Tableau Server を Salesforce Data Cloud に接続する

Tableau Server (バージョン 2023.3 以降)

2023 年 10 月、Salesforce は Data Cloud と Tableau Server をシームレスに接続する新しい Data Cloud コネクタを導入しました。Salesforce Data Cloud コネクタは、以前のリリースで Tableau Cloud、Tableau Desktop、Tableau Prep ですでに利用可能です。

注: Tableau Server の UI には、古い Customer Data Platform コネクタと新しい Salesforce Data Cloud コネクタの両方が表示されます。Customer Data Platform コネクタが 2023 年 10 月に非推奨になると、Tableau Desktop UI では、「Customer Data Platform コネクタ (非推奨)」と表示されます。

Salesforce Data Cloud コネクタのメリット

  • このコネクタは Tableau Desktop インストールに自動的に含まれるため、Taco ファイルと JDBC ドライバーを使用してコネクタをインストールする追加の手順が不要になります。
  • コネクタはデータ スペースを認識するほか、Tableau 接続 UI に、オブジェクト API 名ではなく、オブジェクト ラベルを表示するなど、使いやすさが向上しています。
  • コネクタではクエリが高速化されています。

注: Salesforce Data Cloud コネクタを使用するには、Tableau Server 2023.3 が必要です。次の手順に従って、Tableau Server コネクタを設定します。

ステップ 1: Salesforce 接続済みアプリの作成

新しい Salesforce Data Cloud コネクタでも、お客様は独自の接続アプリを作成する必要があります。Salesforce コネクタと Salesforce Data Cloud コネクタは、同じ接続済みアプリを共有します。すでに Salesforce コネクタを使用している場合は、ステップ 7 にリストされている 3 つの Customer Data Platform のスコープを既存の接続済みアプリに追加するだけです。

  1. Salesforce.com 開発者アカウントにサインインし、右上のユーザー名をクリックしてから [設定] を選択します。
  2. 左のナビゲーション列の [アプリ] で、[アプリ マネージャー] を選択します。
  3. [接続済みアプリ] セクションで、[新しい接続済みアプリ] をクリックします。
  4. [基本情報] でアプリに名前を付け、[API] フィールドをタブで移動して正しい形式で自動的に入力されるようにし、アプリの連絡先メールアドレスを入力します。
  5. API の [OAuth 設定を有効にする] セクションで、[OAuth 設定を有効にする] を選択します。
  6. 表示された新しい OAuth 設定で、[コールバック URL]https プロトコルを使用してサーバーの完全修飾ドメイン名を入力し、URL に auth/add_oauth_token を追加します。
    例:
    https://www.your_tableau_server.com/auth/add_oauth_token
  7. 次の項目を [利用可能な OAuth スコープ] から [選択した OAuth スコープ] に移動します。
    • アイデンティティ URL サービス (Id、プロフィール、メール、住所、電話番号) にアクセス
    • API を介してユーザー データを管理 (api)
    • いつでもリクエストを実行 (refresh_token、オフライン アクセス)
    • Customer Data Platform のデータに対して ANSI SQL クエリを実行 (cdp_query_api)
    • Customer Data Platform のプロファイル データを管理 (cdp_profile_api)
    • Customer Data Platform の取り込み API データを管理 (cdp_ingest_api)
  8. [保存] をクリックします。

アプリを保存すると、Tableau Server の構成に使用する次の ID が Salesforce の API セクションに表示されます。

  • コンシューマー キー
  • コンシューマー シークレット
  • コールバック URL

    Oauth 設定

ステップ 2: Salesforce.com の Oauth 用に Tableau Server を構成する

接続済みアプリが Salesforce で作成され、カスタマー キー、カスタマー シークレット、およびコールバック URL を取得したら、Salesforce データの接続と出力、および Einstein Discovery 用に Tableau Server を構成できます。

  1. Tableau Server コンピューターのコマンド プロンプトで、次のコマンドを実行します。
    tsm configuration set -k oauth.salesforce.client_id -v <your_customer_key>
    tsm configuration set -k oauth.salesforce.client_secret -v <your_customer_secret>
    tsm configuration set -k oauth.salesforce.redirect_uri -v <your_redirect_URL>
  2. (オプション) 既定のログイン サーバーを変更するには、次のコマンドを入力します。
    tsm configuration set -k oauth.salesforce.server_base_url -v <URL>
  3. 次のコマンドを入力して変更を適用します。
    tsm pending-changes apply
    保留中の変更にサーバーの再起動が必要な場合は、pending-changes apply コマンドを実行時に、再起動が行われることを知らせるメッセージが表示されます。このメッセージはサーバーが停止していても表示されますが、その場合には再起動は行われません。--ignore-prompt オプションを使用してメッセージが表示されないようにできますが、そのようにしても再起動に関する動作が変わることはありません。変更に再起動が必要ない場合は、メッセージなしで変更が適用されます。詳細については、「tsm pending-changes apply」を参照してください。

