Tableau Server と独立したゲートウェイのインストール

このトピックでは、Tableau Server Independent Gateway をインストールする手順を説明します。

このプロセスに従うと、バックエンドに展開した Tableau Sever に独立したゲートウェイを直接接続する構成になります。直接接続モードとリレー接続モードの詳細については、トピック「Independent Gateway を使用した Tableau Server の構成」を参照してください。

前提条件

  • 少なくとも 2 コア (4 vCPU)、8 GB の RAM、および 100 GB の空きディスク領域を備えた専用サーバーが必要です。
  • Tableau Server 2022.1 以降を使用する必要があります。
  • Tableau Server の独立したゲートウェイのインストーラーは、Tableau Server のバージョンと一致するメジャー バージョン (たとえば、2022.1) を使用する必要があります。メンテナンス バージョン (たとえば、2022.1.1 または 2022.1.5) も一致させることをお勧めしますが、これは必須ではありません。「静的アセット」がバージョン間で変わりバージョンが一致しない場合、画像が予期しない影響を受ける可能性があります。たとえば、独立したゲートウェイが Tableau Server より前のバージョンである場合、マップが最新ではない可能性があります。
  • Tableau ServerAdvanced Management を有効化している必要があります。Advanced Management の詳細については、「Tableau Server 上の Tableau Advanced Management について」を参照してください。
  • 既定では、独立したゲートウェイは、インストール中にポート 80 および 21319 でバックエンドの Tableau Server 展開と通信できる必要があります。このトピックで後述されているように、これらの既定のポートは初期化中に変更できます。
  • 独立したゲートウェイをインストールして構成する前に、Tableau Server の展開が完全で正常であることを確認してください。
  • 独立したゲートウェイをインストールしているコンピューターで他の Web 対応アプリケーションを実行していないことを確認します。たとえば、Apache httpd がコンピューターにインストールされている場合は、それをアンインストールするか、ポート 80 でアクティブにリッスンしないように httpd を構成します。

Tableau Server と Independent Gateway のインストール

Independent Gateway は、完全な Tableau Server インストーラーと区別するために、ファイル名の一部に「tsig」を含むスタンドアロンのインストールパッケージを使用してインストールします。Tableau Server をインストールして、期待どおりに機能していることを確認した後に、Independent Gateway をインストールすることを強くお勧めします。インストールするには、root ユーザーである (または root に sudo できる) が必要です。Independent Gateway のインスタンスは 1 つまたは複数インストールできますが、Independent Gateway の各インスタンスは個別にインストールする必要があります。複数のインスタンスをインストールして高可用性を確保したり、クライアントの高い負荷を分散したりする場合は、インスタンスごとにインストール手順を繰り返します。

インストール後、手順を完了するために initialize-tsig というスクリプトを実行するように求められます。このスクリプトによって、パラメーターで指定された情報を受け取り、Independen tGateway を構成します。Independent Gateway のインストールを完了したら、Tableau Server の初期ノードで TSM コマンドを実行して、Independent Gateway のインスタンスに関する詳細を使用してサーバーを構成する必要があります。

IG のインストールは、次の手順で行います。

  • プラットフォーム固有のインストーラーを実行します。

  • インストール後のスクリプトを実行します。

  • TSM を使用して Independent Gateway インスタンスを有効にします。

ステップ 1: Tableau Server のダウンロードとインストール

  1. TSM のインストールと初期化: このトピックの説明に従い、セットアップ プログラムを実行して TSM をインストールするステップ 1 ~ 5 を完了してください。

  2. Tableau Server のライセンス認証と登録: ライセンス認証手順で Tableau Server キーと Advanced Management キーを指定します。次のコマンドを 2 回実行する必要があります。まずは Tableau Server のプロダクト キーと、次に Advanced Management プロダクト キーと共に実行します。

    tsm licenses activate -k <product key>

  3. 初期ノード設定の構成: トピックの説明に従って、最初のノード設定を構成します。

ステップ 2: Independent Gateway のダウンロードとインストール

ディストリビューションのパッケージ マネージャーを使用して Tableau Server Independent Gateway をインストールしてから、スクリプトを実行して Independent Gateway を初期化します。スクリプトはインストールされたパッケージに含まれています。

Independent Gateway は /opt ディレクトリにインストールされます。

  1. Independent Gateway をインストールするコンピューターに sudo アクセス権を持つユーザーとしてログオンします。

    注: 複雑な問題を避けるため、特殊文字 (たとえば、非ASCII 文字、"+"、"-" など) を含まないユーザー アカウントを使用することをお勧めします。特殊文字を使用すると、環境の構成によっては、Independent Gateway の完全インストールの失敗などの問題が発生する可能性があります。

  2. .rpm または .deb インストーラー パッケージを 「Tableau Server のダウンロードおよびリリース ノート」ページからダウンロードします。

  3. .rpm または .deb パッケージをコピーしたディレクトリに移動します。

  4. パッケージ マネージャーを使用して、Independent Gateway パッケージをインストールします。

    シンボリック リンクを使用している場所や、ネットワーク ファイル システム (NFS) ボリューム上のディレクトリにインストールしないでください。次のコマンドを実行して Independent Gateway をインストールします。<version> は「メジャー番号 - マイナー番号 - メンテナンス番号」の形式です (例: 2022-1-0)。

    • RHEL 系ディストリビューション (CentOS を含む) の場合:

      sudo yum update

      sudo yum install tableau-tsig-<version>.x86_64.rpm

    • Ubuntu の場合:

      sudo apt-get update
      sudo apt-get upgrade
      sudo apt-get -y install gdebi-core
      sudo gdebi -n tableau-tsig-<version>_amd64.deb
      

