Tableau での二重軸 (レイヤー) マップの作成
この記事では、いくつかの例を使って Tableau で二重軸 (レイヤー) マップを作成する方法を説明します。二重軸マップとは、一方の地理的データのセットをもう一方の地理的データのセットの上に重ねて表すマップです。たとえば、米国の色塗りマップ上に各都市のデータ ポイントを重ねて表示したものなどです。
Tableau では、次の 3 つの方法で二重軸マップを作成できます。
- Tableau の [緯度 (生成)] および [経度 (生成)] フィールドを使用する
- 緯度および経度のカスタム フィールドを使用する
- Tableauの [緯度 (生成)] および [経度 (生成)] フィールドと緯度および経度のカスタム フィールドを組み合わせて使用する
以下の手順に従って、これらの方法を使用して二重軸マップを作成する方法について学習します。
Tableau の [緯度 (生成)] および [経度 (生成)] フィールドから二重軸マップを作成する
Tableau Desktop を開きます。
[接続] ペインの [保存されたデータ ソース] の下で、" Superstore (サンプル - スーパーストア)" データ ソースに接続します。
[データ] ペインの [ディメンション] で "State (州)" をダブルクリックします。
マップ ビューが作成されました。
[マーク] カードで、[マーク タイプ] ドロップダウンをクリックし、[マップ] を選択します。
[データ] ペインの [メジャー] から、"Sales (売上高)" を [マーク] カードの [色] にドラッグします。
マップが更新され、州別の売上高が表示されます。売上が多い州では青色が濃く、少ない州では薄くなります。
[列] シェルフで、Control を押しながら ”Longitude (generated) (経度 (生成))" フィールドをドラッグ (Mac では Command を押しながらドラッグ) してコピーし、最初の "Longitude (経度)" フィールドの右に配置します。
[マーク] カードで、"Longitude (generated) (経度 (生成))" タブを選択します。
[データ] ペインの [ディメンション] から、"Region (地域)" を [マーク] カードの [色] にドラッグします。
左側のマップ ビューが更新されます。
[列] シェルフで、右側の "Longitude (generated) (経度 (生成))" フィールドを右クリックして [二重軸] を選択します。
これでマップ ビューが上下に重なるようになります。最下部のレイヤーのマップを表示できない場合があります。
[マーク] カードで、下部の "Longitude (generated) (経度 (生成))" タブが選択されていることを確認し、[色] > [色の編集] をクリックします。
表示される [色の編集] ダイアログ ボックスで、[パレット] ドロップ ダウンをクリックして [灰色] を選択してから [OK] をクリックします。
マップの色が更新されていることに注目してください。
[マーク] カードで、[色] をもう一度クリックします。
[色] ポップアップ ダイアログ ボックスの [不透明度] で、スライダーを約 75% に移動します。
これで二重軸 (レイヤー) マップは完成です。各地域に関し、どの州の売上が最も多いか確認できるようになりました。
ヒント: 最上部に表示するマップを変更するには、[列] シェルフで "Longitude (generated) (経度 (生成))" フィールドを再配置します。
緯度および経度のカスタム フィールドから二重軸マップを作成する
データ ソースに緯度および経度のカスタム フィールドがある場合、Tableau の [緯度 (生成)] および [経度 (生成)] フィールドの代わりに、それらのフィールドを使用して二重軸マップを作成できます。以下のステップからその方法を学べます。
Tableau を開き、緯度および経度のカスタム値が含まれているデータ ソースに接続します。
新しいワークシートに移動します。
[データ] ペインで、カスタム緯度フィールドを右クリックし、[地理的役割] > [緯度] を選択します。
地理的役割の [緯度] は、既にフィールドに割り当てられている場合があります。
[データ] ペインで、カスタム経度フィールドを右クリックし、[地理的役割] > [経度] を選択します。
地理的役割の [経度] は、既にフィールドに割り当てられている場合があります。
[データ] ペインから、カスタム緯度フィールドを [行] シェルフにドラッグします。