サイトのカスタム OAuth の構成

セットアップ手順については、OAuth 接続のトピックを参照してください。

Tableau Server (バージョン 2023.1 以前)

警告: Customer Data Platform コネクタは 2023 年 10 月に非推奨になります。コネクタは廃止されるまで使用できます。コネクタが廃止されると、Tableau ユーザー インターフェイスから削除され、そのコネクタを使用するデータ ソースは期待どおりに動作しなくなります。コネクタは通常、非推奨になってから 1 ~ 2 回のリリースを経て廃止されます。

新規ユーザー: 新規ユーザーの場合は、組み込みの Salesforce Data Cloud コネクタを使用できます。

このセクションでは、OAuth 認証を使用して Tableau Server から Salesforce Customer Data Platform に接続する方法について説明します。

Tableau Server で Salesforce Customer Data Platform のデータを使用するには、このセクションで説明されているステップを実行する必要があります。

ステップ 1: コネクタを設定する

  1. Tableau Exchange コネクタ サイトから最新の Salesforce Customer Data Platform コネクタ (Salesforce_CDP.taco ファイル) をダウンロードします。
  2. .taco ファイルを Tableau コネクタ フォルダーに移動します。
  • Windows: C:\Users[Windows User]\Documents\My Tableau Repository\Connectors
  • Linux: /opt/tableau/connectors または /var/opt/tableau_server/data/tabsvc/vizqlserver/Connectors/
  1. Tableau Server を再起動します。

ステップ 2: 顧客データ プラットフォーム JDBC ドライバーをインストールする

注: Tableau Server バージョン 2023.1 は、JDBC ドライバーのバージョン 18 以上とのみ互換性があります。

  1. Salesforce CDP GitHub サイトから最新の JDBC ドライバー (Salesforce-CDP-jdbc-[バージョン].jar ファイル) をダウンロードします。https://github.com/forcedotcom/Salesforce-CDP-jdbc/releases
  2. ダウンロードした Salesforce-CDP-jdbc-[バージョン].jar ファイルを次の場所に移動します。
  • Windows: C:\Program Files\Tableau\Drivers
  • Linux: /opt/tableau/tableau_driver/jdbc

ステップ 3: Salesforce 接続済みアプリを作成する

API スコープを作成したら、以下の手順に従って、Tableau Server からの OAuth 委任を処理する Salesforce 接続済みアプリを作成します。

  1. Salesforce Customer Data Platform アカウントに管理者としてサインインし、右上のユーザー名をクリックしてから [設定] を選択します。

  2. 左側のペインの [アプリ] で、[アプリ マネージャ] を選択します。

  3. [接続済みアプリ] セクションで、[新しい接続済みアプリ] をクリックします。

  4. [基本情報] で接続アプリに名前を付け (たとえば、Example.com)、API フィールドをタブで移動して正しい形式で自己入力されるようにし、アプリの連絡先メール アドレスを入力します。

  5. [API (Enable OAuth Settings) (API (OAuth 設定を有効にする))] セクションで、[OAuth 設定を有効にする] をオンにします。

    1. 表示された新しい OAuth 設定で、https プロトコルを使用して [コールバック URL] に Tableau Server の完全修飾ドメイン名 (FQDN) を入力し、URL に /auth/add_oauth_token を追加します。

      例: https://example.com/auth/add_oauth_token

    2. 次の項目を [利用可能な OAuth スコープ] から [選択した OAuth スコープ] に移動します。

      • API を介してユーザー データを管理する (api)
      • ユーザーに代わっていつでも要求を実行する (refresh_token、offline_access)
      • Customer Data Cloud のプロファイル データを管理する (cdp_profile_api)
      • Customer Data Platform のデータに対して ANSI SQL クエリを実行する (cdp_query_api)

  6. 完了したら、[保存] をクリックします。

  7. [アプリ マネージャ] リストに移動してから接続済みアプリに移動し、ドロップダウン矢印をクリックして [管理] を選択します。

アプリを保存すると、Tableau Server の構成に使用する次の ID が [API (OAuth 設定を有効にする)] セクションに入力されます。

  • コンシューマー キー
  • コンシューマー シークレット
  • コールバック URL

    注: コンシューマー キー、シークレット、コールバック URL は後で使用するため、保存しておいてください。



Customer Data Platform で OAuth を使用する

カスタム OAuth クライアントを構成して、1) サーバー用に構成されている場合は OAuth クライアントを上書きするか、2) 一意の OAuth クライアントを必要とするデータに安全に接続するためのサポートを有効にすることを検討してください。

接続アプリが Salesforce で作成され、コンシューマー キー、コンシューマー シークレット、およびコールバック URL を取得したら、Customer Data Platform OAuth 接続用に Tableau Server を構成できます。開始するには、次の情報が必要です。

