Tableau Resource Monitoring Tool の外部メッセージ キュー サービス (RabbitMQ)
Tableau Resource Monitoring Tool は、RabbitMQ をメッセージ キュー サービスとして使用して、エージェントからデータを収集し、RMT サーバーに転送します。このキュー内の情報は処理され、最終的に RMT リポジトリ (PostgreSQL データベース) に格納されます。
2022.3 リリースより前は、RabbitMQ メッセージ キュー サービスは RMT サーバーと共に自動的にインストールされ、これが使用可能な唯一の構成でした。RMT バージョン 2022.3 以降では、外部でホストされた RabbitMQ サービスを使用するように RMT サーバーを再構成できるようになりました。外部でホストされたメッセージ キュー サービスを使用するように RMT サーバーが構成されている場合、その構成を外部メッセージ キュー サービスと呼びます。
バージョン 2022.3 で追加されたこの新しいオプションにより、RMT サーバーは次の方法で構成できます。
- ローカルにインストールされたメッセージ キュー サービスを引き続き使用する。これは、RMT サーバーと同じマシンに自動的にインストールされた RabbitMQ が、RMT サーバーのメッセージ サービスとして使用されることを意味し、この設定にはそれ以上の変更は加えられません。
- 外部メッセージ キュー サービスを使用するように RMT サーバーを構成する。これは、RMT が使用する RAbbitMQ が RMT サーバーの外部でホストされることを意味します。現在サポートされている RabbitMQ のホスティング プラットフォームは、AWS AMQ のみです。エージェントからのすべてのメッセージは RabbitMQ を通過するため、これを外部でホストすることにより、RMT サーバーがインストールされているマシンからリソースを解放できます。
外部メッセージ キュー サービスをセットアップして管理するには、AWS AMQ プラットフォームを十分に理解している必要があります。 AWS サイト上のドキュメント を確認することを推奨します。また、RMT の外部メッセージ キュー サービスを設定し、管理する方法も知っておく必要があります。このトピックでは、以下のセクションでその方法を取り上げます。
このセクションで説明する手順は、Resource Monitoring Tool の新規インストールに適用されます。既存のインストールがあり、ローカルの RabbitMQ を外部ホスト構成に移行したい場合は、このトピックの「Tableau Resource Monitoring Tool の既存のインストール」セクションを参照してください。
次の手順を使用して、Tableau リソース モニタリング ツールをインストールし、外部メッセージ キュー サービスを使用するように RMT サーバーを再構成します。
次の推奨事項に従って、Rabbit MQ 用の Amazon AMQ を作成し、外部メッセージ キュー サービスをホストします。
エンジンの種類には、RabbitMQ エンジンを使用します。Rabbit MQ のバージョンについては、製品の互換性セクションを参照してください。
Rabbit MQ をローカルにインストールしたときに使用したものと同じデフォルト バージョンを使用します。詳細については、製品の互換性テーブルを参照してください。
単一インスタンスのブローカーを使用します。
インスタンスの仕様: mq.m5.large、2 vCPU/8 GiB RAM
RabbitMQ のユーザー名とパスワードを作成します。
詳細については、AWS ドキュメント サイトの「Amazon MQ for Rabbit MQ の使用」を参照してください。
RMT サーバーからの接続テストをメッセージ ブローカーに対して行います。RabbitMQ Web コンソールの URL を AWS MQ ページからコピーし、RMT サーバーの Web ブラウザーに貼り付けます。ブローカーをセットアップしたときに作成したユーザー名とパスワードでログインします。
RMT サーバーのインストールをこのトピックの手順に従って行いますが、環境を作成する手順はスキップします。このステップは、外部リポジトリを使用するように RMT サーバーを構成した後に行います。
次のように rmtadmin setup を実行して、外部の Rabbit MQ メッセージ キュー サービスを設定します。
rmtadmin master-setup --mq-config=external --mq-server=aws_amq_servername --mq-vhost='/' --mq-port=5671 --mq-username=aws_amq_username --mq-password='aws_amq_password' --mq-tls-certificate-host=aws_amq_servername
環境を作成し、bootstrap ファイルをダウンロードします。
次のコマンドを実行して、環境を作成します。
rmtadmin create-env --name=<myenvironment> --api-username=<TableauServer API user name> --api-password=<password for the Tableau Server API user account>
bootstrap ファイルをダウンロードして、エージェントを登録します。
rmtadmin bootstrap-file --env=<myenvironment> --filename<The absolute or relative path including the file name>
この手順については、「コマンド ラインを使用して RMT サーバーをインストール」トピックで詳しく説明しています。
「コマンド ラインを使用してエージェントをインストールする」トピックの手順に従って、Tableau Server ノードでエージェントを再登録します。
このリリースでは、外部メッセージング サービスを構成するには、基本的に上記のセクションで説明した手順に従って、Tableau Resource Monitoring Tool を新しくインストールする必要があります。
バージョン 2022.3 以降にアップグレードし、同時に外部メッセージ キュー サービスを使用するように移行する場合の一般的な手順は次のとおりです。
環境の再構築による移行:
- RMT サーバーとすべてのエージェントを 2022.3 以降にアップグレードします
- Amazon AMQ ブローカー サービスを作成します。
- 外部メッセージ キュー サービスを使用するように RMT サーバーを設定します
- 環境を再構築し、すべてのエージェントを再登録します
- カスタム構成を再作成します。
注: 一部のイベントやハードウェア処理データが失われ、インシデントのしきい値を再設定する必要があります。
RabbitMQ の TLS を有効にするアップグレード ステップ
2022.3 より前のバージョンのエージェントは、RabbitMQ メッセージ キュー サービスへの暗号化されていない接続を使用して通信していたため、バージョン 2022.3 以降にアップグレードする場合は、それらのエージェントを更新して、新しい安全な接続の詳細を使用する必要があります。これを行うには、次のステップに従います。
上記のセクションで説明したアップグレード ステップを完了したら、次のコマンドを実行してすべてのエージェントを停止させます。
rmtadmin stop --agent
次のコマンドを実行して、使用する環境のブートストラップ ファイルをダウンロードします。
rmtadmin bootstrap-file --env<myenvironment> --filename <The absolute or relative path including the file name>
エージェントがインストールされている各マシンで、次のコマンドを実行します。
rmtadmin rotate-mq-certificate <BOOTSTRAP_FILE> --username=<RMT Server Username> --password-file=<RMT Server Password file name>
rmtadmin rotate-mq-certificate
コマンドを正常に実行したら、各エージェント マシンを再起動します。
製品の互換性
外部メッセージ キューはバージョン 2022.3 以降からしか利用できないため、この表では RMT バージョン 2022.3 以降のみを掲載しています。
RMT バージョン | RMT に同梱されている RabbitMQ のバージョン | 外部メッセージ キュー サービスに対応している RabbitMQ のバージョン |
22.3 | 3.10.5 | 3.10.5 |
Resource Monitoring Tool をインストールするには、次のものがすべて必要です。
- sudo へのフル アクセス権を持つユーザー アカウント
- Tableau Server の管理者サイト ロール
- Resource Monitoring Tool 管理者アカウント。