Tableau Server Independent Gateway の初期化

次のステップでは、スクリプト initialize-tsig を実行します。

  1. scripts ディレクトリへ移動します。

    cd /opt/tableau/tableau_tsig/packages/scripts.<version_code>/
  2. 次のスクリプトを実行し、Independent Gateway を初期化して起動します。

    sudo ./initialize-tsig --accepteula -c <ts_cluster_location> --<optional_parameters>

    initialize-tsig スクリプトで必要なパラメーターは --accepteula-c のみです。

    • --accepteula - このパラメーターは、Tableau エンド ユーザー ライセンス契約 (EULA) に同意するために含める必要があります。EULA へのリンクは次の場所にあります。

      /opt/tableau/tableau_tsig/packages/docs.<version_code>/

    • -c - このパラメーターは、Tableau Server クラスター内のすべてのノードのネットワーク上の場所を指定するために含める必要があります。これらのノードは、「ハウスキーピング」要求を Independent Gateway に送信している可能性があります。ワイルドカードとサブネットマスクを使用すると、複数のノードを指定できます。複数のアドレスを指定するには、アドレスをスペースで区切り、全体を引用符で囲みます。値は、Apache httpd mod_authz_host の「必須」ディレクティブで受け入れ可能な形式で指定する必要があります。詳しくは、「https://httpd.apache.org/docs/2.4/mod/mod_authz_host.html(新しいウィンドウでリンクが開く)」を参照してください。

    その他のパラメーター (HTTP やハウスキーピング プロセスで使用されるデフォルトのポートなど) はオプションであり、オフのままにするとデフォルト値が付与されます。スクリプトを実行する前に、パラメーターとそのデフォルト値を確認してください。「initialize-tsig スクリプトの出力ヒント

ステップ 3: Tableau Server で独立ゲートウェイを有効化

Independent Gateway をインストールして構成する最後の手順は、Tableau Server で Independent Gateway を有効にすることです。これを行うには、1 つまたは複数の Independent Gateway インスタンスを識別し、Tableau Server と Independent Gateway 間の通信に必要な詳細を Tableau Server に提供する JSON ファイルとともに、TSM コマンド tsm topology external-services gateway enable -c <file> を使用します。

Independent Gateway を有効にするには、Tableau Server を停止状態にする必要があります。

Independent Gateway JSON ファイルの内容

Tableau Server で Independent Gateway インスタンスの有効化に使用する JSON ファイルには、以下が含まれている必要があります。

  • id: ID の値は、特定のインスタンスの tsig_instance_id と一致する必要があります。これを指定しなかった場合のデフォルト値は、Independent Gateway コンピューターの完全修飾ドメイン名 (小文字) です。JSON ファイル内の値は、hostname コマンドの出力と一致する必要があります。
  • host: ホストの値は、Tableau Server ノードが DNS を使用して解決できる、Independent Gateway コンピューターの DNS で解決可能な名前である必要があります。
  • port: ポートは、Independent Gateway インスタンスで指定したハウスキーピング ポート (tsig_housekeeping_port) と一致する必要があります。初期化中にこれを指定しなかった場合のデフォルト値は「21319」です。
  • protocol: プロトコルは、Independent Gateway インスタンスで指定したハウスキーピング プロトコル (tsig_housekeeping_port_protocol) と同じである必要があります。初期化中にこれを指定しなかった場合のデフォルト値は「http」です。
  • authsecret: authsecret は、Independent Gateway インスタンスの初期化スクリプトで作成されたシークレットと一致する必要があります。

Independent Gateway の認証シークレット

初期化スクリプトは、各 Independent Gateway コンピューターに一意の共有シークレットを作成します。Tableau Server で Independent Gateway を有効にするには、このシークレットが必要です。シークレットをコピーして、JSON ファイルに「authsecret」として含めます。

共有シークレットは、次の場所の tsighk-auth.conf ファイルにあります。

/var/opt/tableau/tableau_tsig/config/tsighk-auth.conf

Independent Gateway の JSON ファイルの例

JSON ファイルは以下の形式である必要があります。この JSON ファイルの例では、デフォルト値がある場合はデフォルト値を示しています。ご利用のファイルでは、Independent Gateway のインストール状況とお客様の組織に合わせて、実際の値を使用する必要があります。

{
"independentGateways": [ { "id": "<mycomputer.example.com>", "host": "<DNS name of Independent Gateway computer>", "port": "21319", "protocol": "http", "authsecret": "<shared-secret01>" }, { "id": "<mycomputer2.example.com>", "host": "<DNS name of second Independent Gateway computer>", "port": "21319", "protocol": "http", "authsecret": "<shared-secret02>" } ] }

Tableau Server で Independent Gateway を有効化

Independent Gateway のインストールを完了するには、TSM を使用して Independent Gateway を有効にする必要があります。

  1. JSON 構成ファイルを Tableau Server の初期ノードにコピーします。
  2. 初期ノードで、tsmadmin グループのメンバーであるアカウントで、コマンド プロンプトを開きます。
  3. 次のコマンドを実行して Tableau Server を停止し、JSON 構成ファイルを使用して Independent Gateway を有効にして、サーバーを再起動します。

    tsm stop
    tsm topology external-services gateway enable -c tsig.json
    tsm start

ステップ 4: Tableau Server で Independent Gateway を確認

ブラウザーに Independent Gateway のアドレスを入力すると、Tableau Server のサインイン ページに移動できるはずです。

Independent Gateway とバックエンドの Tableau Server デプロイメントとの間にファイアウォールがある場合は、直接接続できるように Tableau Server プロセスのポートを開く必要があります。詳細については、「直接接続」を参照してください。

または、Independent Gateway をリレー接続用に構成することにより、ポートの要件を最小限に抑えることもできます。詳細については、「リレー接続」を参照してください。

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