ServiceNow ITSM

この記事では、Tableau を ServiceNow IT Service Management (ITSM) データに接続してデータ ソースを設定する方法について説明します。

警告: ServiceNow ITSM コネクタは、2023.1 リリースで非推奨になりました。コネクタは廃止されるまで使用できます。コネクタが廃止されると、Tableau ユーザー インターフェイスから削除され、そのコネクタを使用するデータ ソースは期待通りに動作しなくなります。コネクタは通常、非推奨になってから 1 ~ 2 回のリリースを経て廃止されます。代わりに、この ServiceNow コネクタは Tableau Exchange から使用することができます。

注: このコネクタの最新情報については、Tableau の現在のバージョンの ServiceNow ITSM のヘルプ トピックを参照してください。

はじめる前に

開始する前に、次の接続情報を収集します。

  • 接続する ServiceNow インスタンス: クラウドベースまたはオンプレミス
  • ローカル ServiceNow アカウントのユーザー名とパスワード

接続の要件

Tableau を ServiceNow に接続するには、以下の要件が満たされていることを確認します。

  • ローカル ServiceNow アカウントの使用ServiceNow API はシングル サインオン (SSO) をサポートしていないため、Tableau コネクターはローカル ServiceNow アカウントを使用した認証のみを実行できます。詳細については、ローカル ServiceNow アカウントの使用を参照してください。
  • 正しいパーミッションがある。アクセス制御リスト (ACL) によって、データにアクセスするために必要なパーミッションをユーザーに提供する必要があります。詳細については、データ アクセスのトラブルシューティングを参照してください。
  • オンプレミスでは CORS が構成されます。ServiceNow のオンプレミスのインスタンスに接続する前に、ServiceNow で Tableau 向けに CORS を構成する必要があります。詳細については、Tableau コミュニティで「Configure CORS for Tableau on ServiceNow」(新しいウィンドウでリンクが開く)を参照してください。
  • クラウドのインスタンスの場合、プロキシ接続が必要です。ServiceNow のネイティブ コネクタは、ローカル ユーザーの IP から直接接続するのではなく "servicenow-auth-proxy.connectors.tableau.com" を経由してルーティングします。OAuth 2.0 の設計上、プロキシが必要です。このファイルには、Tableau Desktop から ServiceNow へのアクセスを許可するために OAuth が必要とする一意のクライアント ID とシークレットが格納されます。

    注: プロキシ接続を使用する場合は、ServiceNow で IP アドレスのアクセス制御を適用しないでください。IP アドレスのアクセス制御を適用する必要がある場合は、[Find denied IP addresses (拒否された IP アドレスの検索)](新しいウィンドウでリンクが開く) を使用して拒否された IP を検索し、その IP に許可ルールを追加します。"servicenow-auth-proxy.connectors.tableau.com" に関連付けられた IP は変更される可能性があることに注意してください。これはクラウド サービスであり、静的 IP を持っていません。Tableau がこの IP に関する情報を提供および更新することはありません。

接続してデータ ソースを設定する

  1. Tableau を起動し、[接続] の下で [ServiceNow ITSM] を選択します。データ接続の完全なリストについては、[サーバーへ][詳細] を選択します。その後、次を実行します。

    1. [インスタンスのロケーション] を選択し、[クラウドベース] または [オンプレミス] を選択します。
    2. ローカル ServiceNow アカウントの ServiceNow インスタンス、ユーザー名、およびパスワードを入力します。
      : [オンプレミス] を選択する場合、ServiceNow インスタンスの完全な URL を入力する必要があります。
    3. [サインイン] を選択します。
    4. [フィルター タイプ]: [相対的日付範囲] または [固定日付範囲] を選択してから、範囲を選択または指定します。
    5. [接続] を選択します。
      Tableau が接続できない場合は、認証資格情報が正しいことを確認します。引き続き接続に失敗する場合は、コンピューターにおけるサーバーの検出に問題があります。ネットワーク管理者または ServiceNow 管理者にお問い合わせください。
  2. データ ソース ページで次の手順を行います。

    1. (任意) ページ上部にある既定のデータ ソース名を選択し、Tableau で使用する一意のデータ ソース名を入力します。たとえば、データの他のユーザーが、どのデータ ソースに接続するか推測するのに役立つ命名規則を使用します。

    2. [表] から表を選択し、キャンバスの一番上にドラッグします。
    3. シート タブを選択して分析を開始します。
      シート タブを選択すると、Tableau は抽出を作成してデータをインポートします。Tableau Desktop では ServiceNow 用の抽出のみサポートされることに注意してください。データを更新するには、抽出を更新します。詳細については、データの抽出を参照してください。
      抽出の作成には、含まれるデータの量に応じて時間がかかる場合があります。

アクセラレーターを使用する

アクセラレーターを使用すると、Tableau Desktop と Tableau Cloud の主要なビジネス メトリクス向けに作成された有益なダッシュボード デザインをすばやく構築できます。詳細については、「アクセラレーターを使用してデータを迅速に可視化する」を参照してください。

