Tableau Pulse で質問してインサイトを発見する
Tableau Pulse は、インサイトを明らかにし、より詳細に調べるための質問を提案することにより、データを簡単に探索できるようにします。データに関する質問をクリックすると、参照元データについてのインサイトを含む回答が、読みやすいグラフで表示されます。
「拡張 Q&A (詳しく学ぶ)」を使用してメトリクスのグループを探索すると、Tableau の AI を活用したより充実したエクスペリエンスが得られます。「拡張 Q&A (詳しく学ぶ)」は統計アルゴリズムを使用して、グループ化されたメトリクスを調べ、関連性があるインサイト、興味深いインサイト、調査する価値のあるインサイトを明らかにします。自分の言葉で質問して、さまざまなメトリクスにまたがってさまざまな地域、セグメント、期間を探索します。「拡張 Q&A (詳しく学ぶ)」は Tableau Pulse の Tableau+ 機能であり、Tableau Cloud サイト設定でオンにする必要があります。
「「Q&A に聞く」を使用して、単一のメトリクスについて質問する」は質問を提案することにより、1 つのメトリクスに対して事前に検出されたインサイトを明らかにします。また、質問することにより、さらに多くの質問やインサイトを検索できます。「Q&A に聞く」はいつでも利用でき、Tableau の AI や LLM を使用しません。
「拡張 Q&A (詳しく学ぶ)」でメトリクスのグループを探索する
Tableau の AI によって強化された「拡張 Q&A (詳しく学ぶ)」を使用すると、ビジネス上クリティカルなメトリクスのグループ全体にわたってインサイトを簡単に探索してから、[詳しく学ぶ] ページでさらに深く掘り下げることができます。「拡張 Q&A (詳しく学ぶ)」は、共通の要因をハイライトしたり、傾向が同一方向に動いたとき、または反対方向に動いたときに検出したり、複数のメトリクスで外れ値になっているエンティティにフラグを付けたり、予測範囲を同時に上回っている、または下回っているメトリクスを特定したりします。これらすべてが単一の自然言語応答で得られます。
「拡張 Q&A」をオンにすると、Tableau Pulse ホームページに表示され、データ ソース、定義、または時間範囲別にグループ化されたメトリクスが示されます。質問を選択すると、主要なインサイト、関連する Viz、ソース参照、提案された補足質問が表示される [詳しく学ぶ] ページに移動します。Tableau の AI が活用されているため、データに関して、自分の言葉で質問して、関連する回答を自然言語で得ることができます。
重要: 「拡張 Q&A (詳しく学ぶ)」は Tableau Pulse の Tableau+ プレミアム機能であり、Tableau Cloud サイト設定でオンにする必要があります。そのためには、Salesforce 組織を Tableau Cloud に接続し、その選択した Salesforce 組織に対して Einstein 生成 AI が設定されている必要があります。詳細については、「Tableau で「拡張 Q&A (発見)」をオンにする(新しいウィンドウでリンクが開く)」を参照してください。
「拡張 Q&A」でグループ化されたメトリクスを調べる
Tableau Pulse ホームページのグループ化されたメトリクスのセクションで、提案された質問をクリックします。
[詳しく学ぶ] ページでは、インサイト概要に質問の回答が示されます。インサイトの最後にあるリンクをクリックすると、そのソースが表示されます。[Metric Sources (メトリクス ソース)] をクリックして、応答が生成されるときに分析の一部として考慮されたメトリクスを表示します。
[その他の質問] をクリックしてさらに詳しく調べるか、[詳しく学ぶ] ページの下部にあるテキスト ボックスに自分の言葉で質問を入力してください。自然言語で質問をして、さまざまな地域、セグメント、または期間を探索します。
たとえば、「キャンペーン指標のパフォーマンスはどうですか?」、「EMEA の ACV トレンドについて詳しく教えてください」、「どの顧客が最も売上成長を促進していますか?」といった質問をします。
「今月と比較すると、先月に何がありましたか?」などの時間ベースのスコープの質問や、「カリフォルニアの売上を表示して」、「APAC と EMEA を比較して」などのディメンション値に基づいてメトリクスをフィルタリングする質問をすることができます。
「拡張 Q&A (詳しく学ぶ)」の設定方法
