ログ ファイルの操作

Tableau Server は正常なアクティビティの一環としてログ ファイルを作成します。Tableau Server の問題をトラブルシューティングする場合、または Tableau サポートが問題を解決するためにログを要求する場合に、サーバー ログ ファイルの使用が必要になることがあります。

zip 形式で圧縮したログ ファイルのアーカイブは tsm maintenance ziplogs コマンドを使用して作成できます。zip 形式で圧縮されたアーカイブは、圧縮を解除して確認したり、Tableau サポートへ送ることができるログのコピーを含みます。アーカイブをコピーすると、サーバーからアーカイブを削除することができます。ログ ファイルのアーカイブの詳細については、ログ ファイルのスナップショット (ログのアーカイブ)」を参照してください。

このようにトピックを収集することで、ログ ファイルのアーカイブの作成方法、特定のログ ファイルのコンテンツに関する情報、ログを参照する可能性がある場合やその方法についての詳細などの情報が得られます。

Tableau Server ログのコンテンツ

すべての Tableau Server プロセスでは、その処理内容に関する情報が独自のログ ファイルに書き込まれます。これにより、各プロセスのアクションに関する詳細な情報が提供されます。これらのログ ファイルには、ユーザーの要求を処理したり、自動化タスクを実行している際の、Tableau Server コンポーネント間の内部通信に関する詳細情報が含まれています。Tableau Server ログには、トラブルシューティングに役立つ技術情報のみが含まれています。たとえば、さまざまなコンポーネントのステータス、異なるプロセスによるアクション、通信の試行、データベースへのクエリ (結果を含まない)、および要求のタイミングなどです。

ログ ファイルには、データベース サーバーの名前、IP アドレス、ポート、Tableau Server コンピューターの名前または IP アドレス、ユーザーがアクセスするワークブックやビューの URL と名前など、特定のデータが含まれる場合があります。

ログ ファイルには、パスワード、クエリの結果、ビューに表示されるデータなどの重要な顧客データは含まれません。

注: DEBUG レベルでログを記録する場合、Tableau の起動時に完全な環境情報が収集されます。これは、環境変数に機密情報がある場合、その機密情報がログに含まれる可能性があることを意味します。デフォルトの INFO レベルでログを記録する場合は、安全な環境情報のみが収集されます。

tsm maintenance ziplogs コマンドを使用すると、ログ ファイルの圧縮アーカイブを生成するだけでなく、-d オプションが指定されている場合に Tableau Server リポジトリ データも含めることができます。リポジトリには、Tableau Server からのメタデータ (ユーザー名、グループ、プロジェクト、Tableau Server でのパーミッション、抽出更新スケジュールなど) が含まれています。リポジトリには、ワークブックのレイアウト情報や接続情報も含まれますが、パスワード、データベースからの実際のデータ、ビューに表示されるデータなどのデータは含まれません。

ビューに表示されるデータは、抽出ファイルまたはデータベースから取得され、メモリにキャッシュされます。これらのデータは、ログに保存されないか、ライブ接続の場合は、Tableau Server コンピューター上の別個のファイルに保存されません。抽出ファイルは、Tableau Server コンピューターで dataengine フォルダー内の .hyper ファイルとして格納されますが、zip 形式のログ アーカイブには含まれません。

Tableau Server の問題の調査

Tableau Server で発生する可能性がある問題の範囲や複雑さを考慮すると、すべての問題を調査するのに使用できる簡単なプロセスはありません。ただし、一般的な方法として次の手順が含まれます。

  1. サイズを小さくするために、既存のログ ファイルのクリーン アップを行います。詳細については、「不必要なファイルの削除」を参照してください

    重要: Tableau サポートから支援を受けて、問題のトラブルシューティングを行う場合は、ログをクリーンアップする前に、ログのアーカイブを zip 形式で必ず作成してください。クリーンアップすると、サポートに必要な重要な情報が削除される可能性があります。ログ アーカイブの作成の詳細については、「ログ ファイルのスナップショット (ログのアーカイブ)」を参照してください。

  2. 適切なロギング レベルの設定。これは、Tableauサポートが指示を行います。さまざまなログ レベルの影響などの詳細については、「ロギング レベルの変更」を参照してください。
  3. トラブルシューティングを行って問題を再現することで、問題に関連するイベントをログに記録します。
  4. ログのアーカイブを作成します。詳細については、「ログ ファイルのスナップショット (ログのアーカイブ)」を参照してください。

    重要: ログ ファイルを見るときにはこのアーカイブを使用します。サーバー上にあるファイルを直接編集、移動、または削除しないことをお勧めします。

  5. TSM 管理コントローラー ログ (\tabadmincontroller\tabadmincontroller_node<n>-<n>.log) を確認して、TSM から開始されたジョブを含む、コマンド ライン、Web UI、または API から行われた構成や展開を把握します。コントローラー ログから始めてください。有用な情報はほとんどここから得ることができます。

    注: tsm.log の説明は tabadmincontroller_*.log よりも短いですが、役に立つ補足のトラブルシューティング情報を提供できます。

  6. Apache ログ (\httpd\access.####_##_##_##_##_##.log および \httpd\error.log) を確認し、調査中の問題に関連すると思われる要求を見つけてください。

    Apache ログには相当な量の「ノイズ (不要な情報)」が含まれており、これは発生中の問題に該当しません。

    • 問題に関連すると思われる要求を確認する場合、vizqlserver ディレクトリで Apache ログの一意の要求 ID を含むエントリを検索します。
    • 要求 ID に関連する応答コードおよびメッセージを確認します。
    • 問題に関連するワークブック、ビュー、ダッシュボード、またはデータ ソースの名前を検索します。該当するタイムスタンプを探します。
    • 問題に関連している可能性のある要求が見つかった場合、要求に関連付けられた応答コードを確認します (200 番台は問題なく、500 番台は問題があることを示しています)。
    • 特定した要求に関連付けられた固有の要求 ID を見つけます (固有の要求 ID は要求の最後にある 24 個の英数字の文字列です)。
  7. ログ アーカイブをさらに確認して、他のメッセージや潜在的なエラーを検索します。

    • Apache ログの要求 ID を使用して、関連するログ エントリを含むファイルがあるかどうか、ログ アーカイブの vizqlserver フォルダーを検索します。問題を示す事例を探します (たとえば、エラー メッセージや長期実行中のクエリなど)。
    • 無料のオープンソース ツールである Logshark は、ログ アーカイブをレビューするための便利なオプションです。詳細については、Tableau Blueprint の「トラブルシューティング(新しいウィンドウでリンクが開く)」を参照してください。
  8. スクリプトのログを確認します

    Tableau Server には、scripts ディレクトリに含まれているほとんどのスクリプト用のログが含まれています。既定のディレクトリは次のとおりです。C:\Program Files\Tableau\Tableau Server\packages\scripts.<version_code>\ これらのログは次の場所に保存されます。

    • <install_drive>\<install\path>\logs\
      既定は次の場所です。 
    • C:\ProgramData\Tableau\Tableau Server\logs\
  9. サポートに連絡

    ご自身で問題を解決できない場合や Tableau サポートから要求があった場合は、アーカイブを zip 形式で圧縮したファイルを Tableau まで送信してください。

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