ビューへの計算列の追加

取り扱うデータの中に、分析に必要な要素が含まれていない場合があります。このような場合、一般的には、計算列 (計算フィールドまたは単に計算とも呼びます) を作成して既存のデータに修正を加えます。計算を作成するには、[分析] メニューを開いて [計算フィールドの作成...] を選択します。

異なる計算方法で、計算フィールドに同じ結果が得られる場合がよくあります。また、計算結果の正確な値は、データの加工方法やビジュアライゼーションの設定方法によって異なる場合があります。計算方法を決定する際は、取り扱うデータの構造と viz の構築のされ方を理解している必要があります。

計算が役に立つ場合の例

姓と名を組み合わせる

2 つの異なる列に姓と名があるものの、姓名用に 1 つのフィールドが必要な場合があります。

3 つのタイトル (名、姓、実在の人物) の列がある表

計算:

[First name] + " " + [Last name]

完成したビューは次のようになります。

行に名と姓のフィールド、テキストにフル ネームのフィールドがある Viz

文字列内のシーケンスを検索する

製品 ID のフィールド内で、特定の製造コード 「XYZ」 を含むレコードにフラグを設定したい場合があります。

データ表には 3 つの列があり、最初の列は製品 ID です。

そのコードが存在する場合は「true」を返し、存在しない場合は「false」を返します。

CONTAINS([Product ID}, "XYZ")

完成した viz は、[色] の計算を使用して、このように見えるかもしれません。

行に製品 ID、色に計算フィールドの XYZ Manufacturing がある Viz

値の範囲にカテゴリーを割り当てる

複数のしきい値に基づいてカテゴリーを割り当てたい場合があります。

Student (学生) と GPA の 2 つの列があるデータ表

この計算では、各学生の GPA をカットオフ値に対して評価し、ラベルを割り当てます。

IF [GPA] <3 THEN "Needs Improvement" ELSEIF [GPA] <3.5 THEN "Sufficient" ELSE "Excellent" END

完成した Viz は、[色] の計算を使用して、このように見えるかもしれません。

行にStudent (学生)、列に GPA、色に計算フィールドがある Viz

変化率を計算する

1 歳から 2 歳までの子どもの体重の変化率を対前年比 (YOY) で表示したい場合があります。

データ表には 3 つの列 (Baby (赤ちゃん) (Id)、年齢、体重) があります。

各子供の差分/元の体重を計算します。

(SUM((IF [Age] = 2 THEN [Weight] ELSE 0 END)) - SUM((IF [Age] = 1 THEN [Weight] ELSE 0 END)))/SUM(IF [Age] = 1 THEN [Weight] ELSE 0 END) 

完成したビューは次のようになります。

行に Baby (赤ちゃん)、テキストに計算フィールドがある Viz

この例では、データ構造によって計算が大きく変わる可能性があります。たとえば、1 歳のときの体重のフィールドと 2 歳のときの体重のフィールドがある場合、計算は ([2歳の体重] - [1歳の体重]) / [1歳の体重] で済みます。ただし、上記のデータ構造の方が標準的であり、使用される場合がより多くなります。

演習: YOY 計算を作成する

目的

次のように、最初の 2 列に 2 年間の売上高の結果、3 列目に前年比変化率をパーセンテージで表示するビューを作成する。このシナリオでは、Tableau Desktop に付属のサンプル - スーパーストアのデータ ソースを使用して、上記の Viz を構築する方法を示します。

必要な計算フィールドを作成する

  1. サンプル - スーパーストア データ ソースに接続します。

  2. [分析] > [計算フィールドの作成] を選択して、計算エディターを開きます。計算に "2013" と名前を付け、式エリアに次を入力または貼り付けます。

    IF YEAR([Order Date]) = 2013 THEN [Sales] ELSE 0 END

  3. 2 番目の計算フィールドを作成して「2014」と名付けます。式は同じですが、2013 の代わりに 2014 を使用します。

    IF YEAR([Order Date]) = 2014 THEN [Sales] ELSE 0 END

  4. 3 番目の計算フィールド、"前年比変化率" を作成し、2013 年から 2014 年への変化を計算します。

    (SUM([2014]) - SUM([2013])) / SUM([2013])

計算フィールドの書式設定

  1. [データ] ペインの [メジャー] エリアで "2013" をクリックしてから、[既定プロパティ] > [数値形式] を選択します。

  2. [既定の数値形式] ダイアログ ボックスで、書式設定を [通貨 (カスタム)] に、小数点0 に設定します。

  3. "2014" メジャーを全く同じ方法で書式設定します。

  4. YOY Pct. の書式設定"前年比変化率" フィールドを、小数点 2 桁の [パーセンテージ] に書式設定します。

ビューの作成

  1. "2013" を [マーク] カードの [テキスト] にドラッグします。

  2. "2014""前年比変化率" の順にダブルクリックします。の変更

  3. [メジャーネーム][行] から [列] までドラッグします。

  4. [行]"Sub-Category (サブカテゴリー)" をドラッグします。

    これで、このセクションの冒頭のビューのようになります。