バックアップと復元

Tableau Server 管理者は、定期的なデータ ベースのメンテナンス、サーバーのディスク使用率の監視、不必要なファイルの削除によるサーバーの空き領域増加、および Tableau Server とそれに含まれるデータのバック アップを行う必要があります。これらの手順を実行することで、Tableau Server を最大効率で実行するのに役立ちます。

Tableau データのバックアップおよび復元には、Tableau サービス マネージャー (TSM) コマンド ライン ツールを使用できます。Tableau データにはデータ抽出ファイルと Tableau Server 独自の PostgreSQL データベースが含まれています。このデータベースには、ワークブックおよびユーザーのメタデータ、サーバー構成データが保存されています。Tableau Server のログ ファイルはアクティビティを把握し、問題を診断するのに役立ちます。ログはサーバー上のフォルダーに書き込まれ、ユーザーはそのアーカイブの生成および削除を行ってディスク領域を節約できます。

: tsm maintenance restore コマンドを使用すると、tabadmin backup および tsm maintenance backup を使用して作成した Tableau Server のバックアップを復元できます。他の方法で作成されたデータベース バックアップや、仮想マシンのスナップショットは、Tableau Server の復元には使用できません。

稼働中のサーバーと同じタイプのアイデンティティ ストアを持つバックアップからのみ復元可能です。たとえば、ローカル認証を使用しているサーバーからのバックアップは、ローカル認証で初期化された Tableau Server に復元可能ですが、Active Directory 認証を使用しているサーバーからのバックアップは、ローカル認証で初期化されたサーバーには復元できません。

プラットフォームの互換性

  • Tableau Server on Windows を復元するには、Tableau Server on Linux で作成したバックアップを使用できます。

  • Tableau Server on Linux を復元するには、Tableau Server on Windows で作成したバックアップを使用できます。Tableau Server on Linux で Windows のバックアップを復元する方法の詳細については、「Tableau Server の Windows から Linux への移行」(新しいウィンドウでリンクが開く)を参照してください。

  • 異なる Linux オペレーティング システムを実行している Tableau Server on Linux を復元するには、Tableau Server on Linux で作成したバックアップを使用できます。

バックアップと復元のディスク容量使用率

バックアップの作成に必要な空きディスク領域は、Tableau Server リポジトリやファイル ストア サービス内のデータの量、tabadmincontroller サービスとの併置によって異なります。バックアップ中は、古い抽出をクリーンアップするためのバックグラウンド タスクが一時的に一時停止されます。つまり、バックアップの期間中は抽出を更新しても抽出ファイルがそのまま残るため、ディスク領域の使用率が増えます。バックアップに長い時間がかったり、組織で定期的に更新される抽出が多数使用されていたりする場合は、一時ディスク領域の使用率が大幅に増加します。これらの一時ファイルは、バックアップが完了すると削除されます。

次の表に、ノードがリポジトリ、ファイル ストア、コントローラー、またはそれらを組み合わせてホストするかどうかに基づいた、バックアップに必要なディスク領域を示します。マルチノードの Tableau Server 環境では、各ノードで必要なディスク空き容量を見積もる必要があります。

リポジトリファイル ストアコントローラー必要なディスク領域
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リポジトリ データ x 3 + 250 MB

リポジトリ データのサイズは、<data directory>/pgsql/data/base ディレクトリのサイズを確認することで見積もることができます。

リポジトリ データの正確なサイズを取得するには、バックアップ ファイルを開き、workgroup.pg_dump ファイルのサイズを使用します。

 成功を示すチェックマーク アイコン。 

ファイル ストア データ x 1.5

ファイル ストア データ (抽出、フローなど) の推量を取得するには、<data directory>/dataengine ディレクトリのサイズを確認します。

  成功を示すチェックマーク アイコン。リポジトリ データ x 3 + 250 MB + ファイル ストア データ x 2.5
成功を示すチェックマーク アイコン。成功を示すチェックマーク アイコン。 リポジトリ データ x 3 + 250 MB + ファイル ストア データ x 1.5
 成功を示すチェックマーク アイコン。成功を示すチェックマーク アイコン。リポジトリ データ x 3 + 250 MB + ファイル ストア データ x 1.5
成功を示すチェックマーク アイコン。 成功を示すチェックマーク アイコン。リポジトリ データ x 3 + 250 MB + ファイル ストア データ x 2.5
成功を示すチェックマーク アイコン。成功を示すチェックマーク アイコン。成功を示すチェックマーク アイコン。リポジトリ データ x 3 + 250 MB + ファイル ストア データ x 1.5