主要な考慮事項

ServiceNow ではアカウントのアクセス パーミッションが強制される

管理者ロールを持つ ServiceNow アカウントは、暗号化されたパスワード値をユーザー表から取得できます。パーミッションが少ないアカウントでは、このファイルは NULL になります。ServiceNow ではアカウントに割り当てられたアクセス パーミッションが強制されるため、データ内の他の機密フィールドに管理者がアクセスできる可能性があります。

カスタム表はサポートされない

ServiceNow ITSM 用の Tableau コネクタでは、カスタム表が含まれない ITSM サービスがサポートされます。

ServiceNow による表の名前の提供

Tableau コネクタで表を表示すると、表には表の名前ではなく、ServiceNow ラベルに従ってラベルが付けられます。たとえば、表 "sys_user_role" は、そのラベルである "User Role" で表示されます。このラベルは ServiceNow コネクタにより決まります。

表示値フィールドはデータ ソースに含まれない

表示値の入ったフィールド (dv_ prefix の付いたフィールド) が含まれる表に接続した場合、それらのフィールドはデータ ソースを作成するときに含まれません。表示値を追加するには、それらの値が含まれる適切な関連表への結合を実行します。

ローカル ServiceNow アカウントの使用

Tableau をデータに接続するには、ローカル アカウントを使用する必要があります。ローカル ServiceNow アカウントがない場合は、管理者に依頼して以下のソリューションのいずれかを実装することをお勧めします。

  • ローカル アカウントを作成して、それを共有する。
  • ローカル アカウントを作成し、データを抽出して、それを Tableau Cloud または Tableau Server にパブリッシュするために十分な期間、一時的にアカウントを共有する。その後、管理者は新しいパスワードを保存し、スケジュールを更新できます。
  • ローカル アカウントを非稼働 ("ステージング") インスタンスで作成し、それを使用してデータ ソースを作成する。データ ソースを管理者に提供し、稼働インスタンスをポイントするための接続の編集、データ ソースの Tableau Cloud または Tableau Server へのパブリッシュ、データ更新のスケジュールを依頼します。
  • 必要なデータ ソースのパブリッシュを管理者に依頼する。

日付範囲の選択がパフォーマンスに影響を与える可能性がある

分析時に日付フィルターを適用してできるだけ多くのデータを収集することは魅力的ですが、ServiceNow ITSM からの記録の取得には時間がかかる可能性があります。Tableau では、データを取得するまで、特定の日付範囲内にどのくらいのデータがあるかわかりません。このため、最初に日付範囲を限定し、パフォーマンスを評価した後で範囲を広げる必要があります。日付フィルターは、metric_instance、change_request、incident、task、problem の各表に適用されます。

ServiceNow ITSM からデータを取得するのにかかるおおよその時間を把握するため、高速接続を使用してテストが実施されました。この表は、テスト環境において、指定された数のレコードを取得するためかかった時間を示しています。

レコード数

取得までの時間

1,000

11 秒

10,000

2 分

100,000

18 分

データ アクセスのトラブルシューティング

ServiceNow ITSM ユーザーの場合

データにアクセスしようとすると、次のようなエラー メッセージが表示されることがあります。「このリソースへのアクセスが許可されていません...」この場合は、ServiceNow 管理者にお問い合わせください。

ServiceNow 管理者の場合

ServiceNow はアクセス コントロール リスト (ACL) を使用してどのデータに誰がアクセスするかを指定します。多くの場合、ServiceNow の実行者に設定される既定のパーミッションは Tableau ユーザーが ServiceNow ITSM データの分析に必要なコンテンツにアクセスするのに十分なものです。

Tableau ユーザーは、次の表にある ServiceNow の表に関するメタデータにアクセスする必要があります。

  • sys_dictionary 表 (列に関するメタデータ)
  • sys_db_objects 表 (表に関するメタデータ)
  • sys_glide_objects 表 (フィールド タイプに関するメタデータ)

Tableau ユーザーが ServiceNow ITSM データにアクセスできない場合は、上記のテーブルにテーブル レベルおよびフィールド レベルの読み取りアクセスを ACL でユーザーに付与していることと、アクセスをロックしているスクリプトがないことを確認してください。

メタデータ表へのアクセス権を付与するために検討すべきベスト プラクティスは、メタデータ表へのアクセスに必要なロールを ACL を使用して作成し、その後、ロールを Tableau ユーザー グループに割り当てることです。これで Tableau ユーザーをグループへ割り当てることができるようになるため、ユーザーは Tableau での分析に必要なデータにアクセスできます。

ACL 作成の詳細については、ServiceNow Web サイトの「ServiceNow のアクセス コントロール リストのルール (英語)」(新しいウィンドウでリンクが開く)を参照してください。

関連項目

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