合 (0 ~ 99) を指定して、その割合で予測を改善した場合にのみ改善点を表示するようにします。

    予測の警告を表示: 必須フィールドの欠損値や範囲外の値など、予測モデルに関する警告を表示するかどうかを指定します。

    最初にすべてを表示し、その後に、ダッシュボードのユーザーと共有する内容を微調整するようにしてください。

  5. [完了] をクリックします。Tableau は、ターゲットの Einstein Discovery 予測定義にすぐにデータを送信し、その結果を表示します。
  6. ダッシュボードで、少なくとも 1 つのワークシートが [フィルターとして使用] に設定されていることを確認します。ダッシュボード内のすべてのワークシートが [フィルターとして使用] に設定されると、拡張機能によって予測が現在の選択内容に基づいて更新されるようになります。

ダッシュボード内の異なるマークとエリアをクリックして選択 (または異なるパラメーター値を選択) し、そのデータのサブセットに対して Einstein Discovery が予測する結果を確認して、ダッシュボードをテストします。

動的な予測、重要な推進要因、および Einstein Discovery の予測モデルに基づく予測の改善方法を表示するダッシュボード。

Tableau Cloud または Tableau Server でワークブックを保存します。または、ダッシュボードを Tableau Desktop から Tableau Cloud または Tableau Server サイトにパブリッシュしてして、より多くのユーザーと共有します。Tableau ライセンス、Tableau CRM Plus ライセンス、または Einstein 予測ライセンスを使用して同じ Salesforce org と Einstein Discovery にアクセスできる Explorer および Viewer は、この拡張機能を使用できます。

フィールド マッピングのトラブルシューティング

使用するフィールドが使用可能なフィールドの一覧にない場合は、Tableau でフィールドのデータ型を確認する必要があります。

Einstein Discovery と Tableau では、ディメンション、メジャー、およびデータ型が常に同じ方法で認識されるわけではないため、Einstein Discovery のフィールドの解釈方法に一致するよう、ワークシートの [データ] ペインでデータ型とデータの役割 (ディメンションまたはメジャー) を変更しなければならない場合があります。

  1. [拡張機能: Einstein Discovery] ウィンドウを閉じます。
  2. ソース データのワークシートに移動します。[データ] ペインで、Tableau の問題のあるフィールドのデータ型と役割を変更して、マッピング設定の Einstein Discovery フィールドのデータ型と役割に一致させます。データ型または役割を変更した後、ビュー内の不適切なフィールドを [データ] ペインで更新したフィールドに置き換える必要があります。
  3. ダッシュボードで、拡張機能のドロップダウン メニューをクリックし、[構成] を選択します。フィールドのマッピング設定に進み、リストからフィールドを選択します。
  4. リストに必要なフィールドが表示されない場合は、ソースデータのワークシートに戻ります。マッピングするフィールドが欠落している場合は、[マーク] カード、行、または列シェルフから削除します。

    欠落しているフィールドを [データ] ペインから [マーク] カードの [ツールヒント] までドラッグします。

  5. ステップ 3 を繰り返して、マッピングするフィールドを選択します。