復元のディスク空き容量の要件

データベースの復元プロセスを正常に実行するには、十分なディスク空き容量が必要です。

Tableau Server を復元するには:

  • コントローラー ノードでは、バックアップ アーカイブのサイズ以上の空き領域が必要です。

  • リポジトリ ノードでは、バックアップ アーカイブ内にリポジトリ データのサイズの少なくとも 3 倍 + 250 MB + pgsql データ ディレクトリに相当する空き領域が必要です。

  • ファイル ストア ノードでは、バックアップ アーカイブ内にある dataengine フォルダーのサイズの少なくとも 2 倍の空き領域が必要です。

Tableau Server のバックアップに関するベスト プラクティス

これらのセキュリティとパフォーマンスのベスト プラクティスに従うことをお勧めします。

バックアップ ファイルの保護

構成シークレットはディスクに内部保存するときに暗号化されますが、構成をバックアップ ファイルにエクスポートするときは、一部のシークレットはプレーン テキスト形式でファイルに書き込まれます。管理者はこのファイルを保護するための対策を講じる責任があります。次のようなさまざまなオプションがあります。

  • 暗号化されたファイル システムにファイルを書き込む。
  • 物理的に保護されていて、特定のユーザーに制限されているディスクにファイルを書き込む。
  • バックアップ ファイルを暗号化する。

バックアップ効率を最大化する。

バックアップの効率を最大限に高めるには、いくつかの方法があります。それぞれの効果性は環境によって影響を受けるので、実際のデータを使用してテストを行い、どれが最適かを確かめてください。

トポロジの構成を使用した最適化:

  • 管理コントローラーと同じノード上にファイル ストアを配置すると、バックアップ プロセス中にノード間でデータを転送する必要性が減少するか排除されるため、Tableau Server のバックアップにかかる時間を短縮できます。これは、組織で多数の抽出を使用している場合に特に当てはまります。
  • リポジトリ (pgsql) を管理コントローラー ノードと同じ場所に配置すると、バックアップ時間は短縮できますが、ファイル ストアの場合ほど時間の節約は顕著ではありません。

最初のノードでエラーがあった場合や、コントローラーを別のノードに移動した場合を除き、管理コントローラーは通常最初のノード上にあります。

バックアップ戦略による最適化:

バックアップは、リソースを大量に消費するプロセスです。可能であれば、バックアップをオフピーク時に実行することは、一般的に好ましい戦略であると考えられています。ただし、良い戦略になるかどうかは、要件、Tableau Server データの更新頻度、および復元の要件によって変わります。バックアップと災害復旧の詳細については、「Tableau Server のディザスタ リカバリ」を参照してください。ここでは、いくつかのバックアップ戦略を紹介し、要件に合わせて導入します。

  • ストレージのタイプ: ソリッド ステート ディスクは一般的にバックアップに推奨されています。SSD では、従来のスピニング ディスクと比較して、バックアップがより迅速に行われるため、完了も早くなります。
  • バックアップの圧縮: 圧縮を使用してバックアップを実行するオプションと、圧縮を使用せずにバックアップを実行するオプションがあります。圧縮を使用してバックアップを実行すると、バックアップ サイズは比較的小さくなりますが、パフォーマンスが低下する場合があります。そのため、速度に重点を置くことが目的の場合は、--skip-compression オプションを選択します。

    Tableau Server をバックアップする場合は、--skip-compression オプションを使用してください。これにより、圧縮を使用せずにバックアップが作成されるため、バックアップ ファイルは大きくなりますが、バックアップが完了するまでの時間を短縮できます。詳細については、「tsm maintenance backup」を参照してください。

  • スナップショット バックアップ: このオプションは、外部ファイル ストアを使用して Tableau Server を構成する場合にのみ使用できます。スナップショット バックアップのパフォーマンスはネットワーク接続ストレージのタイプによって異なりますが、一般的なスナップショット バックアップは従来の Tableau Server バックアップよりも高速です。詳細については、「Tableau Server 外部ファイル ストア」を参照してください。

 

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