「拡張 Q&A (詳しく学ぶ)」を使用するには、Salesforce 組織を Tableau Cloud に接続する必要があります。接続設定は、Tableau Cloud の [全般] 設定の [Tableau の AI] セクションの先頭にあります。また、選択した Salesforce 組織に対して Salesforce の Einstein 生成 AI を設定する必要があります。
Tableau Cloud で「詳しく学ぶ」を利用可能にするには、Tableau Cloud 管理者が Salesforce と Tableau Cloud サイトの両方で構成を変更する必要があります。完全な手順については、ヘルプ トピック「Tableau Cloud サイトを AI 用に構成する(新しいウィンドウでリンクが開く)」で説明されています。
Tableau Pulse で「詳しく学ぶ」を利用する際の理想的な (または、あまり理想的でない) データ シナリオ
Tableau Pulse で「詳しく学ぶ」を利用する際に最良のエクスペリエンスを得るには、クリーンで構造化された検証済みのデータを使用してください。フォーマットに一貫性がある正確なデータに接続することで、より優れたメトリクスと信頼性が高く実用的なインサイトを得ることができます。
次の特性を持つデータを使用すると、「詳しく学ぶ」で最良のエクスペリエンスを実現できます。
時系列データ: 時間の経過とともに変化するデータ (売上、トラフィック、財務指標など)。
集計メトリクス: メトリクスとして要約できる主要なビジネス数値 (総売上、平均満足度、融資承認数など)。
明確なディメンション: 地域、製品、顧客区分など、明確に定義されたカテゴリを持つデータ セット。
あまり理想的でないエクスペリエンスを提供するデータ シナリオには、次のようなものがあります。
非常に細かい粒度のデータ: 非常に細かい粒度の最高レベルの詳細データ (分単位のログなど)。
単一のポイント イン タイム データ: 静的なデータ セット (1 回限りの調査結果など)。
非構造化データ: 構造化されていない自由形式のテキストまたはマルチメディア。
時間ベースのフィルタリング
「詳しく学ぶ」は時間ベースのスコープの調整を処理できます。たとえば、「先月と比較した場合、今月は何が起こったか?」など、異なる期間のデータを比較するように質問を微調整することができます。質問を使用して、探索するインサイトの粒度または範囲を調整します。
ディメンション ベースのフィルタリング
「詳しく学ぶ」では、ディメンションの値 (地域、製品、セグメント) に基づいてメトリクスをフィルタリングする質問や、ディメンションの要素 (西部と東部) を比較する質問を処理して、意味のあるパターンを明らかにすることができます。
「詳しく学ぶ」は、ディメンションの要素によるメトリクスのフィルタリングと比較をサポートしています。たとえば、「カリフォルニアの売上を表示して」、「APAC と EMEA を比較」とリクエストすると、互換性のあるメトリクスのフルセットまで自動的に探索を広げます。
注: [詳しく学ぶ] ページで尋ねる質問では、同じ時間粒度や同じディメンション セットなど、主要な特性を共有するメトリクスのみをフィルタリングまたは比較できます。メトリクスが一致しない場合、そのメトリクスは回答に含まれません。
インサイトをクロスチェックして、透明性を確保する
「詳しく学ぶ」を使用する場合、各インサイトの最後にあるリンクをクリックすると、生成されたインサイトをクロスチェックできます。これらのリンクはメトリクス ソースを引用し、利用可能な場合はインサイト チャートを表示します。この情報を使用して、「詳しく学ぶ」が提供するインサイトが、正しいデータに基づいていることを確認します。
「詳しく学ぶ」の質問と回答の多言語サポート
拡張 Q&A (詳しく学ぶ) では、Tableau Cloud がサポートしている言語に合わせて、多言語の質問と回答をサポートしています。質問の候補、フォローアップの質問、インサイトの概要は、サイトの言語設定に合わせて調整されます。メトリクス名とフィルターは、明確さと一貫性を保つために、常に元の作成された言語のままになります。
「詳しく学ぶ」は、クエリとして入力された言語にスムーズに対応できます。質問をすると入力言語を検出し、たとえその言語がサイトやデータの言語と異なる場合でも、その言語で LLM の回答を返します。
注: Einstein Trust Layer のマスキングは 6 つのコア言語をサポートしています。その他の言語では、応答品質が低下する可能性があります。メトリクス名は元の言語のままになります。サポートしていないロケールでは、入力言語の検出が変化する場合があります。