[データ] ペインから、カスタム経度フィールドを [列] シェルフにドラッグします。
[データ] ペインの [ディメンション] から、地理的フィールドを [マーク] カードの [詳細] にドラッグします。
この例では、地理的フィールドとして "Country (Name) (国 (名称))" が使用されています。
[マーク] カードで、[マーク タイプ] ドロップダウンをクリックし、[マップ] を選択します。
マップが色塗りマップに更新されます。
[行] シェルフで、Control (Mac では Command) を押しながらカスタム緯度フィールドをクリックし、右にドラッグします。フィールドがコピーされます。
2 つ目の同じマップが作成され、[マーク] カードが更新されてタブが 3 つになります。真ん中のタブは上のマップ用で、一番下のタブは下のマップ用です。
[マーク] カードで、一番下のタブをクリックし、地理的フィールドを外側にドラッグして削除します。
[データ] ペインから、新しい地理的フィールドを [マーク] カードの [詳細] にドラッグします。
この例では、"Airport (City) (空港 (都市))" が使用されています。
[マーク] カードで、[色] をクリックしてマークの色を選択します。この例では、オレンジ色が使用されています。
[行] シェルフで、右側のカスタム緯度フィールドを右クリックし、[二重軸] を選択します。
2 つのマップが組み合わされました。
生成された緯度/経度フィールドとカスタム緯度/経度フィールドの組み合わせから二重軸マップを作成する
各シナリオの手順に従って、生成された緯度/経度フィールドとカスタム緯度/経度フィールドから二重軸マップを作成する方法について学習します。
2 セットの緯度および経度フィールドを使用して二重軸マップを作成するためのベスト プラクティス:
[緯度 (生成)] および [経度 (生成)] フィールドを、[列] および [行] シェルフに配置する必要があります。
カスタム緯度および経度フィールドを [マーク] カードの [詳細] に配置してから、ディメンションに変換する必要があります。詳細については、シナリオ 1 のステップ 11 および 12 を参照してください。
緯度および経度のカスタム フィールドには、[緯度] と [経度] の地理的役割を割り当てる必要があります。詳細については、地理的役割の割り当てを参照してください。
データ ソースを結合する場合は、完全外部結合を使用します。詳細については、データの結合を参照してください。
シナリオ 1: 単一データ ソースから生成された緯度/経度フィールドおよびカスタム緯度/経度フィールドを使用する
Tableau Desktop を開き、データ ソースに接続します。
この例では、国名および都市名と、世界中の空港の場所を示す緯度および経度のカスタム列が含まれた Excel スプレッドシートが使用されています。
新しいワークシートに移動します。
[データ] ペインの [メジャー] に、2 セットの緯度および経度フィールドがあることに注目してください。データ ソースからの緯度および経度のカスタム フィールドと、Tableau が地理的フィールドから作成する生成された緯度および経度フィールドです。
[データ] ペインの [メジャー] から、[経度 (生成)] を [列] シェルフまでドラッグします。
[データ] ペインの [メジャー] から、[緯度 (生成)] を [行] シェルフまでドラッグします。
[データ] ペインの [ディメンション] から、地理的位置を [マーク] カードの [詳細] にドラッグします。
この例では、[国 (名称)] が使用されています。データ ソース内の各国のデータ ポイントを含むマップ ビューが作成されます。
[マーク] カードで、[マーク タイプ] ドロップダウンをクリックし、[マップ] を選択します。
[行] シェルフで、Control (Mac では Command) を押しながら [緯度 (生成)] フィールドをクリックし、右にドラッグします。フィールドがコピーされます。
2 つ目の同じマップが作成されます。[マーク] カードが更新されて、[緯度 (生成)] というラベルの付いた 2 つのタブが表示されます。上のタブは上のマップ用で、下のタブは下のマップ用です。
[マーク] カードで、下の [緯度 (生成)] タブをクリックし、[国 (名称)] を削除します。
[データ] ペインの [メジャー] から、カスタム緯度フィールドを [マーク] カードの [詳細] にドラッグします。
[データ] ペインの [メジャー] から、カスタム経度フィールドを [マーク] カードの [詳細] にドラッグします。