  • コンシューマー キー: コンシューマー キー (Tableau ではクライアント ID とも呼びます) は、ステップ 4 の最後の手順で生成されます。この値を次の tsm コマンドの [your_consumer_key] で使用します。
  • コンシューマー シークレット: コンシューマー シークレット (Tableau ではクライアント シークレットとも呼びます) は、ステップ 4 の最後の手順で生成されます。この値を次の tsm コマンドの [your_consumer_secret] で使用します。
  • コールバック URL: Tableau ではリダイレクト URL とも呼ばれるコールバック URL は、Tableau Server の URL https://example.com およびその URL に追加される "/auth/add_oauth_token" です。この値を次の tsm コマンドの [your_callback_url] で使用します。
  • 構成 ID: この値を次の tsm コマンドのパラメーター oauth.config.id で使用します。customer_360_audience
OAuth 設定での TSM コマンドの使用

次の tsm コマンドを実行して、OAuth を構成します。

tsm configuration set -k oauth.config.clients -v "[{\"oauth.config.id\":\"customer_360_audience\", \"oauth.config.client_id\":\"[your_consumer_key]\", \"oauth.config.client_secret\":\"[your_consumer_secret]\", \"oauth.config.redirect_uri\":\"[your_callback_url]\"}]" --force-keys

tsm pending-changes apply

複数のコネクタの設定

複数のコネクタを設定する場合は、すべてを 1 つのコマンドにまとめる必要があります。例: 

tsm configuration set -k oauth.config.clients -v "[{\"oauth.config.id\":\"custom_360_audience\", \"oauth.config.client_id\":\"[your_consumer_key]\", \"oauth.config.client_secret\":\"[your_consumer_secret]\", \"oauth.config.redirect_uri\":\"[your_callback_url]\"}, {\"oauth.config.id\":\"dremio\", \"oauth.config.client_id\":\"[your_client_id]\", \"oauth.config.client_secret\":\"[your_client_secret]\", \"oauth.config.redirect_uri\":\"[your_server_url]/auth/add_oauth_token\"}, {\"oauth.config.id\":\"azure_sql_dw\", \"oauth.config.client_id\":\"[your_client_id]\", \"oauth.config.client_secret\":\"[your_client_secret]\", \"oauth.config.redirect_uri\":\"[your_server_url]/auth/add_oauth_token\"}, {\"oauth.config.id\":\"azure_sqldb\", \"oauth.config.client_id\":\"[your_client_id]\", \"oauth.config.client_secret\":\"[your_client_secret]\", \"oauth.config.redirect_uri\":\"[your_server_url]/auth/add_oauth_token\"}]" --force-keys

tsm pending-changes apply

ステップ 1: OAuth クライアント ID とクライアント シークレットの登録

以下の手順を実行して、カスタム OAuth クライアントをサイトに登録します。

  1. サイト管理者の認証資格情報を使用して Tableau Server にサインインし、[設定] ページに移動します。
  2. [OAuth Clients Registry (OAuth クライアント レジストリ)] で、[Add OAuth Client (Oauth クライアントの追加)] ボタンを選択します。
  3. [接続タイプ] で、[Customer Data Platform] を選択します。
  4. [OAuth プロバイダー] で、[カスタム IDP] を選択します。
  5. [クライアント ID] を入力します。
  6. [クライアント シークレット] を入力します。
  7. [リダイレクト URL] を入力します。
  8. [Choose OAuth Config File (OAuth 構成ファイルの選択)] で、[ファイルの選択] ボタンを選択して、構成ファイルをアップロードします。
  9. [Add OAuth Client (Oauth クライアントの追加)] ボタンを選択して、登録プロセスを完了します。
  10. [設定] ページの下部または上部にある [保存] ボタンを選択して、変更を保存します。

ステップ 2: 保存された認証資格情報の検証と更新

データ アクセスが中断されないようにするため、サーバー管理者 (およびサイト ユーザー) は、以前に保存した認証資格情報を削除して、それをもう一度追加する必要があります。

  1. [マイ アカウント設定] ページに移動します。
  2. [データ ソースの保存された認証資格情報] で、既存の保存された認証資格情報の横にある [削除] を選択します。
  3. 同じコネクタの横にある [追加] を選択します。
  4. プロンプトに従って Customer Data Platform コネクタに接続します。
  5. [保存] を選択します。

ステップ 3: 保存された認証資格情報を更新するようにユーザーに通知

Customer Data Platform コネクタ用に保存されている認証資格情報を更新するようにサイト ユーザーに通知する必要があります。サイトのユーザーは、「データ接続用に保存された認証資格情報の管理」で説明されている手順を使用して、保存された認証資格情報を更新できます。

関連項目
フィードバックをありがとうございます。フィードバックは正常に送信されました。ありがとうございます!