LLM が言語入力の違いを調整しようとすると、ある特定の言語と混同してしまい、その言語を混在して応答してしまうことがあります。現在の LLM 機能では、中国語などの特定の言語では、結果に一貫性がない場合があります。特に、繁体字の中国語で質問を入力すると、簡体字の中国語も回答に含まれて、回答が読みにくくなる可能性があります。
Tableau Pulse の「詳しく学ぶ」機能の制限事項
「拡張 Q&A (詳しく学ぶ)」は、Pulse メトリクスのインサイトとの連携に限定されているため、Pulse フレームワーク外のデータからインサイトを生成することはできません。メトリクスで使用されていない列や、「このデータは認定されていますか?」など、データ ソースに関するメタデータについての質問には回答できません。
同じ時間粒度や同じディメンション セットなど、主要な特性を共有するメトリクスをフィルタリングまたは比較できます。メトリクスが一致しない場合、そのメトリクスは回答に含まれません。
「詳しく学ぶ」は正確で実用的なインサイトを提供しようと努めていますが、特に複雑なクエリが作成される質問をした場合、ハルシネーション (不正確な回答や主題から外れた回答) が時々発生することがあります。LLM は、現実世界の事実に直接アクセスするのではなく、データと確率のパターンに基づいて応答を生成するため、ハルシネーションを起こす可能性があります。そのため、生成 AI には、もっともらしく聞こえるが、不正確な情報や無関係な情報が含まれた出力を作成する傾向がある場合があります。
詳細については、「Tableau の AI と信頼(新しいウィンドウでリンクが開く)」と生成 AI 出力のレビュー(新しいウィンドウでリンクが開く)」を参照してください。
「詳しく学ぶ」に対する Einstein Trust Layer マスキング
Einstein Trust Layer は、高度なパターン マッチングと機械学習技術を使用して、プロンプト内の機密データを検出します。名前やメール アドレスなどの個人を特定できる情報 (PII) は、機械学習を使用して自動的にマスキングされます。最良の結果を得るために、明確なエンティティ識別子と一貫性のあるフィールド ラベルを使用してデータを構造化し、あいまいさを最小限に抑え、マスキングを適用したときに正確な結果が得られるようにすることを検討してください。
「Q&A に聞く」を使用して、単一のメトリクスについて質問する
単一のメトリクスの探索には、「Q&A に聞く」が利用できます。
探しているインサイトが見つからない場合は、質問の左側にある [Ask (聞く)] ボタンをクリックし、メトリクスに関する新しい質問を入力します。Tableau Pulse は、ユーザーの質問に基づいて、調査しているものと同じメトリクスに対して検出されたインサイトのセマンティック一致を検索し、ランク付けします。次に、検出されたインサイトごとに質問が一覧表示されます。Tableau Pulse で検出可能なインサイトは、メトリクスに使用できるフィルター設定とデータの影響を受けます。詳細については、「Q&A で NLP に取り組み、すべての人に力を与える Tableau Pulse(新しいウィンドウでリンクが開く)」を参照してください。
Tableau の AI の設定をオンにして、Tableau Cloud サイト設定でセマンティック マッチを向上させることで、「Q&A に聞く」を強化できます。詳細については、「Tableau で「Q&A に聞く」のセマンティック マッチを向上させる設定をオンにする(新しいウィンドウでリンクが開く)」を参照してください。
「聞く」で単一のメトリクスを調べる
Tableau Pulse ホームページで、関心のあるメトリクスをクリックします。
[インサイトの探索] ページの [Discover Top Insights (上位インサイトの検出)] (グラフの視覚化に続く) で、提案された質問をクリックします。
自分の言葉で質問するには、[Ask (聞く)] ボタンをクリックします。
メトリクスに関する質問を入力します。
メトリクスに寄与している可能性のある傾向、変化、外れ値、またはカテゴリについて質問してみてください。また、時間の粒度を調整したり、現在のメトリクス ビューにディメンション フィルターを適用したりする質問をすることもできます。たとえば、「先週のカリフォルニアでの売上」、「テクノロジーに注目」、「昨日はどうだったか」などと入力できます。
Pulse はセマンティック マッチとランキングに基づいて、検出されたインサイトごとに質問をリストします。質問をクリックするとインサイトが表示されます。
Pulse がマッチを見つけられない場合は、興味を引く他の質問を提案することがあります。