カスタム経度フィールドについてもステップ 11 を繰り返します。
[マーク] カードで、[色] をクリックしてから新しい色を選択します。
この例では、オレンジ色が使用されています。
[行] シェルフで、右側の "Latitude (generated) (緯度 (生成))" フィールドを右クリックして [二重軸] を選択します。
2 つのマップが組み合わされました。必要に応じてビューをフィルターしたり、特定のエリアをズームインすることができます。
作業を確認します。以下のステップ 2 ~ 14 をご覧ください。
シナリオ 2: 独立したデータ ソースを使用して空間データを結合し、両者からのデータを同一マップ上にプロットする
Tableau Desktop を開き、空間データに接続します。詳細については、空間ファイルへの接続を参照してください。
この例では、米国の多角形データを含む形状ファイルが使用されています。
[データ ソース] ページの [接続] ペインで、[追加] をクリックします。
もう一方のデータ ソースに接続します。
この例では、緯度および経度のカスタム列が含まれた Excel スプレッドシートが使用されています。
完全外部結合を使用して、新しいデータ ソースを空間データに結合します。データの結合方法の詳細については、データの結合を参照してください。
この例では、各データ ソースから州名を含む列を使用して、Excel スプレッドシートを形状ファイルに結合しています。
新しいワークシートに移動します。
[データ] ペインで、[ディメンション] が 2 セットと [メジャー] が 2 セットあることに注目してください。各データ ソースに 1 つずつあります。
[データ] ペインの [メジャー] から、[緯度 (生成)] を [行] シェルフまでドラッグします。
[データ] ペインの [メジャー] から、[経度 (生成)] を [列] シェルフまでドラッグします。
空白のマップが作成されます。
[マーク] カードの [詳細] へ、[データ] ペインの空間データ ソースから [ジオメトリ] フィールドをドラッグするか、または Excel データ ソースから地理的フィールドをドラッグします。
選択したフィールドが、データの最下部のレイヤーになります。たとえば、空間ファイルに多角形データがある場合、[ジオメトリ] フィールドを使用すると、最下部のレイヤーは塗りつぶされた多角形になります。空間ファイルに線形ジオメトリがある場合、Excel データ ソースから地理的フィールドを使用して、マップを色塗りマップまたはポイント マップにします。
この例では、形状ファイルから [ジオメトリ] フィールドが使用されています。マップが更新されて米国の色塗りマップになります。
[行] シェルフで、Control (Mac では Command) を押しながら [緯度 (生成)] フィールドをクリックし、右にドラッグします。フィールドがコピーされます。
2 つ目の同じマップが作成されます。[マーク] カードが更新されて、[緯度 (生成)] というラベルの付いた 2 つのタブが表示されます。上のタブは上のマップ用で、下のタブは下のマップ用です。
[マーク] カードで、下の [緯度 (生成)] タブをクリックし、地理的フィールドを削除します。
この例では、[収集 (ジオメトリ)] が削除されます。
[データ] ペインの [メジャー] で、カスタム緯度フィールドを右クリックし、[地理的役割] > [緯度] を選択します。詳細については、地理的役割の割り当てを参照してください。
[データ] ペインの [メジャー] で、カスタム経度フィールドを右クリックし、[地理的役割] > [経度] を選択します。
[データ] ペインの [メジャー] から、カスタム緯度フィールドを [マーク] カードの [詳細] にドラッグします。
この例では、カスタム緯度フィールドに Y という名前が付いています。
[データ] ペインの [メジャー] から、カスタム経度フィールドを [マーク] カードの [詳細] にドラッグします。
この例では、カスタム経度フィールドに X という名前が付いています。
[マーク] カードで、カスタム緯度フィールドを右クリックし、[ディメンション] を選択します。
カスタム経度フィールドについてもステップ 13 を繰り返します。
[マーク] カードで、[色] をクリックしてから新しい色を選択します。
この例では、オレンジ色が使用されています。
[行] シェルフで、右側の "Latitude (generated) (緯度 (生成))" フィールドを右クリックして [二重軸] を選択します。
2 つのマップが組み合わされました。必要に応じてビューをフィルターしたり、特定のエリアをズームインすることができます。